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2005/02/26(土)
司 彦丸 ふたり会。
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朝5時30分起きで、杉並の小学校へ。この春中学へと進む小6の児童40人を相手。よくウケる、素直な子供たちだった。 10時からの落語会だったが、ボクの朝は酒を抜くことからはじまるので、1時間ばかし風呂で酒臭い汗を流す。 酒量が増えたとは思わないが、手が振るえ気味である。
解説とお囃子教室、前座、曲芸、司の順。 「将来落語家になりたい人」との問いかけには、誰一人手を上げなかった、失笑すら起こった、そりゃーそーだろうな…。 当たり前だが、全員平成生まれなのね。 ちなみに、ワタシは小学校五年の時に聴いた、家元・談志師の「富久」で落語家をはっきり意識した。 終演後、お礼にとみんなで「ソーラン節」を踊ってくれた。お囃子さんと舞台壇上に置かれたパイプ椅子に座り、下でみんなが踊る…なんだか、恥ずかしかったが熱演に拍手。 いったん、混んでる環八で帰宅。 車内でお囃子さんと、ボクの趣味「恋愛」について盛り上がる…そんなことより、眠い。なんたって今日は一日長いのだ。
帰宅後顔をあたり、着物を支度して出立。眠い。 原宿17時40分楽屋入り。 お客さんの入りはまァまァといったところだね、なにしろ、噺に集中するために動員には力を割かれないようにしましょうと彦丸とも言ってあった。
前半はトントーンっと前座「子ほめ」司「湯屋番」彦丸「権助提灯」中入りを挟み小円歌師に華を添えて頂き、メインの「おせつ徳三郎」
彦丸はこの噺の前半を、そして司が後半。 彦丸が前半を演じているころ、ワタシはというと、受付に手伝いに来てくれたコを一生懸命打ち上げにさそったりしていた、していたがだんだん緊張してくる。そのうち「上がりたくない病」がでてきた。 以前も結婚式の司会の前日にキャバクラでこの病が発症し、かわるがわる女の子たちが「だいじょうぶ、司は出来る子だよ」と励ましてくれた。
閑話休題、そして高座へ。 リレーなので上がるとすぐ本題へ。 高座に上がれば、そんな病は消えてしまう。
この「おせつ徳三郎」は切ない恋の噺。 主人のお嬢様おせつとそこの奉公人徳三郎が恋仲になり、そのことをダンナに問い詰められ小僧が喋ってしまうのが前編。 それがもとで徳三郎はヒマを出され、おせつは婿をとるという。それを聞いた徳三郎が頭に来て、刀屋へ…というのが後編。
じつに切ないセリフがでてくる。 そして、この刀屋が渋いところをみせてくれる。 ボクは後半の徳三郎のセリフに、演りながら涙するところだった。 この徳三郎のためにもクライマックスをもっときちんと演出したいと思った。 このごろ、何を演っても「落語ってなァムツカシイ」と思うのだ。
この会自体は、大変にやりがいのある、ライフワークになるような会になるという予感がある。次回を是非楽しみにしていただきたい。
そんなワケで、長い一日なので長い日記に…。
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