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2006/05/04(木)
父
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4月29日に病院から呼び出しで駆けつけたときはほとんど意識不明の状態でしたがなんとか持ち直し翌30日朝、病院に行くと目をしっかりと開きとても元気な父がいました。 入院してから一番元気そうな笑顔をみせていました。 前日の意識不明の状態は本人は「良く眠れた」と涼しい顔。 病室の壁が全部なくなって体がベッドごと高く持ち上がった気がしたと愉快そうに手振り交えて話します。 もう心配はなさそう。 それでもその日は私は病院で過ごすつもりで出かけたのでそのままベッドの横で話をしたり本を読んだりして過ごしました。 いつも呼吸が苦しそうで見舞いにいっても「さっさと帰れ」と言う父でしたがこの日は呼吸もいつもより楽そうで色々と話もしました。 昼過ぎには妹と交代して夕方もう一度言ってみると昼間より少し辛そうでしたがそれでも元気で「また明日ね」と笑顔でバイバイと手をふって別れました。 そしてその日夜11時に父は息をひきとりました。
今日告別式を終えました。 連休中だったことが幸いして父の故郷の新潟からも親戚が来てくださりまるで計算したかのような日程でした。
私は父が亡くなる瞬間も、家に帰ってきてからも、納棺の時も 花を入れて最後の別れの時も涙が出ませんでした。 母があの世で喜んで待っていると思ったし、痛い苦しい日々が終わって良かったという思いの方が大きかったし いや、このまま長く看病するのは恐かったのかもしれない だからあまり悲しいとは思えなかったのですね 一度だけ、父の棺がのった霊柩車に乗り一人になった瞬間に突然悲しくてたまらなくなりました。 父だから出来たこと、父に頼ってきたことはたくさんあります。 そんなことに出会うたびに悲しくなっていくのかもしれません。
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