着道楽日記
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2005/07/11(月) KAMIKAZE ATTACK
「9.11の同時多発テロをアメリカの新聞が「KAMIKAZE ATTACK」と報道した。」

今日の昼休み、郵便局へと出た車の中で流れていたラジオ番組で、ゲストの今井雅之さんが話していたこと。
聞いた瞬間、全身に鳥肌が立って、涙が出てきた。
午後の仕事も、暫くは頭に血が上ってしまい、手につかなかった。

今度仙台に来る今井さん主演の神風特攻隊をテーマにした舞台「THE WINDS OF GOD 〜零の彼方に〜」を観にいきたいなと思っていたので、その話題なのかなあと何気なく聞いているうちに、偶然出てきた言葉は、自分でもびっくりするくらい鋭く心に突き刺さった。
今井さんは、この舞台はもうやらないと決めた最終公演が終わった2日後に9・11テロが起きて、それがKAMIKAZE ATTACKと報道されたことを知り、そのことが悔しくて悔しくてまた演ってやる、と思ったという。
何度も公演している(ブロードウエイで公演している)国で、そんな風に報道されて…本当に悔しかった、と。
その悔しさを今の私は理解できる。
そして、今までその悔しさを知らずにいた自分を恥じる。

あんな…無差別に何の罪も無い人々を殺したテロを、神風特攻隊と同じ名で呼ばないで欲しい。
それは、神風特攻隊として出撃し、亡くなった方への冒涜だ。
飛行機で体当たりしたということだけをとりあげて、同じように思う人も多いかもしれない。
けれど、そのふたつは全く違うものだ。
神風特攻隊が攻撃したのは、自分たちに何ら危害を及ぼすことの無い罪なき一般市民ではなく、日本を攻撃しにくる、日本人を殺しに来る軍人であり、軍艦だったのだから。
愛する国、愛する家族、愛する人を、その身を捨てて守ろうとした行為と、何も自分に害を成さぬ大勢の人たちを殺戮したテロという行為。
それを同じようにみなすなんて、本当に許しがたいことだ。

神風特攻隊として出撃した若者たちだって、本当は死にたくなかっただろう。
けれど、愛するものを守るために、やむを得ず自らの命を投げ出したのだ。
「特攻」を生み出した戦時の日本の空気や、無謀な攻撃を強いた者たちは、テロと同じ位許しがたいものかもしれない。
けれど、特攻に散った若者たちの思いを踏みにじるようなことは、あってはならないことだと思う。

この事実を知って、どれだけの日本人が憤りを感じただろう?
もしかしたら私も、その当時はそんな記事を目にしたかもしれないというのに。
多分その頃の私なら、こんな気持ちを感じることはなかったに違いない。
今まで知ることの無かった悔しさ。
それは、日本人としての悔しさなのだと思う。
この悔しさを、もっともっと沢山の人が知るような日本になることを願ってやまない。


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