来るなら来てみろ もっきりや
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最新の絵日記ダイジェスト
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2013/01/21(月) 晴れたれば
 久しぶりに晴れれば心もウキウキと弾んで川を渡って湯治に出た。湯の屋根では旦那がひとり頑張っている。家の雪下ろしは済んでいるので僕は余裕である。そこで屋根に上って一緒に雪を構った。ほとんど終っていたのだが何時もお湯を使わせていただく以上ここは頑張った。湯の屋根もなかなか大きくてひとりでは大変だ。他に誰でもいいから登っていれば気持も仕事もずい分楽になる。湯のご主人も昔のようには行かなくなったとスノーダンプを持って大きく息をついでいた。
 大手を振ってお風呂に浸かり帰ってから家の周りの足跡の主に大根やら蕪の古くなったものを置いてから池の雪を突っついたり雪を投げ込んだりしていた。何となく気分が良かった。そうだ今度は縁の下のテンにタミコの残した餌をやってみようと思った。

2013/01/20(日) いやな降り方が続く
 昨日の作業を笑うように降り続いている。片付けを終える頃には風も出て雪まみれになった。家の周りの雪をどけて回廊を作ったけれども底上げされたようでスロープが出来ている。積雪もこのところの降りで1.6mほどになっただろうか。
 毎年大雪だ小雪だと住人は雪を気にしているけれども結局降る雪の量はそんなに大差がないように感じる。12月に大雪になると2・3月は小雪だったり今年のような時はきっと2月頃にピークが来るように感じる。もっとも津南町で出している毎年の積雪の推移をグラフにしたものによると大雪小雪がひと目で分かるのだがそういった科学的な見方とは違って暮らす人間の冬の諦め方として降る雪の量は同じなのだということのようだ。
 2010年に死んだネコの命日なもので今日はネコが主人公の「ハリーとトント」を見てタミコを思い出してみましょう。あの時は晴れていたのだが。

2013/01/19(土) それなりにどうにか
 みなさんは何と厄介な奴かと思われるとおもいますがそうなんです。ひとりで高いところに上がって重い雪を足を滑らさないようにやるのは好きではないのでいつもも気合を入れて線香なんか立てて無事を祈ってから始めるのです。そのうち屋根のうえで少し調子に乗ってくるとぞんざいな動きもするのです。そんなときがちょっと危ない。生来臆病な質なのでへっぴり腰ででも雪を下ろすのはしょうがありません。だから今日まで屋根から落ちないで来られたのだと思っています。もちろん言い訳ですが落ちて雪のなかで十日町から来る救急車を待つのには3時間。相当冷えますから。
 昼まではうすぐもりで屋根の雪は80cm。いい感じでしまっていた。前回の作業のおかげで今日も4時間はかからないで下りてきた。落ち着いたのでビールを一本飲んで少し寝てしまった。放って置くと雪が硬くなるので片付けた。
 もう今日は何にもやらないぞ。

2013/01/18(金) 明日こそ守備隊の出動だ
 この二日の降り方を考えるにどうもその敵は本腰で兵站基地「もっきりや」に照準を合わせたようだ。守備部隊は貧弱で少数なのだがここは一番攻撃をかわさなければならない。武器はステンレスの「クマ武」のスノーダンプと長い柄をつけたコウツキ。さしづめ重機関銃と狙撃銃といった所だろう。兵は老いた補充兵だからはなはだ心もとないが意気軒昂と云ったところか。
 ここに長く駐屯していて降り方を見ているとしばらくは降り続きそうなのが分かる。止まないのだ。そうなれば怖いのいやだのと泣き言ばかり言っていられない。ここに居るのだからこれは覚悟だ。怒りの感覚を持たなければこんな仕事は出来やしない。となれば今夜は溝口健二の「赤線地帯」でも見るしかないだろう。
 戦時中朝鮮半島から拉致されたり本土から売られた女が大陸の娼館で歌った唄を「雨のショポショポ降る晩に、ガラスの窓から覗いてる、満鉄の金ボタンのバカヤロウ。さわるは50銭みるはただ、3円50銭くれたならカシワの鳴くまで付き合うは」、という唄だか詩だか分からないのですが、そんな唄がありました。まだ続くのですがこれを「露営の唄」の節で低く歌ってみると男も女もその生きた時代に振り回されるやるせなさが分かるように思います。雪下ろしに気合が入って兵隊の苦しさも分からないのにちょっと演技が過ぎました。ごめんなさい。

2013/01/17(木) 頑張っている
 昨日は亡くなった大島渚さんの「日本春歌考」を見ていた。あの頃見たときの僕は何にも分かっていなかったと反省した。いい映画だった。ことに吉田日出子が。
 終日降り止まなかった。いつものように家の周りの雪を片付けて今度は索道の小屋に付けた駅名を書いていた。「和山口」と「山房下」字は下手糞であるけれどもひとつやることを終えた。電話が掛かって今日お客さんが来るという。だから対岸まで道を踏みに出た。積雪は20cmほどで昨日の踏み跡のおかげで楽に道を作った。お客さんは来て見なければわからないがとにかく一汁一菜だけは作らなければならない。まずご飯を炊いてと忙しくなった。

2013/01/16(水) 重い雪に取り囲まれた
 結局きょうは抜けるよう晴れ渡った。南の強風は北向きの屋根一方に雪を溜め込んで砂漠の風紋のように雪原を飾っていた。
 強く降る雪の合い間にきのう雪を構ったせいで今日はすぐに作業を終えたのだけれど川を渡って道を付けに出るととたんに重い雪に悩まされた。スコップで雪を掘りながら進まなければカンジキを付けた足が前に進まない。前の雪と違って今回の雪は赤っぽく汚れていた。南風のせいか何時もなら2月以降の雪のようだった。
 和山の温泉に入って帰って来たが雪のあるうちに外壁を塗装しようと思いついた。今日のように晴れた日を見つけてオイルステインを塗ってみよう。湿った雪が降る前にである。

2013/01/15(火) 大吹雪の時には
 東京も大雪で大変だといっていたが、昨日の当地は細かな雪が降るだけで寒くもなかった。関東が晴れると山を越えた日本海側の天気が荒れるというのは冬の日本海沿いの厄介な気候の定番なのでそんなものだろうと高を括っていた。
 今朝は一変して当地が大荒れ。吹雪でこの冬初めての風が唸りをあげている。こんな時にはストーブに薪を投げ込んでボッとしているしかない。もちろん外には出ない予定である。
 先日友人から「ゴゼ」についての質問があった。文字が出てこないので説明すると目の見えない女性で三味線を弾いて銭を得ていた旅芸人である。近くの島田福一さんに聞いて見るとこの辺りにもやって来たと教えられた。十日町の下条というところには盲目の旅芸人がいて老いた夫婦がコウモリにつながって山を越して来たという。村の人もそれを楽しみに待っていたという。村の肝煎りの家に寝泊りしてわずかなお金をもらっていた。男は浪花節を語り女は三味線を弾いて越後のごぜ唄や都都逸を演じて人気を博していた。福一さんは70を越えた方だが彼が子供だった頃のことだという。他にも何人もの盲目の女の人やひとりだけできた「越後ごぜ」もいたという。
 この山深い里へコウモリ傘につかまってやってくる古びた着物の老いたごぜを想像できるだろうか。  
 外の吹雪を眺めながらそんな「ごぜ」を画いた映画もあったことを思い出した。

2013/01/14(月) 重い水雪
 昨日はお客さんが来るにはいい天気だった。長靴ですたすた歩いて来れる。夕食後お酒になったので日記は失礼した。
 栄村にはさかえ倶楽部スキー場というのがあるのだがもちろんお客さんは少ない。だから良いというのだろう。今朝7時半にここを出てスキー場へと向って行った。栄村の住人には割引券が配られているのだが僕のところには廻ってこない。スキーをするわけではないから放って置いたのだがあれば彼らにサービス出来たのにと思った。でも村民のための割引だから横流しになるかと考えて忘れることにした。でもここには東京の友人も住民票を移しているのだから使わなくても忘れられるのは困る。
 雪を構って家へ入るとカッパから水滴が落ちる。気温を見ると0度で水っぽい重い雪が細かく降り続いている。予報では爆弾低気圧が来ると云っていたがここでは今のところ20cmも積ってはいない。

2013/01/12(土) 仕事を作りながら
 気温が氷点下10度で空はきれいに晴れました。外ですることもないので部屋の掃除とも考えましたが体がその気になりません。キューブリックの「フルメタルジャケッツ」を見てグズグズ、本当にグズグズしていました。今日のトレーニングがおやすみになってしまうと思い出してまず屋根に上がって際の雪を落とします。雪が少ないのと気合が入っていないのとで足元が踏ん張れない。つまり汗をかく前に下りて落とした雪を片付けます。玄関前の雪消し用の水が少ないように思って取り入れ口の掘り出しパイプに引っ掛かる木の葉を掃除するのですがそんなに水は増えません。明日もう一度パイプを水の中に沈めてみたほうがいいようです。そうすればもう少し水量が増えるかも。
 明日は川を渡って温泉に湯治に行こうと考えています。この日記を時々フェースブックに載せますがこれと同じ内容です。ではまた明日。

2013/01/11(金) 雪を歩く
 雪の上をカンジキを履いて歩いた。そんなに長く歩けないけれど1時間ほどならばけっこう面白いものだ。お茶とおにぎりを持ってスコップを杖に(本当は猟師の持つ半コウツキがいいのだが)出来れば晴れた昼間に歩くと面白い。吹雪いていても近くを歩いている分ならそれもいい。どっちにしても10分も歩いていれば嫌になってくるのだから。雪の原を踏み固めてゴザでも引いて横になれば何となく解放されるというものだ。そのうちにもう少し長く、出来れば雪上キャンプもして見たくなる。秋山の雪の大地はここに長く暮らすものにとっては面倒なことだけれど都会のしがらみの中で暮らす人にとってはいろんな楽しみ方があるはずだと思う。但し大雪の時だけは民宿や施設で温泉にでも浸かって語らうのも同じ経験になると僕は考える。

1月絵日記の続き


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