KENNETH KINGDOM
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2005/06/05(日) ケネス ザ アドベンチャー
僕が音楽を通して人々に様々な事を伝えたい気持ちと同じ位に夢見ている事が一つある。


それは自分の世界地図を広げる事。

世界。
これってなんでしょう?


例えば、日本の裏側にはブラジルがあるって言う。
それは本当か?


例えば、地図を見て指差して「ここに四国がある」って本当か?


きっと、本当でしょう。
きっとそこにはブラジルも四国もあるでしょうし何もかもが精密に地図に描かれた世界が物理的に広がっている事でしょう。俺らが縁日やってる裏ッ側ではオネーチャンがリオのカーニバルやってんのよ。きっとそうなんだよ。


でもさ今の自分にとってリアルな「世界」って東京都23区だったりするんだよね。きっと。
僕がやってる配送のアルバイトのエリア。


それを広げたい。取り敢えず、自分でできる範囲で、自分のアシで。要するに、バイクを使って日本を旅したい。と、切に願う訳です。



僕は環境的に生まれつきの旅好きだった。
両親は一生懸命に働き、贅沢もせず(酒とピアノは除く)そのお金で旅行に連れていってくれた。毎年4回程のペースで山奥の小さな旅館だったり自家発電の山小屋へ連れていってくれて自然の素晴らしさを教えてくれる一方で僕の世界地図を広げてくれた。
それに今まで電車を使って一人旅もたくさんしてきた。



また、僕の放課後の生活はまさに毎日が旅だった。
幼い頃はちょっとした事情で学校の友達とは全く離れた場所に住んでいた僕は学校から帰ったら一人で遊ぶしか無かった(それに対しては全く寂しく思っていなかった)。「誰かの家に行ってファミコンする」ってのが無かった。いや、自分の家にもファミコンが無かった。「ファミスタ」がなんなのか知らなかった。まさか「ツーコンにマイクが内蔵されている」って事を知らなかった。高橋名人は一秒に20回ボタンを連打できる事を疑った。
そんな僕がしてた事。
それはチャリンコで近所を巡回する事だった。
って言うか、チャリンコが好きだった。
そんでもって、毎日新しい場所を探して「アフタースクールトリップ」をしてた訳です。
今考えてみればそれは「世界を広げる」のルーツなのかも知れん。


そんな僕が「ハイ、ここがあなたの世界ですよ」って状況になってしまったらどうなる?飛べない鳥と一緒ですよ。ペンギンですよ。



満足できへんね。
僕は今「東京都23区」と言うゲットーの中で暮らしている。

それを打開したい。
8年間世界を旅してから戻ってきたギタリスト、ジョンフルシャンテ。そんな人生だってある。


僕は一つだけ癖がある。
「絶景を目にすると泣き出してしまう」。
僕の体の中で大きな音をたてて「何か」が崩れ孤独になり恐怖に怯え泣き出してしまう。

その感覚を今、感じたい。
「俺はなにやってんだ?」「なんて小さい人間なんだ?」って大自然に抱かれ、甘え泣きたいと思う。


きっとそれが必要なんだ。


ゆっくりと動きだした歯車の軋む音と、その駆動力から逃れる事は出来ない。

2005/06/03(金) この森で、天使はバスを降りた(the spitfire grill)
という隠れた名画がある。
ビデオレンタル屋の棚の隅に忘れ去られてしまったかの様に佇む一本のこの映画。



自分でカルチャーを生み出そうとする傍ら、多くの文化にすすんで触れている僕。多くのアーティストは多方面に「欲」と言う触手をのばし異なったアートフォームからなる感動を求める傾向が強い。僕もそのひとりだ。形式はなんであれ、人の心を震わす事を夢見る人間は人の心を震わす事が出来る術を知る為に勉強したり、純粋に視聴に対する事を楽しむ心が強いんだと思う。言わば、「一音楽ファン」みたいな。



映画は月に10〜多くて20本程観る。それこそ一日5本観てしまう事もある。本も好きだ(でも余り知らないのでいい作品があったら是非教えて欲しい)。勿論、音楽も人一倍聴くし、聴く事の出来る場所にすすんで足を運ぶ。

そんな僕が今日一つの名画を見つけた。
それはこのブログのタイトルになっている作品だ。



まず最近の映画作品における傾向ってのは、「非現実的であればある程ヒットする」って事実を無くしては語れないと思う。

宇宙人の侵略から地球を守るだとか、氷河期がやって来るだとか(ちなみにこの映画は「コメディー」として見るならば傑作だ)、まずこの身には起らないであろう怪奇現象だとか。


事実この手の映画は、先行上映の観客に「○回泣けました」とか「スっきりした」と言わせ「全米no.1」って言う決まり文句を引っさげチャートに名を轟かすでしょうが、cgを駆使し描き出されたスクリーンは余りにも非現実的な世界の出来事で普通に生きている人のリアルな生活や思いと言った視点がかなりかけている気がする。

映画をジャンル分けすると「娯楽」であるからその現状を100%否定する事は出来ないが、少なくとも言える事は「非現実に夢見る事はリアルから目をそらす事に快感をおぼえる、いわば現実逃避なのでは無いか?」って事。「それにどっぷり浸かって無いか?」って事。


僕が要するファンタジーは「ジブリ」「ディズニー」「バックトゥーザフューチャー」で足りるんです。


やはり求めるのは「考えさせられる事」「この身に起りかねない事(と自分はどうすべきかの相互関係)」「ノンフィクション」だったりするんです。

みて下さい、その類いを。
cgが無くても、金と言う装飾が無くても宇宙人がやってこなくても十分に人間の心をバイブレーション出来ます。


今そんな作品が少ないのは「想像の限界からなる想像の暴走」なのではないのでしょうか?


そんな意味でもこの映画は僕の心を満たしてくれました。
何も「非現実的作品が悪い」と言ってる訳ではありません、ただ観るべき作品はハリウッドにしか無い訳ではありません、トップチャートにしか無い訳ではありません。

「ノンフィクション」「ハートウォーミング」「ミニシアター」「リアル」のジャンルの中でタイトルが気に入って、裏表紙をみて少しでも気になったらそのままレンタルカゴに入れてみて下さい。
きっととことん考えさせられ然るべき答えに辿り着きます。


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