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2005/05/23(月)
雨に唄えば。
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突然の雨の中、待ち人が来るのを待っていた。 やがて、いつも遅れて来るそのひとが、きっちり10分遅れて来て、ふたりそれぞれ右肩と左肩を濡らして黄昏の街を歩きだした。 その時と同じ場所で、突然の雨に立ち往生。 でも、もう待ち人は来ない。10分待っても、1時間待っても。 だから、シャツを濡らして歩き出した。 その日、その人が、駅ビルのレンタルショップで借りた『雨に唄えば』の主題歌を口笛で吹いて歩き出した。
タイミング悪く、傘を持っていたなら、そんなこと想い出せないところだった。濡れて歩くのも悪くない。
雨があがると、あの日の街の匂いと、同じだった。
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