着道楽日記
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2004/02/10(火) 壬生義士伝。
一生懸命書いた感想がエラーで消えた…
がっくり…

気を取り直して。

上下2巻の分厚い小説なのに、あっという間に読み終えてしまった。
最後の方は、もう、涙・涙・涙。
実家の居間じゃなく、一人で読んでいたら間違いなく号泣していたはず。
以前見た映画版とは物語の筋は随分違っていて、映画版は映画版としてよかったという印象は変わらないけれど、小説はそれよりもずっと重く、濃く、深い。

読みながらいろんなことを考えた。
あまりにも現代とは違いすぎる幕末の時代だけど、そんなに大昔の話じゃない。
ひいおじいちゃんが明治33年の生まれだったから、それよりも1代か2代前の話でしょう?
以前会津をバスで旅したとき、バスガイドさんが以前お客さんから聞いたことがあるんだけど、と話してくれたのは、
今から30年ほど前、鹿児島ナンバーの車で会津を旅していて、ガソリンスタンドで給油しようとしたら、「お前らに売るガソリンは無い、かえれ。」と言われたという話。
鹿児島といえば薩摩藩。
会津戦争で一族を殺された、という人がいてもおかしくない。
ましてや維新後は賊軍だ朝敵だと呼ばれてひどい目にあってきたはずだもの、今から30年くらい前だったらまだそんな気持ちが強く残っていたのかもしれない。

何故とりわけ幕末の時代に興味があるのか、まだ良く分からないのだけれど、この小説にこんなにも心を動かされてしまうのは、幕末から現代までの短い間に失われてしまった何かがそこに残されているからなのかもしれない。
それを知りたいと思っているのかも。
それにしても本当に、心にずしんとくるような物語だった。
幕末、特に新選組関連の本はかなりの数を読んでいるのだけれど、最近は史実を綴ったような本ばかり読んでいた。
やっぱり、創作ではなく、真実を知りたいと思って。
でも、ある程度真実を理解した上で読む小説は、また何とも言えず面白い。
創作をまるで史実であるかのように受け止めてしまうことはどうかと思い、注意して史実ばかりを取り上げた本を中心に読んできたけれど、どこまでが真実で、どこまでが創作であるかの線が引ければ、後は純粋に物語を楽しむことができる小説は、やっぱり面白い。
史実を元に、自分で推し量っていた物語を、極上の語り手が語ってくれるのは素晴らしいことだな、と思う。
そういう意味では壬生義士伝は極上の物語であることは間違いないよ。

DVDでドラマ版が出ていて、それが小説に近くて良いらしいので見てみたいな。
4枚組み、10時間という長いものらしいけど。
そのうちお金に余裕ができたら買ってみよう。


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