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2005/03/12(土)
どっちも 残念!
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今回はコルクの話 天然コルクの悪臭は、コルク洗浄時に残る2,4,6-トリクロロアニソール(TCA)に代表されるベンゼン核に塩素イオンが結合した化合物に由来する。とあります。 元々殺菌目的で使用される物質がワインの微生物と結合し、カビ臭を発生させるのです。 これを防ぐにはTCAを発生させない殺菌システムを作らなければならないのです。 ところで、コルク樫の樹皮がワインのコルクに使用できるのは樹齢27年からなんです。 そして次に剥くのはさらに9年後。コルク樫はそうやって9年ごとに皮を剥かれ、150〜200年生きるそうですよ。 コルクは地中海沿岸地域の大西洋側に多く分布しており、すべては国や、国から委託されたコルクメーカーが管理しております。 ワイン消費が減り続ける今、生産量に見合った数が確保できなくて人造コルクやスクリューキャップへ移行しているわけではございませんよ。 コルク臭によって、消費者にワインの悪いイメージが拡がるのを防ぎたいのです。 古酒になるほど同じワインに、正確には同じコンディションのワインには出会えなくなります。 理由は元の保存状態や輸入経路、日本での保存状態にばらつきが生じるからです。 ところで、コルクに起因するカビ臭ワインは無償の交換条件となるのでしょうか? 本来は小売店には原因がないので、交換条件とはならない様な気がします。 すべてこのことが原因で無償の交換をするとなれば、商売は成り立たないのではないでしょうか。 一部のブショネを知っている人に対応するだけでも精一杯でしょう。 それだけワイン産業としてみれば、コストがかかってもプラスティックやスクリューキャップへ逃げたくなる気持ちも分かります。
今夜はかなり酷いカビ臭のワインです。 私はかつて、これほど酷いのに遭ったことがありません。 コルクを抜いた瞬間からぷ〜ん・・・グラスに注ぐとぷ〜ん。 でも頑張って飲み干そうとしました。 しかしボトル半分で限界を感じ、ワインよ、君が悪いワケではないんだ。 コルクのせいなのだ。 ごめん・・・そう思いながら流してしまいました。 そう言えば、子供の頃はカビ臭のするパンを食べたものだ。 体中にカビが生えて死ぬなんて思っていたものです。 でも大人になってチーズの世界が拡がると、そういう微生物は友達なんだと思う。 それでもしかし、ワインとはどうしても相容れない香りなのですね! そのワインは1,580円の授業料でした。 しか〜っし! 人造コルクでも塩化ビニル臭がワインに移ってしまうものも現実にあるのですねえ。 ということで、 どっちも ざんね〜ん!
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