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2004/09/07(火) 天災の隙間をくぐり抜け
 朝、再びバナナをいただき神戸のuno家を出る。電車に乗っていて気付かなかったが、また地震が起きたようだ。すっかり忘れていたが、俺らはいつ大地震が起きてもおかしくない地域をうろうろしているのだ。そして、列車の車掌はしきりに台風18号の状況をまるで天気キャスターのごとくアナウンスしていた。もうすぐ関西を直撃するから、午後は列車が止まるよ、と。何もそんなに大げさに繰り返さなくても。
 昨日泊まる予定だった、大阪のドヤ街周辺を歩いてみる。いわゆるミナミの、浪速区南部から西成区にかけての、通天閣や新世界の界隈である。俺は中学生の頃から何度も来たことがあるためにこのへんの空気には慣れてしまったが、改めて見るとやっぱり異様だなぁ。高校の先生も「西成はヤバい」としきりに強調していたっけ。unoちゃんの語を借りるならば、「乞食とヤクザの中間層が昼間っからうろうろしている地区」。まさにその通りだと思った。ほんとは写真でも撮って、ここでどどーんと紹介したいところだけど、カメラなんか向けようものならすぐにカラまれそうなので今回はおとなしくしていよう。
 こんなトコで時間を食っちまったもんだから、すんでの差で奈良方面に向かう列車を逃す。無計画がここでアダとなる。なんとか奈良に着くが、ここでも1時間ほど列車待ち。奈良公園は意外と遠いし、駅前には何もないしで、無駄な時間を過ごす。このあたりから、だんだん風が強くなってきた。台風がいよいよ近づいて来ているらしい。俺らは急いで列車で東へ逃げる。しかし、思ったよりもその勢力は強いようで、三重県に入った頃には追い付かれて暴風雨と化した。
 とある駅で、高校生が一気に乗り込んで、それまで空いていた車内が満員になる。全員積み切れずに、ドアが閉まらなくて駅で立ち往生する始末。このへんの高校生は毎日がサバイバルである。そういえば、この高校で俺のいとこが先生をしていたはず。高校生はしきりに地震の話をしていた。後でわかったことだが、このあたりでは前日に震度5の地震があったようだ。情報が携帯しかない中で、俺はもっと南のほうで揺れたと思っていたので、知らず知らずのうちに地震の震源に来てしまったようだ。このときはそんな事を知る由もなく、松阪で買った松阪牛の駅弁をのんきに食っていた。
 ますます暴風が強くなり、ここにきてついに列車が運転中止に。幸い、俺らはギリギリで目的地の伊勢市に着くことができたので問題はなかったが。そして誰もいない伊勢神宮へ。台風の中観光しているのは俺らぐらいのもんである。暴風に揺れる木立の中を歩くのも、また趣がある。嵐を前にして、神社は静かに佇んでいた。なにか神秘的なものを感じる。何とも言い様のない光景。もともとこういう天気は嫌いではないから、妙にテンションが上がる。
 駅に戻る。名古屋方面の列車は何とか動いているようだ。しかし、少しでも遅れようものなら今日中に東京に帰ることが厳しくなってしまうので、予断を許さない。結局列車は遅れたものの、ギリギリのところで次の列車に接続。なんとか無事帰れそうだ。東海道をひたすら上る。静岡に入って台風からは少し逃れたのか、風はちょっと弱くなった。で、ほんとはこのまま東京へ戻る予定であったが、急遽予定を思い出して俺だけ沼津の実家へ寄ることに。今晩は実家泊となりました。夜中、再び台風に追い付かれて、ひどい暴風が外で吹き荒れていた。近くの海の波の音がゴーゴー鳴っている。まぁなにはともあれ、地震、台風と危険いっぱいの関西旅行ではあったけど、無事に帰って来れたのでよしとしますかね。今朝までいた神戸は俺らが立ち去った後に洪水になってしまったみたいだし。まさにギリギリのラインで天災の隙間をくぐり抜けた旅でした。


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