|
2005/07/24(日)
アライ。
|
|
|
近所に出来たナチュラルローソンで水を買うのが日課になっているのだが、その店内でいきなり「六久助!」と呼ばれた。 だいたい声の主は見当がつく。 ふりかえると、はぁ…やっぱりアライだ。アライって言ったてみなさん御存知ないでしょうがね、そういう生き物が近所に住んでるんですよ。 こやつと前に会ったときには、蒲田の路上だった、それも二回も会った。 最近アライとは、こうして通り魔的にしか会わない。
このアライとは、とある長い長い夏のかなりの時間を、ダラダラ、ふらふらと過ごしたことがあった。それは、ボクが田端の師匠のもとを放れた夏、ボクが唯一ここ数年で噺家ではなかった夏のことだ。 その夏、よく考えると酷く落ち込んでいてもおかしくないハズだったのに、大馬鹿な毎日を、笑って過ごす時間ばかりだった。 それはこのアライといまは無い謎の小さなお好み焼き屋のマスターのお陰かもしれない。 アライやマスターや、その店のヘンテコな常連連中と過ごした日常は、ごくありふれた毎日だと思っていたのに、とっても特別なことに思えて来る。 とにかく、ボクが噺家ではなかった不思議な夏のお話だ。 そんなことを思いだすと、妙な懐かしさと、ソースが鉄板で焦げる匂いが漂ってくる。
|
|
|