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2010/11/04(木)
昨日の晩も今晩もなんと星のきれいなことか
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稼ぎを終えて帰って来るとホッとするのだ。どうにか一日逃げおおせたと思う。自分の仕事は終わるまで電気をつけてでも終わらせなくてはならないが御普請組はそんな無理を言わないし昼にゆっくり体を休めることが出来る。この時期は稼ぎも自分の作業も大変で僕の指の先は血を流したままだ。生き抜くことはいつもこんなもので街で預金通帳をながめながらつく溜息とは違う。それでも今日は昼も屋内でどんなに嬉しかったことか。 帰ってから台所の雪囲いの柱を懐中電気の明かりを頼りに立ながらこの春に仕舞った順番を間違えて頭をひねっていた。暗いなかの作業はいつも間違いが多くイラつくのだが、考えてみれば今年は伊達巻戦争に従軍するわけではないからあせらずゆっくりやればいいのだけれどここに来て15年間初雪の頃になると逃げるように出稼ぎに出ていた習い癖がなかなか消えないのだ。おまけに次とその次の土日の歯医者通いもあって何となく焦っている。というのもやることやってゆっくり呑気に朝を迎えたいだけなのだが。どうも怠け者故に、いや貧乏性だから昔からいい風を掴みきれない経験が僕を充分に飛び上がらせないようだ。 今日は初霜が降りた。遠くの山の尾根筋は白く輝いていた。 折角東京に出るのだから西荻辺りでふらふらしたいのだけれど仕事もあることだし今回は全部お預けだ。その代わり12月に入ったら西荻三昧だ。東京は楽しかろうに。雪も降りはしないに。
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