〜花抜坂中納言日記〜
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最新の絵日記ダイジェスト
2007/08/01 モノを知らない。
2007/05/04 とりとめもなし。
2007/05/03 大型連休。
2007/04/30 3タテ。
2007/04/29 紀尾井ホール。

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2003/09/30(火) 願い。
 いよいよ10月になろうという。またひとつ歳を重ねるわけだが、なんら心境の変化などというコトはなさそうだ。そういうことに左右されるような生き方をしていない。逆にいくら歳をとっても成長しないものはしないのだ。
 この歳になって、母校の中学の用務員さんに怒られたりする。
 何やってんだろう、と一瞬思うがこういう時自分が好きになる。
 ボクは自分が大好きなのだ。自分が好きすぎて他人を好きになれないときがあるぐらい自分が好きだ。
 
 何時までもスキでいられる自分でありますようにと、願っている。

2003/09/29(月) 活作りに於ける精神構成の一考査。
 夜、キリリと引き締まっていてなかなか美味しい日本酒を飲んだ。名前は忘れた。
 美味しいお酒があると、どうにも気の利いた酒肴が欲しくなる。お酒にあわせた肴を考えるのは、まぁ安い遊びだ、一種の趣味。
 さっそく、魚屋で手ごろな鯵と鮪、ハマチを買う。鯵は家で叩きににして「なめろう」に、これが実に旨かった。
 この鯵の「なめろう」をよく行く居酒屋では活鯵でやってくれる。あの水槽からあげたばかりの魚をさばく活作り。つまり、どうだどうだ新鮮だぞ、という「どうだどうだ料理」だ。ああいうのは決まっておろしたばかりの魚の上に盛り付けてくるのだが、ひとりでしみじみと芸人の悲哀を過剰なほど感じながら飲んでたりする時に、ふと目をやると鯵がパクパクやってる、あれは不気味だ。パクパクの鯵の目の前でその身を(しかも叩きにされてネギとショウガと味噌とその他「いやぁこの他はちょっと言えないんですよ」といって教えてくれないモノやなんかを混ぜられた)食べるというのは、非人道的であるな、ウンウン。ダンナの目の前でオクサンを手込めにするような(それも荒縄で縛って)変態的行為にすら思えるワケですよ。
 それでもってそんな事を考えて、酒を飲み、ニヤリと笑う芸人なんですよ、ボクは。
 さらに、いまどうやってこの文をまとめればいいのか一日の中でイチバン頭脳をつかってるところなんですよね。(終わり)

 写真・京都のお土産に頂いた、祇園の名店「原了郭」の一味。ボクが知る一味の中では一番辛いというかスパイシーです。癖になります。それだけ。 

2003/09/28(日) 秋と、あの娘と、幸せと。
 連日の精彩を欠く、冴えないツカサスタイルにお客様から「司さんは21日の会で燃え尽きてしまったのでしょうか?」というメールを頂きました。まぁご心配頂いてる、と解釈いたしましたが、そんなに力を入れて高座に挑んでおりませんのでご心配なく。
 ただの飲みすぎであります。それ以上でも以下でもございませんでして。

 夕涼みがてら目黒のお不動さんのご縁日へ、サンダルをつっかけていってまいりました、べつに何を履いていてもかまわんのですが。
 もう夕方ともなりますとすっかり秋ですね。この秋の匂いを嗅ぐと妙に懐疑的になるんですよ。学生のころ、二学期の放課後遅くなった通学路ってこんな感じだったなぁ、あの補習やなんかで独り遅くなった時に限って、教室でスキなコと一緒になったりしてね、ドキドキですよ。これはもうやっぱり秋なんですよね、放課後のロマンスは。
 「じゃあな」とか言って教室出るんだけど、下駄箱の所でもたもたしたりして…。
 あーぁ眠れなくなちゃった、あの娘はいま幸せかなぁ?
 少なくとも、噺家のカミサンになってるよりは幸せだろうけど(少し
投げやり)。

2003/09/27(土) ヒキコモリ。
 非生産的な毎日が続きます、もっとも落語家なんてナニかを生産するような生き物ではありませんが、特にヒドイ!自分で言っているのですから間違いないのでしょう。
 心身ともに病んでますな、これは。我々医者には何にも施しようがありませんがね、ふふふん。といった感じ。
 明るいヒキコモリのようになっています。
 飲みに行く時しかオモテに出ないって…やっぱり、病んでますね。
 
 そろそろ、社会復帰に向けて頑張ろう。

2003/09/25(木) イカガワシイ日記。
 とあるトコロで10時過ぎ目覚めました。ランチを食べに中華街へと首都高、湾岸線を乗り継ぎヨコハマへ。
 14時頃行きつけの上海料理の店へ、食事だけのつもりだったのだがつい老酒を飲んでしまう。運転席は風車に任せる。
 夕方、腹ごなしの散歩がてら黄○町というイカガワシイ街に。イカガワシイ東南アジア系のオンナの人を素見して(ひやかして)歩く。詳しく何をしていたかは書けないが。昨日の日記から書けないことが多すぎる、ということは二日も続けてボクは公表できないようなコトをして歩いているというのか?
 それにしても芸人とはケッタイな生き物だ、昼間から何をしているのだ!とお叱りのお言葉を頂戴しそうだが。いちいち、そうです、ごもとっもです、としか言えないので言わないで。

 

2003/09/24(水) 書けないコトだらけ。
 久しぶりのケーリン、鶴見の花月園へ。
 相変わらずの「殺伐」としかいいようのないトコロ。
 それにしても寒いです、小雨模様のスタンド席で震えていました。すっかりココロもカラダもフトコロも冷え冷えとなり、買っていた選手の落車(転倒)に思わずここに書けない様な罵声を浴びせておりました。

 夜、自由が丘にて食事。
 睡眠不足が手伝ってか、激しく酩酊。ホントに酩酊。
 河岸を代えて飲みなおし…
 これ以降のことは書けないというより、書きません。関係者のミナサマ、申し訳ございませんでした。特に○○兄さん、数々の無礼お許し下さい。

2003/09/23(火) 昼夜逆転。
 すっかり昼夜逆転な生活になっていますね、ワタシは。夜中に落語を聴きはじめたらすっかり目が冴えてしまいました。ま、なんにも予定なんてないから昼夜逆転したって問題ないと言えばそうなんですが、夜は夜でスルコト限られますし、昼間オテントウ様の下を大手を振って歩けるホドのショウバイでもないんで、河原乞食ですからね。早い話が別に何にも考えていないだけですが。いい加減なんですよ、元来。
 毎日、愉しけりゃいいですね。そんなことしか考えていません。
 
 おもしろき
 こともなき世を
 おもしろく

 高杉晋作でしたか?
 定かではありませんが、混沌とした時代にむしろ波風をたてていたいんです。
 あ、ちょっと慢性的に酔ってます、ボク。

 写真・濱田屋の鰻重。濱田屋っていっても知らないと思いますが…一口食べて気づいて撮影。 

2003/09/22(月) 祭のあと。
 昨夜は嵐の中「落語コレクション」にお運びいただき、ありがとうございました。いま、高座の興奮と狂乱の打ち上げのあとの妙な虚脱感に襲われております。高座に本気でぶつかった後は「ぬけがら」になってしまうことがわかりました。いま、すこし寂しい気分ですね、いやはや。
 
 次回のコトでもうアタマがいっぱいなのですが、いま少し昨夜のコトを。

 芸人は、当日高座で始めての笑いが起こるまで不安で仕方ありません。ボクとて同じ。前にあがった開口一番・前座の(林家)彦丸や駒介の時も、絶えず客席を気にしてみています。その、最初の笑いまでの緊張感と客を掴んだ時にスッと力が抜けるまでがなんともいえません。
 笑いが起きれば、あとはこっちのもの、リズムさえ崩さなければ大丈夫。あ、今プロらしいこと書いてるじゃないか。

 昨日はトリでしたので、二席目の噺が終わってお客様を送りだし打ち上げで乾杯するまでが最高のテンションでした。そして始めに書いた通りの虚脱感を今味わっている、というわけです。

 こんなテンションの波を、これからもお客さまと一緒に味わって行けたらと、いまモノスゴ−ク芸人らしい締め方をしようとしているではないかと思いつつ、ご祈念申しあげましてお礼のコトバに代えさせていただこうと、こういうワケなのだ。

 写真・舞台袖から。仙三撮影。 

2003/09/20(土) 決戦前夜。
  会が近くなると、メンタルな部分がダウンする。はやいハナシがナーバスになる。そうなると、厄介なことに稽古も手がつかなくなる。
 なにより今回幸いだったのが、お酒に逃げなかったコト。お酒に一瞬でもスキをつくると、坂口安吾の「堕落論」宜しく、ズゥーーーっと深く堕ちてしまい、全てのものは正しく堕落するのです、とこうなってしまう。落ちたら最後、「噺家だけにオチがつくでしょう」などといっても笑点じゃないんだから座布団も貰えない、客も笑えない、キャバクラ嬢だって一瞬困った顔をしてしまう、ヘルプのコだけ辛うじて愛想ワライ…と、こうなってしまう。

 いよいよ明日ともなると、今度は妙な期待が湧くのである、どこからともなく。キモノを用意しながらイメージトレーニングする。
 明日は黒紋付の完全装備だ、どうだ参ったかぁ〜、ハハぁ感服いたしました、ワッハッハ…と、こんな按配だ。
 この黒紋付羽織袴をつけると任侠団体の襲名式のようになる、大変に気合が入るのだ。
 そして「お約束」、期末テストの前日のようにこれから慌てて稽古をするのである。
 (大変だ…)

2003/09/18(木) あと、三日。
 深夜、ヒマを持て余してドライブ。思いつきで、六本木ヒルズのシアターで映画を見る。
 東京は24時間時間何でも出来る街だとつくづく感じる。それにしても、理由はどうあれボクと同じ時間の過ごし方をしている人間の多さに驚く。決して健全ではないところが、逆に健全なのだ。午前2時すぎの映画館に健全なヤツなどいてたまるか。

 食べモノの記載が多くなり、ふと気づいたのだが。なんにもしていない一日でも必ず何か食べている、当たり前のコトなのだが「ふぅ〜ん」と納得してしまった。
 今日も今日とて、キッチンに立ち冴えない腕を思う存分振り回した。男の料理は戦いなのだ、きっとそうだ。なんて思いながら、勢いと気合でカレーをつくった。ただのカレーではない「麻布十番界隈カフェ風カレー」根拠はない。
 味はモチロン、まことに美味しかった。
 
 そして今日もまた、稽古のことなどすっかり忘れていた。
 

9月絵日記の続き


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