ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2009年3月
前の月 次の月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最新の絵日記ダイジェスト
2010/06/26 江本結婚式
2010/06/25 W杯デンマーク戦
2010/06/19 W杯オランダ戦
2010/06/12 多摩川BBQ
2010/05/29 東京たてもの園

直接移動: 20106 5 4 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 5 4 1 月 

2009/03/13(金) ブルートレイン
ニュースでさんざん取り上げられてるので
知ってる人も多いかもしれないけど
東京から九州に向かう寝台列車が
今日限りで半世紀の歴史に幕を下ろすとのこと。

ちょうどその出発時間に東京駅近くにいたので
仕事中ではあったけど、ちょっと様子を覗いてみた。

まぁ予想はしてたけど、ホームは
カメラを構えたマニアでごった返し、
肝心の列車はほとんど見えない状態。
でも覚悟はしていたので、その中でしばし耐え忍び、
マニアに埋もれて最終列車を見送ってみました。


小さい頃、電車が好きだったんですよ。
沼津に遊びに行く度に、家の近くの線路に
父親やばあちゃんに連れて行ってもらって
飽きることなく、次から次へと来る電車を見ていた。

その中でも一番好きだったのが、このブルートレインで。
朝早く起きて、よく見に行ったんだよなぁ。

いつも乗っている電車とは違う雰囲気、
人知れず夜を走り続ける神秘さ、
夜行列車という不思議な響き。
新幹線のようなスーパーヒーローとは違う、
どこか影のある雰囲気。
子供の頃の俺にとってはあこがれの的だった。

母親の実家が山口にあるうえに、
九州に親戚がたくさんいることもあり、
実は何回もお世話になっている。
ある時は家族みんなで、
ある時は一人で、
ある時は妹と二人で。
いつ乗っても、不思議な魅力を感じずにはいられなかった。

夜、ふと目覚めて窓の外を見ると
そこは誰も知らない小さな真っ暗な駅で
このままどこかに連れられたまま
戻って来れないんじゃないかというちょっとした恐怖。

それでもところどころに民家の明かりが点在し
ここにも人がいるんだな、と妙な安心感を覚える。

名古屋や大阪といった
小さい頃の俺には聞き慣れない都会を通り過ぎる時は
自分は横浜(沼津)の人間なんだ、という
アイデンティティを初めて感じる瞬間でもあった。

朝になると、現実とも夢ともつかない
あの夜の不思議な感覚が嘘のように
何事もなかったかのように知らない街を走っている。

新幹線や飛行機には為し得ない業である。


中学、高校になると毎日のように見るようになったけど
それでも不思議な魅力は色褪せなかった。




長い汽笛を鳴らし、大勢の歓声に包まれて
最終のブルートレインは目の前から旅立ちました。


一抹の淋しさを感じつつ、ホームを後にしました。



長い間、ご苦労様でした。


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.