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2013/06/04(火)
幽霊の正体見たり枯れ尾花
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「今年は空梅雨になるのかい」と仲間の声がする。 山を歩いているといい風が吹いて木の葉がそよいでいる。水平道を歩くにはいい季節になった。これで梅雨が終る訳ではないがブラブラ歩くこの道は是非ここを訪れる人たちに教えてあげたいと思う。裏白の草や葉が風にあおられると白い葉の裏が目に入る。初めての人が月明かりの晩などにそれを目にすると化け物のように思って驚くことがあるだろうが、それは風が作る不思議な姿である。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ということで昼に見ているといかにもそう思わせるような動きを葉っぱはするものだ。クルクル廻るようにあおられたり8の字のように動いたりすることをよく見ていれば何も魑魅魍魎の出現とは思わない。自己のなかにある怖いと思う気持が何を見てもそう感じてしまうのだ。怖いのは人で自然の作用はとても単純なものだと思う。水平道で休んでゆっくりまわりを見ていればよく分かる。
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