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2004/02/14(土)
悲しきヴァレンタイン。
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チョコレートは好きじゃない。だけど、中高生の男子にとってこんなにドキドキする日はないんじゃなかろうか。今日は、ヴァレンタインという特異な一日だ。そして、落語家には無縁の一日だ。 こういうイヴントはモノスゴク学生時代の匂いがする。なにせ、寄席の楽屋じゃあチョコレートをくれる人などいない。また、貰っても別段うれしくない。 楽屋入りした年のヴァレンタイン・デーは、悲しかった。出囃子をひく下座のお姐さんが「ヴァレンタイン・デーだから」と、岡埜栄泉の塩大福を下さった。軽いめまいを覚えながら18才のボクはお茶を啜り、ヴァレンタイン大福を食べた。塩大福が、涙で余計しょっぱくなった。 鈴本の楽屋に「三遊亭麹受付」と書いた、大きなダンボールを置いといたこともあった。翌日見たら、ノド飴とお米券が入っていた。 落語家になりそんなヴァレンタイン・デーを過ごしてきたが、ここ数年はこの時期、食べきれないはどチョコレートをもらうようになった。 みんな水商売のホステスから…。 中学生の頃、手作りのクッキーを貰った時のドキドキ感は、もうそこにはない。
ふぉと・苦い青春のかけら。末廣亭の楽屋裏。前座が着替えたり、サボったりする。
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