日常の何気ない出来事を〜つれづれに〜
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2006/10/26(木) 戦没画学生慰霊の美術館 無言館
以前にも一度たずねたがせっかく鹿教湯まで来ているので無言館へもう一度寄って行くことにした。
無言館は長野県上田市のまわりを山々に囲まれた塩田平と呼ばれる田園地帯の丘陵地の頂に、浅間山を背景にし、中世のヨーロッパの僧院を思わせる建物のなかに、先の太平洋戦争で志半ばで戦地に散った戦没画学生30余名、300余点の遺作、遺品が展示されている。
一枚一枚の作品の前に立つと彼らの芸術に対する情熱を一枚の召集令状によって否応なく戦地に引っ張られて行かなければならなかったこの学生たちの無念さや悔しさが心に突き刺さり絵は涙で見えなくなってしまう。
外ではもう出征兵士を送る歌声が聞える中であと十分 あと五分と恋人を描いていた若者 帰って来て必ずこの絵を完成させるからと恋人に約束して・・・そして彼は戦死
愚かな戦争はまだ世界から無くなっていない。
みんなに見てもらいたい絵だ。

あなたを知らない 「無言館」館主 窪島誠一郎

遠い見知らぬ異国で死んだ 画学生よ 私はあなたを知らない
知っているのは あなたが遺したたった一枚の絵だ
あなたの絵は 朱い血の色にそまっているが
それは人の身体を流れる血ではなくあなたが別れた祖国の 
あのふるさとの夕灼け色 あなたの胸をそめている 父や母の愛の色だ
どうか恨まないでほしい どうか咽かないでほしい
愚かな私たちが あなたがあれほど私たちに告げたかった言葉に
今ようやく 五十年も経ってたどりついたことを
どうか許してほしい 五十年を生きた私たちのだれもが
これまで一度として あなたの絵のせつない叫びに耳を傾けなかったことを
遠い見知らぬ異国で死んだ 画学生よ
私はあなたを知らない 知っているのは あなたが遺したたった一枚の絵だ その絵に刻まれた かけがえのないあなたの生命の時間だけだ


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