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2002/04/10(水)
ある日本人ゲイの告白
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著者名 飯塚真紀子 たまたま見た映画2.3本がゲイが登場していてゲイに少し興味を もって,図書館で借りてきて読んでしまいました. ただ単に興味本位でしたけどでもすごく良く分かりました. 本人からの聞き書きと言う形式です。 少しハードなところもあったけど我慢しました。 本人の苦しみ 家族の苦しみ その人はアメリカに住んで 今HIVの治療に専念していますけど・・・・ 懐の深いアメリカの国でなければエイズの人は生きて行かれないように思います. アメリカの医療 ホスピス HIVの患者に対する接し方なども アメリカにはかないません。 アメリカでは最初から各人は異なる存在であると言う前提が あります. 世界中の異なる国から肌の色は勿論 考え方思想、生活様式 習慣からその違いは民族性だけにとどまらないで セクシャル・オリエンテーションの違いも数限りなくあります.一人一人が皆個性を持った違う存在であるのですから, 同性を愛する人がいたって少しも不思議ではないのよね. でも横並び意識の強い日本では異なる特異な存在に対しては 排他的になって異質な石ころははじきだされちゃいます. それぞれの異なる個人を公平に見ること。 これこそ日本に欠けているものだそうです。 この本を読んで私も考えが変わりました. ゲイやエイズ感染者にも理解が深まりました. (薬害エイズの患者はもっと悲惨ですね。) この本によるとアメリカではセクシャルオリエンテーションの 研究が盛んでホモ・セクシュアリティーと言うのは 生物学的に見ると先天的に備わっているものだという説も あるそうです。 妊娠中の母親のホルモンバランスの関係で胎児に先天的に 備わってしまうそうです. もしこれが正しいならホモの人はたとえば左利きに生まれついた人と何ら変わりは無いことになると思います. 同じことがエイズの問題にも言えます. 感染者 患者を日本は異分子扱いにしてしまう. ただひたすら嫌い怖がってしまう。 彼らもまた自分たちと同じ人間だと言うこと自分たちと 何ら変わりないということを知らなくてはいけないと 思いました。 私の好きな金子みすずさんの詩の一節に「 みんな違って みんないい」というところがあるけど 正にこのことだと妙に納得してしまいました。
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