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2010/10/24(日)
番頭候補生と薪積み完了
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お客を送り出してボーっとしている。玄関がガラガラと開いて「あのーここは泊まれるんですか」と来た。僕はこのところの疲れが全身を回って二進も三進もいかない状態で不精を決め込んでいた。声の主はここに泊まる段取りを聞いているのだが玄関に出ることもせず、障子越しに話すだけだった。 9時を回ってこのままでもいられず作業をいやいやながら始めると対岸から2人の若者がやって来て、いいところだと盛んにおべんちゃらを言うのだが、面倒だから後10年もしたらあなたに上げるよと話した。彼らはそれではその方向で考えてみるとパチパチシャターを切って帰って行った。もしかしたら彼らのうちのひとりが僕の後を引き受けているかも知れない。僕が屋根に上れなくなったらこの宿を他の人に譲ろうとズーッと考えているのだから。ただ誰でもいいというわけにはいかないだろう。 そのことだけれどこの5日間ムシューAとここにいて何だか久しぶりに親戚の兄貴に会ったような気楽さに助けられた。彼なら僕の変わりにここにいてもなんの遜色もなくいいのだけれど少し塔が立っている。二人でやるには客は少ないし思うようには行かないものだ。ムシューAは今日は屋敷山まで登ったという。なかなかに元気な若い頃はちょっといい感じのおじさんである。彼は僕の薪積みの終わりごろに帰って来て手伝ってくれた。薪を積み終わって掃除をしていると雨がシトシトと降りだした。ほんとにいいタイミングの雨だった。 今度長い旅に出る時はムシューに来てもらおうか。彼ならいいが給料の面でどうも労組の息が掛かっているのか折り合えないのだ。でも彼ならいい。
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