来るなら来てみろ もっきりや
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最新の絵日記ダイジェスト
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2013/08/08 最後の焼畑のころ
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2008/10/29(水) 氷雨
 昼を過ぎた頃から山は白い雲が下りてきてその高みを隠した。散り残ったモミジだけがその中で目立つようだったが、降りだした雨粒がその赤を散らした。見渡せるように葉の落ちた樹林の隙間から遠い大滝が見えた。滝の音も強く聞こえてすっかり山はさびしくなっていく。歩いている私の指先や帽子から滴る雨だれが肩口から入ってすっかり冷え切ってしまう。この分ではあしたの鳥甲山は雪になっているだろう。上手くすれば中津川沿いのモミジと冠雪した鳥甲は絵になるはずだ。
 今頃の浅瀬には産卵の岩魚が何尾かクルクルと輪を描いて泳いでいてメス岩魚を待っている。胸鰭、腹鰭の縁が白くなるのは産卵時期のしるしでこの時期の岩魚は油がなくちっとも上手くないようだ。岩魚だって人間に食われないように工夫しているのだ。
  今日の名文句
    あんたこの世へ 何しに来たの
    女ばっかり 追いかけず
    天下国家に 目をむけて
    なって頂戴 大物に
        唄 畠山みどり

2008/10/28(火) 雨や雪の降る確率です
 朝の天気予報はきのう稚内で雪が降ったということからなのか雨の確率から雨と雪の確率と変わった。きょうはそのせいか寒いと感じた朝だった。
 紅葉した木々は一気に散り急ぎ、それでも残った一本、一本が今年最後の色彩を放っている。ちょうど景色の良かった一週間は天気が悪く、明日、あしたと思っているうちに頂点が過ぎて、いい写真を撮れなかったのは残念だが、晩秋になって葉が落ちた山の尾根筋が見えるようになると山はたたずまいを変えて凛として冬を待つようになる。あとひと月もしたら物音ひとつしない静かな姿を纏うのだ。
  今日の名文句
    去りゆく一切は、
    比喩にすぎない。
       オスワルド・シュペングラー

2008/10/25(土) 天然のナメコは旨い
 山には倒木があってその在りかを探して山中を歩くと思いがけず天然のクリタケ、ムキタケ、ナメコを見つけることが出来る。この辺りではホダ木にナメコのコマを打ち込んで林の中に寝かせておくと、1〜2年後にナメコが出てくる。これもま〜天然に近いのだがコマを打つことは人為的であって天然とは違う。今日はまったく初めて見つけた深山の倒木に生えたナメコである。こんな日にお客があればそれは当たりのお客になるはずなのだけど。帰り、日が落ちてあのネコを見つけた。いくら呼んでもネコは近づいてこなかった。
  今日の名文句
    Jazz and Freedom
go hand in hand
   セロニアス・モンク

2008/10/23(木) 桂の香り
 今も雨が音立てて屋根に落ちている。この雨で一気に紅葉は進むと聞いた。後一週間と言ったところだろうとも聞いた。
 山を歩いていると何処からともなく甘いような焦げたような香りにつつまれる場所がある。それはカツラの木に匂いだという。
そう云えば夏に仲間からカツラのお香の話を聞いたことがあった。お盆前にカツラの葉を乾かして粉にする。それを葦の茎を採ってきて10cmほど茎の上半分を切ってカツラの粉を角火鉢のようなところにアルファベットのZのように並べて片方から火をつける。線香などなかなか買えなかった秋山郷のお盆の頃の習慣であったようだ。ただ今となってはもうカツラのお香の時代ではないと言う。来年は私が面白がって作ってみよう。秋のカツラの香りからすると安い線香など目じゃないだろう。
 帰ってこの雨でなめこがよくなっているかと思って近くを見たのだが、このくらいのお湿りではなめこは復活できないようだ。
その代わりに天然クリタケがモサット出ていた。明日とって土曜日に誰か来ればキノコ汁にでもしようと思った。
 今日の名文句
    「仁義なんてものは
    悪党仲間の  
    安全保障条約さ」
       黒澤明「酔いどれ天使」 

2008/10/22(水) 岩魚もクルクル追いかけっこ
 岩魚が川を遡上してきて何尾かでクルクルと浅瀬を泳いでいる。見ていると流れのいいところで大きなオス岩魚が近づいてくるオスを追い払っている。上から見ると胸ヒレ、腹ヒレの外周の白い線がきれいだ。ところどころ産卵した跡が筋になって川底の泥を白く浮かび上げている。仕事を終えて帰り道ネコがMロードをゆっくり歩いている。道端に座り込んで草むらに何かを見つけたのかしきりに頭を動かしている。ネコはどうもイヌよりか寒さに強いのか一向にこちらの救いの手に乗ってこない。そう云えば大雪のなかネコが真っ白になりながら平然と歩いているのを見たことがある。それは津南の友人の家でのことだが此処辺りにも捨てられたネコやイヌがいるのだが、イヌは飼い主の車を覚えているのか似た車を追いかけて行っていつの間にかいなくなるが、ネコは餓死することもあるが、温泉の縁の下で冬を越すモノもいる。本当はネコもイヌも人間なんかいない方がいいと思っているのだろう。
  今日の名文句
    女子はケロッと過去ば
       忘れるとョ
          今村昌平「女衒」

2008/10/21(火) 奥山
ヒザをだましながらどうやら一日を終えた。この辺りの紅葉の色づきかたからして奥山は頂点なのだろう。秋山の紅葉は赤の色を、黄色緑がしろい岩を呑み込んで輝いている事だろう。私にしてはこの紅葉があっという間に落葉に変わってキンと冷えるようになるとすぐにやってくる冬を思って嫌になるのだが、雪が来てしまえば今度来るのは雪解けと春なのでいいけれど、このもみじの頃が好きではないのだ。
  今日の名文句
    結婚した男がなれておく必要があるのは、
    女に待たされることだ。
         「シェーン」

2008/10/20(月) 良くなりました紅葉
 このところよくヘリが飛びます。そのどちらも山での事故であったようです。山はたとえ高尾山であっても事故と無関係ではありません。とにかく充分注意を怠らないようにしなくてはいけません。
 紅葉はだいぶ気合が入ってきたようで今年のピークに近づきつつあります。もっとも私は今年の紅葉は裏作のような気がしますが。帰ってきて薪の積み替えを始めました。ひとつの積み方が悪くて雪で倒されるとの忠告を受けて始めました。充分なのですがそうなれば土台の組み方から直そうと考えました。今度の休みの日になれば終了します。さて今度は便槽の汲み取りとプロパンの搬入、橋掛けです。手伝いに来てくれるかなー?
 今日の名文句
   安楽なくらしをしているときは
     絶望の詩を作り
       ひしがれたくらしをしているときは
         生のよろこびを書きつづる。
            太宰治「晩年」      

2008/10/19(日) 客を送って、作業開始
 このところズーット天気でなめこが乾いてしまっている。重さがないので値段にならないと地元は泣いている。雨も困るが、晴天も困るらしい。私は困らない。
 昨日は先月に来てくれた客が友を連れて来てくれた。そこで大サービスに打って出た。疲れてしまった。それでも喜んでくれればいいのだ。明日は分からないが、今日さえ楽しければ旅人は満足なのだ。
 客を送り出して後夏に直した石垣の目地を塗った。砂を持ってきてモルタルを作って隙間を埋めるのだがこれが大変だった。それでも5時までかかって終了出来たことは、満足である。ビールを持ち出して自分を褒めた。
 今日の名文句
   あるときは髪の型を変え、あるときは
   服装を変え、絶望と孤独の逃亡生活
   がはじまる。
   昨日を、今日を、そして明日を  
   生きるために。
      リチャード・キンブル「逃亡者」

2008/10/15(水) 父に会った
 寒くはないのだが昨日痛めたヒザがどうもいけない。それでも温シップやサポーターなんかでどうにか回復を試みた。やはり時間薬なのだろうか。年を取った証左がこれである。
 今日は父の出した本「汽車が好き、山は友だち」を読んでくれた方が来てくれた。この間、自分の胸がザワツいていたのだが、会ったとたんに旧知の知り合いに再会したような楽しさを感じた。話を重ねてゆくと何だか父親がそこにいるように感じ、顔つきまで末夫さんに似てきた。私は驚いた。父がそこにいた。
 今日の名文句
   かぎりとて  
    別るる道の   
     かなしきに
        紫式部

2008/10/11(土) 3000円から4000円 悩む
 何時だったかお泊りになったお客に聞いてみた「3000円というのはどうですか?」「ハジメはヤバイとこかと思いました。これでもエイやという気持ちできたのです」「で3000円というのは」「いや昨日泊まったペンションは素泊まり1500円でした」それもちゃんとしたベットだったようだ。いまの世の中はこういう状況なのだろうと考えた。それでも3000円で継続が出来なくなったら値上げも考えなくてはならない。それでも値上げは避けたい。さてどうするかと考えた。答えは単純で値上げすればいいじゃん。ということなのであるけれどもそこが難しい。経営努力は嫌いである。借金も同じく嫌である。年は取っていく。そこで1000円の値上げを考えた。但し、考えただけである。1500円の素泊まりペンションがあるうちは値上げも難しかろう。
 今日の名文句  
    「三昧(ざんまい)」
          道元 

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