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2013/01/15(火)
大吹雪の時には
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東京も大雪で大変だといっていたが、昨日の当地は細かな雪が降るだけで寒くもなかった。関東が晴れると山を越えた日本海側の天気が荒れるというのは冬の日本海沿いの厄介な気候の定番なのでそんなものだろうと高を括っていた。 今朝は一変して当地が大荒れ。吹雪でこの冬初めての風が唸りをあげている。こんな時にはストーブに薪を投げ込んでボッとしているしかない。もちろん外には出ない予定である。 先日友人から「ゴゼ」についての質問があった。文字が出てこないので説明すると目の見えない女性で三味線を弾いて銭を得ていた旅芸人である。近くの島田福一さんに聞いて見るとこの辺りにもやって来たと教えられた。十日町の下条というところには盲目の旅芸人がいて老いた夫婦がコウモリにつながって山を越して来たという。村の人もそれを楽しみに待っていたという。村の肝煎りの家に寝泊りしてわずかなお金をもらっていた。男は浪花節を語り女は三味線を弾いて越後のごぜ唄や都都逸を演じて人気を博していた。福一さんは70を越えた方だが彼が子供だった頃のことだという。他にも何人もの盲目の女の人やひとりだけできた「越後ごぜ」もいたという。 この山深い里へコウモリ傘につかまってやってくる古びた着物の老いたごぜを想像できるだろうか。 外の吹雪を眺めながらそんな「ごぜ」を画いた映画もあったことを思い出した。
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