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2006/04/04(火)
二頭のカモシカから
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去年の冬、和山で見つけたカモシカの寝場に2頭のカモシカを見た。ひとつは黒い毛並みで当歳の固体でもう一頭は去年のそれだった。この長い重い雪の中を生き抜いたその力強さに僕らは感動した。カモシカにしてみれば余計なことであるかもしれない僕らの感動はその安逸の瞬間を邪魔したようで彼らは立ち上がって急斜面を一気に駆け抜けていった。 考えてみるとどうも野生動物のありのままに生きる姿と人間のそれとは違うようである。僕にしてもこの一月電気の切れた潰されそうな雪のなかのもっきりやでもう住めないのかもと何回思い悩んだことだろう。そのなか小動物もカモシカも一切変わらず生き抜いている事は驚きなのである。その強さを思っていると僕らと彼ら野生動物との違いを考えさせられるのである。あのときの全国からの支援、救援に駆けつけてくれた多くの人たちに僕ら栄村の人間が何を持って答え、返していくのだろうかと考えた。
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