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2005/08/25(木)
九州旅行3日目
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野宿明けの朝は、不思議と気持ちがいいもんです。 あたりが自然と明るくなってきて、その光で起きる。 猿も同じように早々と起きていた。 空が青からオレンジ色に変わって、真っ暗だったこの駅を照らす。 なんだか山の朝は神秘的である。 始発列車は6時20分。それまで、しばし朝の気持ちいい時間を過ごす。
・・・とはいえね、無事に野宿できたとはいえ、怖いことも色々あったのよ。 まず、山奥から聞こえる得体の知れない獣の声。 フクロウとかなら正体がわかるからまだしも、正体が知れていないと怖い。 んでもって、これはほんとに何が原因なのか解らないのだが、 たまに空全体がフラッシュを焚いたみたいにピカッ!と光るのだ。 最初はただ自分の目が疲れているだけだろう、と思ったけど、 この光を感じていたのは自分だけではなかった。 別に晴れていたから雷雲というわけでもないし、音もなかった。 だけど、たまに光っては、ホームで宴会をしていた俺らをビビらせるのであった。 さらにさらに、持っていたカメラのフラッシュが、夜だけ壊れた。 パイロットランプは点灯するのに、フラッシュだけが焚かれないのだ。 フラッシュの故障ならよくあることだが、 それが朝になったら直っていたから余計に怖い。 どうして夜だけ、フラッシュが壊れたのかは今でも謎である。 そして最後に。このカメラとは別に、俺は一眼レフカメラも持っていた。 これはフラッシュがなくても撮影できるので、夜に何枚も撮ったのだが、 それを現像してみてびっくり。 駅の看板が、ありえない所に写りこんでいる・・・。 フィルムの巻き忘れでもないし、どう考えてもおかしい。 しかもそんな写真が2枚も3枚も出てきたからビビっちゃうよね。
とまぁ、ちょっと怖い思いもしたその駅を、俺らは始発列車で出た。 大勢乗り込んできた高校生に、かすかに現代文明との再会を感じて安心する。 えびの高原をひた走り、やって来たのは南国宮崎。 まずは、青島というところに向かいます。 この島は、なぜか植生が本土とは違ってジャングル状態である。 昔はこのあたりはみんなこうで、その名残なのか、 それとも南国から種子が流れ着いてここだけ繁殖したのか、 原因は定かではないが不思議だ。しばし南国気分を味わう。 ちなみにここはジャイアンツがキャンプを張る場所で、 選手が毎年優勝祈願をする神社なんかもあった。 ほんとは、このあたりの日南海岸は海がすごくキレイなところ。 条件がよければ泳ぎたかったけれど、 あいにく関東に台風が上陸している影響で波が高く、それどころではなかった。 まぁそれでも薄日が差しているだけマシか。
宮崎市内に向かった俺らは、名物の冷や汁をいただく。 unoちゃんだけはチキン南蛮を食いに行っちゃったけど。 この冷や汁、かなり高級なお店に行ったから当たり前なのかもしれないけど、 めちゃくちゃウマイ!見た目は、お世辞にも美味しそうとは言えない。 麦飯にくすんだ色の汁をかけ、オマケにきゅうりなんかもゴロゴロしてるのだ。 しかしそのギャップも手伝ってか、冷や汁の美味しさには驚いた。 でもって、付け合わせの漬けカツオのウマイことウマイこと! あの歯ごたえと風味は、そう簡単に味わえるモンじゃありませんぜ。 ちなみにここのお店でも、店員さんにしっかりと話しかけられ、 しばらく会話を楽しみました。
さて、ここからはひたすら電車に乗って大分を目指します。 ってのもね、ホント、ひどいのよ、ココ。 大分まで行ける電車が一日2本しかないの。 まったく、どんだけ秘境なんだよ、って話ですよ。 朝と夕方しか電車が来ないなんて、ホントにひどいわなぁ・・。 大抵、こういう場合は利用客の大半は高校生っていうパターンが多いんだけど、 今回の場合は高校生の姿すらなかった。 乗客は俺らと同じような目的の貧乏旅行客のみ。 あぁ、この状況だと一日2本でもコト足りてしまいますねぇ・・。 オマケに電車の便所が史上最悪に臭かった。 車内にまでほのかな香りが充満してくる。 こんなときにお腹の調子が悪くなるなんて、ことごとくツイてないぜ。 臭気で目がシパシパするなんて、昔の実家のぼっとん便所以来、 久しくしてなかった経験だぜぃ!!
そんなこんなで、大分県の別府になんとか到着。 今晩の宿は、公営の安宿。 15人くらいを大部屋に一気にぶちこんで、一泊1500円なり。 布団がごちゃごちゃっと並ぶその様は、まるで高校の部活の合宿ですわ。 でも、布団で寝るのって何日ぶりだろう〜。シアワセ。
とりあえず荷物を置いて、繁華街の中にあるラーメン屋に行く。 インテリアが俺好みなカンジで◎。 でもって、ここのマスターの雰囲気がもっと◎。 筋肉ムキムキのマッチョなんだけど、それでも御年50歳とは驚きだ。 気さくに話しかけてくれて、「オトコ」とは何かについて、 ユーモアを交えながら延々と語ってくれた。 それにしても、面白い人だったなぁ!あんなオジサンになりたい。
で、その後は天下の名湯別府温泉に浸かってから、 いっちょまえに浴衣を羽織って、 酒を買い込んで海まで行く。そして、テトラポットに腰掛けて飲んだ。 う〜ん、これまた気持ちいい! 穏やかな海に、キレイな月が映って神秘的。 これでも、いま東海や関東では台風が上陸してるってんだから信じられない。 宿のテレビがひたすら台風中継してたけど、なんか不思議な感じだった。 でもね、別府まで来て「原駅」っていう単語をニュースで聞くとは思わなかった。 実家の最寄り駅で、電車が台風の影響でストップしてるらしいですわ。 しかもやってる天気予報が静岡の天気ばっかだったから、おかしかった。
そんな状況はいざ知らず、久しぶりの布団でゆっくり寝ました。
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