|
2005/02/19(土)
南セントレア(序章)
|
|
|
皆さんは「セントレア」を御存知だろうか。17日に開港したばかりの、中部国際空港の愛称である。「中部」を表わす「CENTRAL」と、「空」を表わす「AIR」をつなげた造語、というわけだ。一方で、この空港の南方、愛知県知多半島の南端では、美浜町と南知多町という二つの町が、が最近の平成の大合併の影響を受けて合併を進めていた。共に漁業と海水浴で栄えた静かな町であるが、ここ最近は過疎に悩まされている。 そんな町に衝撃が走ったのは1月末のことである。何と、合併協議会が新市名を「南セントレア市」としてしまったのだ。事前に行われた住民投票の結果では「南知多」などのそれらしい名前を希望する住民が多く、「南セントレア」などという候補はどこにもなかった。ところが、美浜町長の鶴の一声により、住民の声を全く無視した珍妙な市名が誕生してしまったのだ。この事態はテレビでも大きく取り上げられ、全国に知れ渡ることとなった。そして、住民や全国の人々の大ブーイングを浴び、「南セントレア」は一旦撤回されることとなる。そして、今度の27日、そもそもの合併に賛成か反対かを問う住民投票が行われることとなった。と同時に、新市名はどれがよいかを再び問う投票も行われる。いま、二つの町は町長の暴挙によって揺れている。皆、合併の行方と新市名を真剣に考えるようになった。
この話題は当然、unoちゃんとの会話にも上がった。合併特例債が国から支出されるからといって、無闇に文化圏を越えた合併をすることには俺は反対である。そして、地域に根ざさない安易な名前を付けることにはもっと反対である。実家の近くでも、近く「伊豆の国市」が誕生する。あぁ、考えるだけでため息が・・・。unoちゃんも似たような意見を持っていた。しかし、今回の事態は少し酷すぎやしないか。俺らは社会学科に属している。社会を調査し、真実を見極める技術においては自信を持っている。そして、俺らの行動力を持ってすれば、出来ないことなどないはずだ。限界を知らない二人は、気がついたら夜汽車に揺られて「南セントレア」を目指していた・・・。
翌朝、名古屋に到着。まだ早朝の6時。名古屋好きの俺らとあっては、まず名古屋の名所を巡るのが当然であろう。「名古屋はええよ!やっとかめ」に出てくる名所を基準に回ることにした。 まず、駅を出ていきなり「ユニモール」登場!そして、右に曲って「広い道」を渡るとそこには「メルサ」が!そして、地下鉄で栄に移動。まず目に飛び込んできたのは「サカエチカ」だ!そこから地上に出ると、そびえていたのは「テレビ塔」!そして、そのふもとの電話ボックスの上には「コアラ」の像が!再び地下鉄に乗り、今度は鶴舞に移動。そのホームで発見したのは「銀の柱(もどき)」。そして鶴舞駅を出ると、もうそこはすでに「鶴舞公園」!その後も、ナゴヤ球場を発見(「ドラゴンズ」)したり、「パチンコ」や「駄菓子」にも出会ったりした。駅のホームの店の名は「かきつばた」。その店で売っているのは当然「味噌煮込み」。「ういろう」の看板もよく目にした。・・・てなわけで、あの歌に出てくる名所はあっと言う間に網羅することができたのだった。
|
|
|