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2004/12/14(火)
「ジンギスカン」を囲む「道産子」(写真〜雪中運動会)
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しばらくぶりの日記です。ご期待していた方もされていなかった方もどうかまたお付き合いのほどをお願いいたします。 毎年必ず降る雪ですが、北国は四季がはっきりしていますので春夏秋冬それぞれの瞬間を力一杯その恩恵を受けながら暮らしています。ですから毎年訪れる自然の営みはいつもとても新鮮です。たぶん「どさん子」はみんなそう感じていると思います。そういえば過日の新聞に掲載されておりましたが、「どさん子」を「道産子」と書くようにしようということでした。実にうれしいかぎりです。うれしいニュースといえば、新幹線の着工も決定しました。本州の都市部の方々に今、北海道での第2の人生移住が促進されているそうです。何せ道産子は売り込みがいまいち苦手。「やさしくて広い心」の持ち主ばかりですので「北海道の売り込み」が下手なのもそのせいかもしれません? 今、都内で「ジンギスカン屋」が続々と出店しているとか。「ヘルシーでこんなうまいものはない」と異口同音にインタビューに応えている場面を見てつくづく思いました。ジンギスカンは道産子にとって最高の食材と思ってズーーート以前から食してきたのですから...。コミュニケーションの場には必ず「ジンギスカンとホルモン」が用意されるぐらい手ごろでおいしい食材なんです。運動会、親子レク、家族キャンプ、海水浴、花見、会合等々、あげればきりがないくらい。「今日は何にもないけどジンギスカンにするか」とか、かなりの頻度でジンギスカンを囲んでいます。「今日は親戚が一堂に会するからジンギスカンだな!」なんていうのはいつものこと。都会の人からあらためて「おいしいね」と言われると、道産子としてはうれしいやら「えー、いまさら?」と複雑です。それだけ道産子は商売が下手なんだなーと思いました。 情報化の社会ですから、今起こっていることや話題になっていることは瞬時に世界中を駆けめぐります。そんな世の中を憂うのではなく喜ばしいこととして大いに利用しながら私たちの生活をよりよい豊かなものにしていきたいものと思いますね。でも、心の豊かさはお金では買えないわけで、人と人とが支え合って語り合ってスクラム組んで歩む中から芽生えるものですよね。ですからそこには情報やよけいな物はいらない訳で、目と目を見て信頼の絆を作ることにつきます。伏し目がちに会話したり、相手が見えない電話のやりとりからは信頼は築けないということですね。今、日本中に働けない青年があふれているそうです。国としては税収や高齢社会への対応など大変な事態と考えていろいろ手を打っているようですが、果たして効果的な施策となるかどうかは難しいところかもしれません。戦後の歴史は、中学卒が金の卵と言われた時代から高度成長社会へと突き進み、当然のように需要と供給のバランスが崩れ一気にバブルがはじけ経済的に弱者と強者の世界に突入しました。夢を持ってもかなえられるのは運を味方にしたほんの一握りの人、そんな中で「夢を持て、頑張れ、一歩一歩だ・・・・」と字句をならべてみてもなかなかそうなれない現状かもしれません。きっとコミュニケーションが得手でなかったり、対人恐怖症だったり、「人と人とが織りなす関係」を創る手だてを学ぶ時期に学ばなかったせいかもしれません。14歳からのキャリア教育が緊要といわれ始めましたが、まさにその通りで中学校で行われている職場体験などを通して、働く喜びや人とのかかわりの大切さを学ぶ機会を家庭・地域・学校できちっと作ってあげるべきと思います。一刻の猶予もないと思います。家族や職場や学校や地域で「ジンギスカン」を囲む機会もそうした場所かもしれませんね。道産子の心の豊かさや広さはそうした場面の集積かもしれません。歩みを止めてふと振り返ると、純白の雪面にキタキツネと自分の足跡がずーっと続いている。そんな自然との共存がうれしい北国の冬に乾杯!
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