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2005/01/16(日) 日本文化史
 この前、unoちゃんとちょっと就活がらみの用事で神田神保町へ行く機会があった。神保町といえば、いわずと知れた本の街。当然、古本屋もたくさんあるわけで。そして、それらの店を見ているうちに、色々な本が欲しくなってくるわけで。まぁ普通の人ならば、ここで小説を安く買ったりして喜ぶところなんだろうけど、俺は戦前の尋常小学校の修身(道徳)の教科書やら、昭和30年代の国語の教科書やら、終戦直後の性風俗雑誌(つまり、軽いエロ本)やら、高度成長期の雑誌を買って喜んでしまっている始末。好きなんです、こーいうの。現代と過去の文化比較。
 例えば、修身の教科書ひとつ開いてみれば、最初は当然「明治天皇」の項から始まり、天皇様への忠誠心が説かれている。そういう所に時代の差を感じつつも、挿し絵にはしっかり落書きが施してあったりして、大正時代のガキも今のガキとすることは同じなんだな、と感じる。
 性風俗雑誌では、どうでもいいようなくだらないことを真面目に語っていたり、表現の方法が今とは全く違っていたりで、非常に文化的に興味深い。普段あまり表立って語られることのない分野だから特に。巻頭の「女體名所案内(女体名所案内)」に至っては、様々な部位を紹介しつつも、結局は「人間の身體全部がエロですゾ!」と締めてしまう始末。なんじゃこりゃ。感覚は違えど、人間はいつの時代もバカなんだなぁ、と思ってしまう。
 
 ほんと、文化は目まぐるしく変わる。特にここ数年はそのサイクルが早まっている気がする。それはほんの些細なところにも現れる。最近、近くの70年代風の昔ながらの喫茶店にこもって勉強をしてたんですがね。そこに客が自由に書き込める落書きノートがありまして。古いものは1990年頃から。こういう書き込みを見ていると、文章の内容はもちろん、その書体や挿し絵を見ただけでもだいたいの年代の推測がついてしまう。例えば1990年頃にはノリピーの影響で、丸文字だったり「のりP」が登場したり。挿し絵も、口では表現しづらいんだけど、その時代特有の絵で。それが1997年頃になってくると、丸文字は一気に影を潜め「女子高生文字」が台頭し始める。それが現代になると「ギャル文字」になり、インターネットの普及で絵文字なんかも増えてくる。文化は、知らず知らずのうちに私達の文字や落書きといった、予想だにしない所にまで影響を与えているのである。・・・とまぁ、最後は論文チックなまとめになってしまったが、ほんの7〜8年くらいの周期で日本人が書く文字や絵は変わっているのである。すごいよね。
 俺が昔のモノが好きな原因のひとつには、こういった新たな文化差を発見できることへの興味が強いということがあるかもしれない。そういった興味は、決して時代のような縦のベクトルだけではなくて横のベクトルでも可能なわけで。同じ時代であっても、違う文化の土地へいけば文化差を発見できる。旅が好きな理由も、全てここに集約されるんだろうなぁ。


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