KENNETH KINGDOM
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2005/07/28(木) 海からの贈り物(超大作)
知ってる人も多いと思うけど
僕は酒好きだ。




アルコールが入ってりゃ「無いよりはましだろ」ってビールからアルコール96度まで呑める雑食なんだけど
その中でも東京に来て以来僕の中でトップを譲れないスピリッツは
ラムです。





ここでまずラムの定義として
「サトウキビを原料とする蒸留酒のことで、一般的にはその絞り汁を煮詰め砂糖の結晶を取り除いた後の糖蜜を原料とし発酵、蒸留して造られる」
モノらしいです。




海賊や漁師が樽ごと船に積んで航海する由縁から「海の酒」とも言われてますがその歴史には悲しい影があります。





18世紀にあった三角貿易、アフリカからインド諸島へ黒人を奴隷として連れてきてサトウキビ栽培の労働力にし、その空席になった船に糖蜜を積んでアメリカのニューイングランドに運ぶ。ここで造られたラムを船に積み込みアフリカへ戻り黒人の身代金としてラムが支払われていたんです(確か中学校の時に触りだけ勉強した気がする)。




また、詳しくは分かりませんが同じく17世紀に制定された「糖蜜法」に激怒したアメリカが独立戦争を起こした。つまり、ラムは世界史上を動かしてきた一つの要員らしいです。



そんな不思議なスピリッツを僕は愛してやみません。






そして酒と歴史の関係は切り離せない例として、今日の日本の若者のスタイルにリアルに響く例に焼酎ブームがあります。
バブル期、金が有り余っていた時代人々は全てにおいてミーハーな高級思考にあった訳ですが。男から見ると酒は「女を釣る手段」として用いられるのは世の常。当時も例外なくその思想はあった訳で。


その当時はブランディーやらバーボンが流行って、銘柄で言うと「ヘネシー」やら「カティーサーク」とか「ジョニーウォーカー黒ラベル(通称ジョニクロ)とか。
今では村上春樹の小説の中の世界ですが、そんな無駄に高い酒が流行っていた訳です。


当時、焼酎なんて「オヤジの酒、ダサクテのんでらんねー」。
って。
そんな時代がしばらく続き…。





そしてバブルは崩壊し、日本の酒好きは「さて困った」。
男は「オンザロック」。
だけど昔みたいに金も無い。
じゃー、安いし焼酎でよくね?
ってな具合です。
メーカーはそんな日本人の心を魅了するように媒体でもって「焼酎ブーム」を主張します。
そして「あー焼酎が流行ってんだ!安いしちょっと呑んでみようかな」
ってな具合で。


女性向けの口当たりのいい、オシャレなラベルを身に付けた焼酎も数多く出品されているからハマってしまって。



結局そこには大きな資本にコントロールされた現状があって。





結局なんでもいいんです。


それは「アルコールが入ってりゃなんでもいい」では無く
本当になんでもいいんです。



これが今の日本の「歴史(時代背景)と酒」の例です。







…話はずれましたが。

今日、たまたま珍しいラムが在庫処分の為格安で売られていて衝動買い。
とは言っても、値は張りましたが。
バミューダ産の「black seal rum」。
今それを味わいながらキーボード打ってんだけど




…悪く無いね。

ダークホースのダークラムなんだけど
雑味が無い
しっかりとアルコール感からなるパンチがあり
後味は情熱的に甘く
爽やかである
…と。



そんな訳でラムって世界を渡り歩いてきた「ボーダーレスアルコール」な訳で。原産国によって製法が違ってて。
製法が違えば味も変わるんだけど。




バミューダってどこ?
知ってる人いたら教えて下さい。



そんでもって、ここまで言ったからには僕の中でトップに君臨するラムを御紹介。




まず

「キャプテンモルガン プレジデントストック(プエルトリコ産)」
これはね、なかなか置いてある所が少ないんだけど見つけたら呑んでみる価値はある。一言で言うと「king of rum」。全ての表現ににおいて「しっかりと」と「まろやかに」が必要不可欠になる程、最後まで味わえる逸品です。



そして

「ロン サカパ センテナリオ(グァテマラ産)」
なんてったって23年熟成!薫り豊かな気品溢れる高級ラムの定番。ラム好きなら知らない人はいないでしょう。僕のラム好きはここから始まりました。ストレートで両手でグラスを包み蒸発する薫りを楽しみながら呑んで下さい。




ちなみに、そこそこ値段は張ります。
美味しいからって「カクテル的金銭感覚」で呑むと
勘定みて驚くので注意して下さい。




ラムって南の島の酒だから
「陽気な酒」と表現されがちですが
冒頭に記した様に悲しい現実の隙間を埋めてきた存在でもあります。
悲しい心を支えてきた酒であるのです。




4年前まで「泣きたい時は泣け、悲しい時はとことん悲しめ」だったのが、「悲しむ前に、悔やむ前に、泣く前に一度笑ってみる」と決めました。
その心意気とラムの歴史がシンクロして好きになった面はあります。



どんなに悲しくても、ラムを1shotのんで決して悲しみから逃げず、悲しみを噛み締めた上で、笑顔でいたいです。





ちゃんちゃん。


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