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2006/04/25(火)
人々の営み
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秋田の阿仁と三面とここ秋山郷は江戸時代から続く熊猟の文化の残るところであります。猟をする人は「マタギ」と呼ばれて厳しい冬の厳寒期から春になって穴から出る熊や獣を獲って生活を支えていたわけです。時代が下って現代では「マタギ」と呼ばれる人たちも高齢化で銃を返す人たちが多く、また鳥獣保護の点で猟の仕方も狭められ、ここ秋山では10人前後の「マタギ」がほそぼそと伝統の熊打ちをしてるに過ぎなくなりました。 僕も山に入って熊を見かけたことがあります。また、家の軒先に来て食べ物を探す熊の話しをよく聞くわけです。この頃の熊は異常気象のせいか山に成りものが少なくなったようで、よく田んぼで稲を食べたり、とうもろこしを荒らしているという話も耳にします。 道を走って行くと、雪を切った道に車の何台か止まっている様子に、もしかしたらと車を停めました。とても寒い日で雪で前が見えなくなったり、止んでお日様が出たりとこのところの変な天気なのです。 僕達は二年越しで消え行く熊猟の姿を見てみたいと、この時期厚着をして猟師の帰りを待っていますが、熊の姿を見ることが出来ませんでした。この時も降る雪のなか震えながら待つのですがなかなか猟師は帰りません。援軍氏と探検部氏と顔を見合わせて「また空振りかな〜」と話すのです。 その夜、久恋の瞬間を思いつつ飲んで過ごしました。そして、黒澤明監督の「デルス・ウザーラ」を観るしかありませんでした。
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