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2009/10/26(月)
カッパドキア
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朝目覚めてバルコニーに立つとそこは一面にカッパドキアの奇岩群の素晴らしい眺めだった。 太古の昔、火山の噴火によって堆積した溶岩や火山灰が長い年月の間に侵食されて出来た奇岩群で大地の広がる 幻想的な風景は本当にここが地球上かしらと思うほどの不思議な町 こんな景観の所が本当にあるのだとひたすら感嘆するのみ。
朝食前に洞窟ホテル内の庭を散歩した。 昨夜到着した時は夜になってしまって分からなかったけれどホテルは庭も広く岩をくりぬいた古代のお城のような建物だった。 カッパドキアに何十個もののバルーンが上がっていてまさに異国にいるという感じだった。
ホテルのすぐ近くにある「鳩の谷(ピジョンバレー)」と呼ばれるところで確かに鳩が多い こちらの鳩は雌鳩に求愛を示すとき雄鳩が宙返りをして見せると言う日本ではない習性があるらしい。 それを聞いて上を向き鳩のバク転を何度も見る。
カッパドキアはワインの産地でありその葡萄の木を育てるために鳩の糞を利用していると言う。 そのために岩山にたくさんの小さな穴を開けて鳩に住んで貰っているので鳩の谷と呼ばれていると言う。
次はカイマルクの地下都市、 古代ローマ時代にイスラム教徒の迫害から逃れるためにキリスト教徒たちは地下へ身を隠した。 天井は低く細い通路がまるで蟻の巣のように迷路になって地下へと伸びている。 一人で入ったらとてももう地上に出ることは出来ないと思う。 入ったけれど未だに出てこない人が複数いるらしい。 巨大な地下都市は深さ55m地下8階層で約1万5千人の人が地下で生活できたと推測されていると言う。 今は地下4階までしか公開されていない。 教会、ホール、居室、台所、墓地、家畜小屋、ワイナリーまである。岩盤を掘って作った粉引き ワイン作りの水槽などが狭いトンネルや階段で結ばれている。 地表に抜ける通気口もあり煙突の役目もしている。岩で出来た厚い円盤状の回転扉もそこここにあり 侵略者が来た時にこれを転がして通路をふさいだ。秘密の抜け穴や侵略者を欺くための道路も作られていた。
ここまでの地下都市を作るのはどれだけ大変だったか苦労は計り知れない思いがした。 周囲には十数か所の地下都市が存在すると言う。
次はトルコ絨毯の店に案内された。長い伝統を持つトルコ絨毯 日本ではペルシャ絨毯が有名だが 絨毯を最初に創り出したのはトルコ民族だとという。その伝統は2500年前までさかのぼる。 トルコ絨毯がいかに素晴らしいかを聞き織り子達が手織りで織っている所を見学する。とても素晴らしくていいとは思うけどとても手が出ないお値段で買えない。 手だ触ったり足の感触を楽しんだりした。
絨毯のお店を出てからカッパドキア観光 アナトリア高原の中心に広がる大奇岩地帯はきのこ上の岩に代表される不思議な景観が広がる。 スリーシスターズと呼ばれる奇岩の前で写真撮影 トルコの青年が二人寄ってきて一緒に写真を撮って下さいと言われて彼らと仲良く写真に収まる。とても親日的。
それからキノコ岩が林立するゼルベ野外博物館へ キリスト教の修道士たちが住んだ残された教会や修道院を見学 初期キリスト教の時代から 聖像禁止時代以前、以後の歴史を経て常に修道生活意、信仰の中心だったところだそうだ。 洞窟教会のそばのお土産売り場に日本人の可愛い若い女性の店員がいた。聞いてみると 静岡県出身でトルコ人と結婚して子供が一人ここで働いていると言う。トルコはとても住みよい国だと言っていた。
次はパシャバァ。パシャバァはまるで妖精の煙突が立ち並んでいるようだった。 昼食はやはりカッパドキアの地形を利用して建てた洞窟レストラン。中はひんやりとして気持ちが良い。
昼食後ギョレメ博物館へ。ギョレメとは「見てはいけないもの」という意味だそうだ。 ギョレメには最もキリスト教徒が多く身を隠して住んで入るところを発見されないようにギョレメと名付けられたそうだ。 たくさんの岩窟教会、(どこの教会の天井や壁にも見事なフレスコ画を残しているがキリストやマルヤのイコンは痛ましいほどにすべて顔がえぐられて傷だらけのイコンだった。) 女子修道院、岩を掘った家々と縦抗。
このカッパドキアの地で迫害を逃れ何万のキリスト教徒たちが地下生活という困難な生活の中で 質素に暮らしながら毎日何を思い、そして今は一人としてその末裔がいないカッパドキアを思うと 異様な風景と共に違和感と言うか悲しみというか複雑な思いに駆られた。まさに神の力とも感じられそうな 大自然のこの造形の中でひっそりと暮らし続けたキリスト教徒たちの目にこのカッパドキアの風景はどのように見えたのだろうか?驚くべき歴史と景観を深く心に重く重く受け止めた。
ギョレメのお土産やさんではナザールボンジュウという一つ目のキーホルダーや壁掛けなどが売られていた。 日本ではギョロメだな(~_~)魔よけになるというのでお土産に求める。 その他いくつかのビュウポイント ユルギュップ ウフラーラ渓谷 ラクダ岩 猟師の谷などをみて回る。 猟師の谷ではトルコ名物の伸びるアイスクリームを食べる。
ギョレメの町に朝日が昇るとだんだん石の色が赤みを増して時間帯によって全く違った風景に見えるという その景色は今や夕陽を浴びて何か寂しげな傷心のカッパドキア を後にしてスタルハンのキャラバンサライ(隊商宿)まで走る。
コンヤからカッパドキアまでの道はかつて絹と香辛料の道として東西の人や物が行き交った歴史的な シルクロードに立地していてシルクロードの時代、40kmに一ヶ所ラクダと共に商人たちの宿泊所として キャラバンサライが設けられていたという。 ここでトイレ休憩。有料トイレで0.5リラ 日本円で30円ぐらい 店はウスキュダルの曲が流れていた。
今夜のホテルはコンヤホテル RIXOSに7:30に到着 ホテル内のレストランでは三人のトルコ青年が生演奏でトルコの音楽を演奏してくれている。 ブラッドピット似のハンサムな青年だった(~_~)
鳩の谷 ウチヒサール
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