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2006/03/24(金)
長い間、ありがとうございました。
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本日は修了式です。長い間、本校を支えていただきありがとうございました。心より熱く御礼を申し上げます。本校はすでにご案内の通り、本年度卒業生131名、最終在籍生徒数21名をもって閉校いたします。 本校の沿革の概要をたどりますと、 明治33年に芦別川の流域下芦別農業開拓に鍬が入って以来、校歌の三番に「たけく鍛えて身を健やかに いそしむ道の果て限りなし ああわれら仰ぐ理想の責任の勤め正しき人と育たむ」とありますように、農業開拓地が産炭地へと変わりつつも年々増加する炭鉱従業員の子弟教育への熱い願いは、教育所の設置やその後の六三制に基づく中学校の設置へとつながりました。ついに昭和22年には頼城中学校と旧西芦別中学校が開校し、西芦別・頼城地区は炭鉱最盛期の中枢を担う発展を遂げました。両校の卒業生は15,000名にも及びます。しかし、昭和30年頃から、国のエネルギー転換政策による石炭産業の斜陽化による閉山が相次ぎ、最後まで残った三井石炭鉱業所も平成4年にはその歴史を閉じることとなりました。中学校も平成8年には頼城中学校と旧西芦別中学校を統合し、全校生徒50名の新生西芦別中学校として第二の出発をいたすこととなりました。しかし、その後の生徒数減少には歯止めがかからず、統合10年の節目を迎えた今年度、本校は閉校という苦渋の選択をすることとなりました。 本校は、平成18年3月31日をもって、啓成中学校と統合いたします。誠に哀惜の感尽きないものがあります。 校歌の一番に、「自主の教えの鐘高鳴れば ああ我ら胸に血湧きて人の世の真実窮めむ願い尽きせず」とあります。校訓「自主・協同・責任・礼儀」の教導のもと「信頼の絆と愛情あふれる教育」を基盤に、生徒に「自分の可能性を伸ばしながら学校生活をより豊かに楽しくしていく力や、自分を磨きながら人と支えあって生きる力」を育む「楽しさと活気に満ち溢れる学校」を目指してきました。昨今は、情報化が一段と加速し激変する社会状況となりました。学校や家庭・地域それぞれが連携をとり合って健全な社会を醸成するとともに、大人一人ひとりがこの有り様を真摯に受け止め大人が率先して範を示すことが緊要な時代といえます。 そのような時流の中で、本校は全教職員一丸のもと一貫して「信頼と愛情」を基盤にした指導を行ってまいりました。本校の素晴しい伝統の合唱活動に代表されるように、生徒一人ひとりが、音符一つ一つに素直な気持ちを込めながらオーケストラのように互いの心の紡ぎあいを織りなし、人と人とが支え合うやさしさを奏でてきました。「閉校と未来に向けた生徒の思い」は、「記念碑」や「閉校の歌:永遠の絆」、閉校をテーマにした「演劇や共同制作」にも強く託されています。西中の歴史と伝統・文化・校風は啓成中学校に永遠に継承されていくものと信じて止みません。 地域におきましては、育成会をはじめ各種町内行事や盆踊り、空き缶古紙回収など様々な機会を通して、地域の子どもとして健やかに逞しく育てていただくよい機会を得るとともに、皆様のあたたかい励ましやご指導の下、生徒に「あたたかい心」と、「将来を逞しく生き抜く智恵」を育んでいただきました。 4月新年度からは、上芦別地区の生徒たちと一緒に勉学に励むこととなります。これまで以上に学校・家庭・地域の連携と関係各位のお力をお借りしなければなりません。本校校舎は、2学期頃から西芦別小学校として使用される予定になっております。これまで同様に地域の学校として皆様のご支援、ご指導・ご助言を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げる次第であります。 最後になりましたが、皆様の益々のご健勝と町内会の益々のご発展をご祈念申し上げますとともに、これまで本校にお寄せいただいたご厚情に感謝とお礼を申し上げ、閉校のご挨拶と致します。 平成18年3月24日 芦別市立西芦別中学校 校長 御法川 慎司
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