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2003/03/09(日)
オペラ初体験記
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私の前から叶えたいと願っていたもののひとつに『オペラ鑑賞』がある。 それが図らずも実現する事になった。 いつも聞いているラジオのK-MIX静岡FM放送の開局20周年の記念イベントとして モスクワ歌劇場のオペラを招くという企画があると言う事を何度となく流れる ラジオCMで聞いていた。それもあのモーツアルの三大オペラのひとつ「ドン・ジョヴァンニ」である。 静岡で見られる!こんなチャンスはない.ラッキー!と早速チケット入手。 奮発してS席11列32番楽しみに楽しみに待っていた6時半開演全2幕(イタリア語原語上演日本語字幕付)9時40終了
事前にこのオペラのあらすじだけはチェックしておいたものの何せオペラ初心者。 どうしても字幕スーパーに気を取られてしまう傾向があって残念。 プログラムによると演出家のボリス・ポクロフスキーはボリショイ劇場の主席演出家として 数々の名舞台を作ってきた人で独創性と巧みな演出力でユーモアと ヒューマニズムに富む演出で1787年の初演以来数え切れないほど上演されてきている ドン・ジョヴァンニだが古臭さは全くなく新しい感覚で見ることが出来る 「ポクロフスキーワールド」をお楽しみ下さいとあるので大いに期待していた。 オーケストラも同じ舞台上で演奏するというのも彼の新しい演出法とやらで 舞台の奥黒色のシースルーの暗幕に見え隠れするオーケストラのメンバーが 最初気になったような気もしたが序曲が始まりそのまま第一幕へと進んで行くにつれ いつのまにか一体となって溶け込んで行った。 彼らもまた演者だったのである。
ストーリーは好色な貴族ドン・ジョヴァンニが征服した女性は優に 2000人イタリアの光源氏みたいな人(^○^)(どうも女たらしの事をさす ドン・ファンがこのドン・ジョヴァンニと同意語らしい.英語読みかな?) 今夜もお目当ての女性の寝室に忍び込もうとして失敗して彼女の父親である 騎士長を殺してしまう。その後も懲りずに奔放に生きたドンジョヴァンニが 最後には神の罰を受けて地獄へと引きずり込まれてしまうというお話
私は彼の召使であるレポレッロが気に入った。 この歌劇を導いていく上で一番重要な役割はドン・ジョヴァンニや彼の愛人でなく この弱弱しくもしたたかな召使いにあると思った。 レポレッロの歌うアリア『カタログの唄』が軽妙で絶品。 主人公ドン・ジョヴァンニが各国でナンパした人数を上げて女性の分類や好みに触れていく。 その数やイタリア640ドイツで231、フランス100、トルコ91、スペインでは なんと1003人(@_@)冬には太った人を夏にはやせた人をと続いて行くと あちこちで笑い声征服すると召使のレポレッロのマントにリストアップして行く。(^○^) マイクを使わないオペラ歌手の生の歌声やオーケストラの演奏は迫力満点で迫ってきた。 こんなオペラを作ったモーツアルトはすごいなって感心する. それに貴婦人達の衣装もエレガントで美しくうっとりしてしまう。
人間の声、オーケストラ、舞台美術、照明が調和してオペラほど大規模な 総合舞台芸術は他にないと言われる由縁がほんの少しわかったような、 ほんの少ししんどかったようにも感じた。もっとしっかり勉強してもう一度見てみたい。 そうでないと本当の意味において外国の歌劇は堪能出来ないのではないかと 歌劇初体験者としては勉強不足を痛感した思いであったというのが本音。 オペラってまだまだ身近な存在でないけれど(チケットも高いし〜) 又お財布と相談して名作と言われるものは見てみたいな〜って感じた。
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