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2013/01/18(金)
明日こそ守備隊の出動だ
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この二日の降り方を考えるにどうもその敵は本腰で兵站基地「もっきりや」に照準を合わせたようだ。守備部隊は貧弱で少数なのだがここは一番攻撃をかわさなければならない。武器はステンレスの「クマ武」のスノーダンプと長い柄をつけたコウツキ。さしづめ重機関銃と狙撃銃といった所だろう。兵は老いた補充兵だからはなはだ心もとないが意気軒昂と云ったところか。 ここに長く駐屯していて降り方を見ているとしばらくは降り続きそうなのが分かる。止まないのだ。そうなれば怖いのいやだのと泣き言ばかり言っていられない。ここに居るのだからこれは覚悟だ。怒りの感覚を持たなければこんな仕事は出来やしない。となれば今夜は溝口健二の「赤線地帯」でも見るしかないだろう。 戦時中朝鮮半島から拉致されたり本土から売られた女が大陸の娼館で歌った唄を「雨のショポショポ降る晩に、ガラスの窓から覗いてる、満鉄の金ボタンのバカヤロウ。さわるは50銭みるはただ、3円50銭くれたならカシワの鳴くまで付き合うは」、という唄だか詩だか分からないのですが、そんな唄がありました。まだ続くのですがこれを「露営の唄」の節で低く歌ってみると男も女もその生きた時代に振り回されるやるせなさが分かるように思います。雪下ろしに気合が入って兵隊の苦しさも分からないのにちょっと演技が過ぎました。ごめんなさい。
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