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2005/06/03(金)
この森で、天使はバスを降りた(the spitfire grill)
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という隠れた名画がある。 ビデオレンタル屋の棚の隅に忘れ去られてしまったかの様に佇む一本のこの映画。
自分でカルチャーを生み出そうとする傍ら、多くの文化にすすんで触れている僕。多くのアーティストは多方面に「欲」と言う触手をのばし異なったアートフォームからなる感動を求める傾向が強い。僕もそのひとりだ。形式はなんであれ、人の心を震わす事を夢見る人間は人の心を震わす事が出来る術を知る為に勉強したり、純粋に視聴に対する事を楽しむ心が強いんだと思う。言わば、「一音楽ファン」みたいな。
映画は月に10〜多くて20本程観る。それこそ一日5本観てしまう事もある。本も好きだ(でも余り知らないのでいい作品があったら是非教えて欲しい)。勿論、音楽も人一倍聴くし、聴く事の出来る場所にすすんで足を運ぶ。
そんな僕が今日一つの名画を見つけた。 それはこのブログのタイトルになっている作品だ。
まず最近の映画作品における傾向ってのは、「非現実的であればある程ヒットする」って事実を無くしては語れないと思う。
宇宙人の侵略から地球を守るだとか、氷河期がやって来るだとか(ちなみにこの映画は「コメディー」として見るならば傑作だ)、まずこの身には起らないであろう怪奇現象だとか。
事実この手の映画は、先行上映の観客に「○回泣けました」とか「スっきりした」と言わせ「全米no.1」って言う決まり文句を引っさげチャートに名を轟かすでしょうが、cgを駆使し描き出されたスクリーンは余りにも非現実的な世界の出来事で普通に生きている人のリアルな生活や思いと言った視点がかなりかけている気がする。
映画をジャンル分けすると「娯楽」であるからその現状を100%否定する事は出来ないが、少なくとも言える事は「非現実に夢見る事はリアルから目をそらす事に快感をおぼえる、いわば現実逃避なのでは無いか?」って事。「それにどっぷり浸かって無いか?」って事。
僕が要するファンタジーは「ジブリ」「ディズニー」「バックトゥーザフューチャー」で足りるんです。
やはり求めるのは「考えさせられる事」「この身に起りかねない事(と自分はどうすべきかの相互関係)」「ノンフィクション」だったりするんです。
みて下さい、その類いを。 cgが無くても、金と言う装飾が無くても宇宙人がやってこなくても十分に人間の心をバイブレーション出来ます。
今そんな作品が少ないのは「想像の限界からなる想像の暴走」なのではないのでしょうか?
そんな意味でもこの映画は僕の心を満たしてくれました。 何も「非現実的作品が悪い」と言ってる訳ではありません、ただ観るべき作品はハリウッドにしか無い訳ではありません、トップチャートにしか無い訳ではありません。
「ノンフィクション」「ハートウォーミング」「ミニシアター」「リアル」のジャンルの中でタイトルが気に入って、裏表紙をみて少しでも気になったらそのままレンタルカゴに入れてみて下さい。 きっととことん考えさせられ然るべき答えに辿り着きます。
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