来るなら来てみろ もっきりや
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最新の絵日記ダイジェスト
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2013/02/16(土) 報告、吹雪く
 風がいやに強いと思っていた。空の高いところで唸るような音を聞いて布団に入った。こんな時は寝ているに限ると10時になるまで起きようとはしなかった。ただ天井裏には何種類かの動物の気配があった。鳥が跳ねるように動いたりネズミがちょこちょこと移動したり、テンやイタチなのか少し大きめのケモノが息を潜めているような感じがあった。いつものように追い掛け回すような騒ぎではなかった。この嵐をやり過ごすただそれだけに息を潜めているようだった。
 外を見て気付いたのだが昨晩の風はこりゃーちょっとひどいものだったということだ。このもっきりやは小動物のシェルターに指定されたようだ。何かの役に立てればこりゃ結構だ。
 ある人に聞いた話だが昨夜9時に津南から秋山に戻る途中屋敷の分岐で雪崩があった。それも斜面の雪が長い距離に渡って雪崩れた。そこで引き返したのだが蜂蜜屋の先でも雪崩があって軽自動車が巻き込まれた。除雪を待って更に下ったのだがそこでも雪崩れていたという。行くも出来ず帰るも間々ならずだったという。この405号の冬の困ったパターンだ。それも何回かはある。それに出くわさないように地元の人はストーブに当たって動物と同じように嵐が過ぎるまでジッとしている。生きてゆくための方程式だ。

2013/02/15(金) 秋山の雪
 朝のうちは日が差してこりゃシメタと思っていたのだが昼過ぎになったらボタボタと降り出して嫌な感じになった。屋根を見上げると南風だったのか北向きの屋根の雪がセッピになって30cmほど張り出していた。そこだけでも落としておけばいいのだがこんな時は怪我しそうでやめた。雪はきれいに積ったのではなくてあばたのようにデコボコに10cmほどのものだった。誰かの唄ではないがこの辺でも雪には色々の呼び名がついている。みぞれ、ボタン雪、初雪、ザラメ雪と関東でも個々の呼び方はあるがここではそのほかに糠雪、ボサボサ雪、大花雪、花雪、ハーテ雪、綿雪、べた雪、ホートー雪、湿り雪、水雪、雨雪、はだれ雪、春雪、赤雪、晩雪。1年の半分を雪の中で過ごす人々の長い冬を少しでも春に向って移ろっているという祈るような気持を感じさせる雪の呼び名であると僕は思う。ここに長く居るには居るがきょうの雪が何というのかはっきりとは分からないのだがぼくはべた雪と呼ぶことにした。だんだん少なくなる薪を見ながら春は近いのだから、もうそこに来ているのだからと言い聞かせた。

2013/02/14(木) 頂いたチョコひとつに酒をついで
 きょうは晴れて仕事に出るにしても良い感じになった。その分汗もかいたがふたついいことはない。青空が出ると気持が軽くなってもう春になるのじゃないかという錯覚も楽しめる。空はあくまでも抜けるような青がいい。
 雪の上をかんじきで歩くのだが湿っているようで重いと感じる。雪も黄砂を含んでいるのか何となく薄汚れている。やはり少し早いけれども今年は春が早いのだと感じるのだ。雪が融けると忙しくなって嫌になってぶつくさ言い出すのだがそんなことは今は少しも思わない。勝手なものだ。
 14日にちょうどひとつのチョコレートが届いた。それを食べるべきか神棚に飾っておくべきか気をもみつつ一日が過ぎた。

2013/02/13(水) 軟弱傾向強まる
どうも難しい本はなかなか進まなくなってもてあましていた。病気の本や哲学の本はどうでも読めなくなってきた。もっとも読んだところで始まらない年齢になったのだけれど。
 きょうは時代小説をも一度引っ張り出してテレビを消して読んでいた。ひさしぶりに読みきりそうだ。でもどういうのかこういった内容のものは読めて高橋和巳や大江健三郎の本は読めなくなったのだろう。若い頃考えていた世界観や知識、理性、人間性が違った所に行き着いてしまったということだと思うのだがこれもオレの人生なのだからしょうがない。でも若い頃バカにして読まなかった時代小説にこの年で出会えて良かったのだとも思っている。もうずい分と読んじゃったがきょうは「真田騒動」である。
 気温は0度先だって積もった雪は沈んで30cm。風が時折強まって雪が舞っております。昨夜は荒れたようです。

2013/02/12(火) 十二講
 十日町で横になっている福一さんも元気になって昨日の僕からのメールに明日つまり今日、十二日が心配だと返事をよこした。
 2月12日は十二講という行事があってこの時期は非常に荒れるという言い伝えがある。<十二様>十二大明神を祭る日でこの辺りの鎮守でもあり狩猟の守り神、山の神とも云われている。今では小赤沢でしかやられなくなったがこの日ばかりは大荒れになると心配する人が多い。去年は降ったが一昨年は晴れていたように記憶するけれど、ふたむかしも前の頃に暮らした人たちが体験した冬の大雪の恐ろしさが記憶に残って伝わっているのであろう。地元の経験豊富な人にとっての反応はとても強いものだ。つまりまだ2月の半ばで春は遠いのだぞ、気を引き締めろという約束なのかもしれない。
 そう感じているとひとっきり雪の落ちる音がするので外に出てみると吹き出した風が音をたて樹木に積もった雪をなぎ払っていた。「十二様が怒ってる」と空を見上げた。

2013/02/11(月) もう一度の冬
 昨日は新たなお客さんと津南の友人がやって来て賑やかなもんだった。ところが今朝になると積もった雪が20cm。そのなかお客さんは栄村のスキー場に向って帰ったがその後も雪は激しく降り2度目の冬がやって来たような感じになった。友人は長靴を履いただけでカンジキもつけずにすたこらすたこら帰って行った。こういうことが出来るのは僕の知り合いでは彼だけで密かに尊敬申し上げておるのだ。
 ところでこの雪は5時になっても止む様子もなく現在50cm。下手すれば1m級の降雪になる気もする。そうなればまた屋根に上がって大活躍ということになるのだが止んで雪がしまってからでないと仕事にならない。別に焦って下ろすこともない。競争じゃあるまいし。
 昼にお湯を貰っての帰り、サルがワイヤーの上を渡っていた。見ていると上手なサルもいればちゅうちょして渡りたがらないのもいて、そういうサルは途中で足を滑らせてワイヤーにしがみ付きながらの移動だったりする。先に渡ったサルが木の上からちゃんと監視していた。

2013/02/10(日) 天気をすり抜けてよく来た。快挙だ!
 雪は少ないといっても1m余りはある。その国道405をやって来るオートバイなど見たこともない。来るといわれてもはいどうぞとは云えないだろう。除雪は行われているといっても、路面が乾いてるとしてもここは雪の本場なのだから。
 平塚から17号、三国トンネルを越えて彼はやって来た。おどろいた。何となく笑ってしまった。車はタイ製のホンダのカブで110ccだという。なかなかやるものだ。彼が言うには「行こうと思ったのだから行ったほうがよい。行かないで後悔するより」と吉永小百合のようなことを言う偉丈夫な男だった。タイヤはカブ用のスパイクタイヤだった。津南あたりの郵便バイクはタイヤにチェーンをつけて雪の上を走るが彼は一本7000円ほどのスパイクタイヤをつけて完璧な防寒服にリュックを背負って荷物用のケースを置いて対向車や後続車を驚かしながらやって来たのだ。ヘルメットを脱いだ人懐っこい表情の偉丈夫といい感じの酒を飲んだ。
 今回は天気に恵まれたとも云える。大雪になれば積もった雪に足を取られて走れなくなるのではないかと思うのだがとにかく彼の云うように後悔することなく帰り着くようにと告げた。

2013/02/08(金) 降ったり止んだりまた降ったり
 気温は−5度。終日雪。
 朝のうちは結構強い降りでこれは積ると見ていたのだが、そのうち風が吹いてそれが止むと雪も止んでいた。
 申告の完成を期して作業し封筒に閉じ込めてから外に出るとまた降り始めていた。ついでに片付けをしてみたが5cmほどの雪で30分もかからない。ただ6時になってひとっきり強い風が雪を舞い上げていた。思うに大したことにはならない。降っても風が運び去るはずだ。そうと決めれば、さて今日は早く寝るか。この頃秋山の人と同じように早く寝るようになった。映画に厭きたし酒もうまくないしテレビも子供向けだ。やっぱ早く寝てラジオでも聴きながら本を読んだほうが良い。老人だ!

2013/02/07(木) 町を見学した。
 今年になってはじめて十日町まで出てみた。ぼさぼさの禿頭を散髪したりペンキを買ったり食材を探したりで帰りは6時になってしまう。県立十日町病院へ寄って一杯やりたいというおじさんに缶チューハイと缶ビールを差し入れてきた。アルコールは0と書いてあった。酒なんか気分だ。
 秋山郷から秋成、津南そして十日町の間は大した積雪でもなくこのところの暖かさで例年と比べるべくもなく拍子抜けだ。道はほとんど雪もなく夏と同じような速さで走れるくらいだ。405号は長野に入ってから道に雪が出始め上の原から切明までがチェーンを使うようだ。床屋の人の話だと湯沢は本当に雪が少ないということだった。ただまだ2月の上旬でこれからという時期なのだが車で走る分ではどうも山は越えたのではないかと感じさせた。気候の変動なのか環境の悪化なのか判然としないがどっちにしても昔のような環境に戻らないのだけは本当だろう。エッ北陸で春一番。うそだろ〜。

2013/02/06(水) 天井裏の怪人が
 昨夜は天井裏にふたつの小動物とネズミの足音がけたたましくネズミが追いかけられてでも居るようだった。ネズミといえばこのところ作業部屋のヌカ袋に穴を開けたり目のまえを横切ったり縦横無尽のイタズラをして困っている。そこでヌカ地獄(バケツに水を張りヌカを入れる)を作ったり、ネズミシートを設置してみた。それは昨日のことだが今朝見るとそのどれもに褐色7cm尾も同じくらいのハツカネズミがかかっている。ヌカ地獄は底なし沼方式だからすぐ死んでしまうけれど粘着シート方式は死ぬまで時間が掛かる。放っておけばまだ何匹もかかるからすぐに捨てられないしシートにかかったネズミを見ると何となく自分が悪者のように感じられて困る。ネズミと人との戦いは有史以前からでここではイタズラさえしなければ天井裏への入居も黙認していられるのだが、肝心の天井裏に怪人テンが来て追い出されたのだろうがヘンな所で気の弱い一面が出てしまった。
 だから今日は掃除を徹底して風呂にも入った。おまけに10cmの雪も片付けた。ネズミを忘れるためだ。

2月絵日記の続き


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