|
2005/05/14(土)
キてる。
|
|
|
深夜寄席、久々の新宿末廣亭の高座。タイガー&ドラゴンの舞台は浅草だが、寄席のセットのモデルはここ末廣亭。 久々に見たが「スゲェ、ドラマのまんまって感じ」ってまるで素人じゃん。 ここのところ落語が「キてる」らしいのだが、それは「正藏襲名」や「タイガー&ドラゴン」の話で、ボクとはまぁ無縁だと思っていた。深夜早朝寄席の入りがいいと云う話は耳にしていた、今までだと60人前後というところ。
夜席のトリの師匠があがると、深夜の支度にかかるのだが、木戸(入場口)に行って驚いた。え?何?並んでるの?深夜寄席に…。 秋に真打ちになる小田原丈アニさんから、深夜初出演の一之輔まで、出演者みんな明らかに舞い上がっていた。 眼が生気で輝き、必要以上に饒舌になる。 これを「キてる」と云うのだろうか。さらにTBSの「ブロードキャスター」と「スカイパーフェクトTV」の取材でカメラが入っていた。 ど、どうしたことか…。 ボクは一番手(の癖にイチバン長かった)。156人のお客さん、いゃあ〜正直、舞い上がったし、テンションもバカ上がり。その上、客席には取材で来てた及川奈央さんがいるのだよ!男性諸氏!(帰り際に「楽しかったです」と言ってくれました、こちらこそお世話になってます)
どうしてしまったのか、いまいち状況が読めないが、少なくとも落語界が注目をうけているのは確かなようだ。昨夜同席した協会の事務局長も、いまだかつてないかも知れないと言っていた。
ただ、取材でも自分を律する意味でも何度も言ったが、中途半端にブームにはのりたくない、と云うのが正直なところ。 今は、これを機にひとりでも多くのひとが落語にふれ、魅力を感じてほしい。 そのタメにボクが出来るのは、目の前のお客様を全力で笑わすことだけだ。
高座を下りてからも、ワナワナと心が震える感じだった。 それは、お客さまが来てくださることへの感動と、ブームが去ることへの不安であると思う。
ブームが去ったあと何がのこるか、ぜひ見極めたい。
|
|
|