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2004/03/10(水)
the door
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人間は「小屋」を建て、そこに扉をつけることによって「内」と「外」の区別をもつ。しかし扉は内と外の絶対的遮断を意味しない。それは「壁」ではないのだ。しかも扉の本質は内から外そして外から内へという双方向の自由な往来にあるのではない。内から外への方向性、これこそが扉というものの本質を表現している。つまり、いったん小屋を作って(つまり壁を作って)内と外を区別し自分の空間を確保した人間が、おそるおそる外的世界へと一歩踏み出すための外界へ開かれる可能性のある境界、これが「扉」なのだ。(ゲオルク・ジンメル)
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