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2009/10/27(火)
パムッカレへ
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トルコで最もイスラム色が強い町 コンヤ コンヤの人口は97万8千人 11〜13世紀 オスマントルコ時代 首都がおかれていた町で 全盛期には政治・文化・芸術の中心地として栄えた。 古都コンヤには今でも その頃の遺跡やモザイク・レリーフなどが残り、美しいイスラム芸術を堪能できると言うから楽しみ。 イスラム神秘主義教団(メブラーナ教)の発祥の地でもある。 この町はイスラム教の盛んなところでスカーフの女性や髭を生やした男性が多い。
メブラーナ博物館 メブラーナ教の始祖メブラーナが祀られている。青緑のタイルで飾られた霊廟の塔が目を引く。 入口にシャワーキャップみたいなビニールが置いてあって、それを靴に着けて入る。 セルジューク期の芸術品、メブラーナを始めとした聖者たちの棺も展示。扉や館内の華麗な装飾が美しい。 16世紀に織られたというシルク製の絨毯が飾ってあったが400年を経た現在でも今追ったばかりのように美しい。 イスラムの祈りは聖地メッカを向いてモスクでも家庭でもこの絨毯の上で行われていたという。 絨毯には宗教的意味合いの柄が描かれてあって頭を下げるたびにこの柄を見るそうだ。 円筒形の帽子をかぶりスカートで右手は天を指し左手は地を示してクルクルと旋回することによって トランス状態になって一心不乱に踊る姿は幻想的だというが今では過激な宗教活動として禁止されて 毎年12月に観光用として公開されているという。
次にインジェミナーレ博物館 インジェ・ミナーレとは細い尖塔という意味でイスラム教の神学校として建てられ現在はイスラム関連の彫刻を展示してある。 建物全体が芸術的で特に正面入り口の細かい浮き彫り彫刻が繊細で美しかった。 イスラム神秘主義について見学のあとパムッカレへと向かった。
パムッカレへ向かう途中の日本語ガイドのトルコ人のツナ氏の楽しい話を一つ。 「屋根の上の煙突にサイダーの瓶やコーラの瓶が立てて乗せてあるけど何だと思いますか?」分からないよね〜〜〜 「ではお話しましょう。あの家には結婚適齢期の若い娘さんがいますよという印なんです。 コーラの瓶ならウエストが締まったスタイルがいいですよ。サイダーやジュースの瓶はあまり良くない人。 二本上がっているのは二人いると言う意味。逆さに乗せてあるのは離婚した出戻りがいるという意味。 男性の場合は大きな石を乗せています。所変われば習慣も変わるもの。バスの中は大笑いだった。
トイレ休憩に寄ったディナルという町でこの町にしかないというヨーグルトを食べてみた。 固いヨーグルトの上に蜂蜜を乗せてケシの実を振りかけてスプーンでよくかき混ぜて食べるのだがとてもおいしい。 店員のパフォーマンスが面白い。 ちなみにヨーグルトはブルガリアが発祥だと思っていたけれどトルコが発祥の地でブルガリアに伝わったと言う。 それにオリーブもさくらんぼもアンズ、アーモンド、イチジクなどの原産地もトルコだって。これもびっくり! それに国花となっているチューリップの球根は1500年代にイスタンブールからウイーンに持ち込まれ、 英国やオランダで非常に人気のある花になって今やチューリップはオランダということになっているけれど これもトルコが原産地だそうだ。チャイのカップはこのチューリップをかたどっている。
なだらかな丘を越えると突如白い綿の塊のような大地が見えてくる。綿の城パムッカレだ。 パムッカレは綿の城の意味でかつて綿の産地であったことに由来する。 トルコ有数の温泉地で近くにはぺルガモン王国やローマの時代に繁栄した古代都市ヒエラポリスが有るので 石灰棚とヒエラポリスは世界遺産に登録されていてトルコを代表する観光地の一つで私が今回一番楽しみにしていた所だ。
先にヒエラポリスの遺跡を見学 石灰棚を臨む丘の上に、紀元前190年頃ぺルガモン王エウメネス2世によって建造された 古代都市の遺跡で最盛期には人口10万人を数えたとも言う。
ローマ皇帝ハドリアヌス帝やカラカラ帝、貴族や富裕階級が保養のために頻繁に訪れたと言われ 紀元前2世紀にハドリアヌス帝が築いた円形劇場やアポロ神殿浴場出土品を納めたヒエラポリス博物館などがある。
遺跡プールがあってクレオパトラプールと名付けられていて温泉水をそのまま利用したものだと言う。 水底にローマ時代の敷石や円柱が転がっている中で泳いでいる欧米人がいっぱいいた。
世界でも例を見ないパムッカレ石灰棚の景観は自然の作り出した芸術作品と言われている。 丘の斜面を数千年間のはるかなときの流れを経て流れ続ける鉱泉により魅惑的な石灰棚が形成された。 段々に連なる真っ白な石灰棚にたまった温泉水の池が刻々と変化する。石灰分を多量に含む湧き水が 台地から溢れ岩肌を伝わり長い年月のうちに沈殿し凝固した石灰華岩が斜面を覆いつくし更に積もって 幾重もの棚を形成したという。棚のプールは大小合わせて100以上もある。 中国の九賽溝にも似ているが裸足で入れると言うところがいいな。 遠い昔に死んだ無数の貝や甲殻類の数え切れない死骸が石灰となってはるかな時の流れと共に パムッカレのような奇観や九賽溝のような美景を作りだしたのだという。 色んなことを思い起こした不思議な時間が私を襲った。
遺跡保護のためみんな裸足になって靴を入れるビニール袋とタオルを持って入る。 滑らないように気をつけてと言ってる傍から転んでいる人がいる。 思ったより温かい水。足湯をしたあとは体全体が暖かくなって気持ちよかった。
帰りには夕陽もすっかり沈んでライトアップされた石灰棚もとてもきれいだった。 ここからバスで10分で今夜の宿 ホテルボラットサーマルに着く。 コンヤのホテルはパムッカレの温泉プールつきのホテルなのでおいしい夕食を食べた後は水着に着替えて泳ぐ。 プールの深さは160センチもあるので足が付かないので途中で立つことは出来ない。 久しぶりの水泳で体全体の疲れが取れて夜はぐっすりと眠ってしまった
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