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2010/03/26(金)
努力すれば逢える
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「やー元気だった。久しぶりだな。ジンバブエ以来かな、何か変わったことは…。そう、おふくろさんがネ。俺のところは伯母、母、兄とネ。あのときゃ参ったな。それでももう還暦って云うやつも過ぎてね。君だってもう直ぐ五十じゃないか?いやーすまん、そんなに若かったかい。でも四十七も五十も同じだよ。そっちは桜がきれいだろう。えっまだ東京のが早いって。だって山口だろ。どうなっちゃってんだろねこのところの気候は。それでも雪は今年は3Mといったとこかな。それもネ。一週間降って晴れてまた一週間降るって感じでね。3回雪下ろしをしただけだから少ない方だろう。2月になったら大雪はなかった。仕事は?昔どおりかい。リストラは?そう、年配者には…新人が入らない。それじゃひとりでふたり分働くようだ。やんなちゃうね。生きてるうちは世の中よくなりそうも無いしさ。エッ。そうなんだよ。タミコがね、俺のヒザの上でさ。人間と同じだよ。20年生きたようだからもう年には不足はないんだが、いいネコだったからさ、今でも寂しくてね。こんど瀬戸内海に骨の一部を散骨してこようと思っているんだ。これから行くところに少しづつね。エッそうなんだよ、仏陀のパゴダのようだな。それほどのネコでもないけれど。俺にはいいネコだったから。もんなことはいいとして今日は西荻の(えびす)で一杯やろう。割り勘だぜ。うそうそ。ここはまーまー」…… 名言 幸福は一夜送れてやって来る 「女生徒」太宰治
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