日常の何気ない出来事を〜つれづれに〜
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2011/05/28(土) 5/28 29 大台ケ原へ
大台ヶ原は奈良県と三重県の県境に連なる台高山脈の南端にある標高1600mの高原状の山域で、最高峰は1695mの日出ヶ岳。
吉野熊野国立公園の核心部に位置する標高1300〜1695mの非火山性の隆起準平原。
年間雨量が5000mmを超える本州最多雨地域で、トウヒ、ウラジロモミ、ブナなどの自然林がまとまって残っており、
ニホンジカ、カモシカなどの大型哺乳類をはじめ、多くの鳥類、両生類、昆虫類が生息している。
世界有数の降水量を誇るこの恵まれた多量の雨が湿潤な気象条件を生み出し日本を代表する原生林を形成し
貴重な動植物の楽園となっている。(利用調整地区ガイドのパンフレットより)

日本一の大雨の降る森で、東京の一年分の雨がわずかひと月足らずで降ってしまうという。大台ケ原に登って
雨に会わなかったらよほど精進の良い人と言われるという。
大台ケ原に並ぶ降水量の屋久島も一か月のうち35日は雨が降ると言われるほどだがその屋久島では晴天続きの登山を経験しているので[晴れ女」の
ジンクスのある私は少し期待はしていたが梅雨入りの早い今年にまさかの台風までは想定外であったけれども雨は覚悟で出かける。

大台ヶ原の山頂一帯は、一般に東大台と西大台に分かれる。
東大台は多くの人が行くが西大台は深い原生林の森に覆われていて植生保護のため平成19年日本で最初の
「利用調整区域」に指定され立ち入り人数の規制とか事前の許可申請(許可証代金1000円)の手続きとか入山規制が行われている山域
 
深田久弥の日本100名山の一つにも挙げられていて夫は99山まで登っていてこの大台ケ原を残すのみとなっていたが百名山狙いでもなくいつの間にか
数えてみたら登っていたという軽い気持ちでいたのでこの山を登ろうという気もなかったみたいだったけれどこの西大台も歩くというコースを
見つけた友人の誘いで西大台も歩けるならばと参加彼女らはすでに東大台は3度目だが西大台が歩きたいということだった。
お蔭で百山完登ができて結果的に本当に良かったと思った。(ちなみに私も数えてみたら71山だった)

今夜の宿 旧大台荘の「心湯冶館」に入り、スパッツ、レインウエアに着替え出発が 13:40 今日は日出ヶ岳に登ってから東大台を一周全9キロを4時間

大台ケ原の駐車場から散策路に入り日出ヶ岳に向かう。樹林の中を歩く。
小さな野兎が出てきて一目散に逃げていく姿が可愛かった。私は見なかったけどアナグマを見たという人もいた。
樹林の中を行くと左に水場を見てシオカラ谷の流れに沿って階段の道を上がっていくと鞍部にでる。
雨も降ってはいるが困るほどのことはなく楽しく歩ける。
イトザサに覆われた明るい森が多い。山を覆う森林が少なくなり、明るい森が多くなったため?
40分ほど歩くと、大台ケ原の主峰 日出ヶ岳。三角点が低く埋まっている。
展望台からは、南東方向眼下に尾鷲湾、西方向に大峰山脈が望め 案内板には、東から北東方向に遥か南アルプスや御岳、
富士山なども望めると記されていたが、この雨の中ではとうてい無理、無理(T_T)。

東大台コースは、日出ヶ岳からトウヒの立ち枯れの続く正木ヶ原や一面笹原の牛石ヶ原から岸壁に張り出した大蛇ぐらから
シオカラ谷と続くダイナミックな風景が展開する人気の山域で台風でもなければ大勢の人で賑わうところらしいが
さすがに今日は少なく静寂な山の雰囲気が存分に楽しめた。

正木嶺へ続く木製の階段を下っていく。正木嶺はトウヒの南限地だそうだが、一帯は立ち枯れが進み、
特異な風景をつくっていた。イトザサの群生と白骨化した倒木のコントラストがまるで「死の世界」
伊勢湾台風で大方の木々が倒されしまい、その上イトザサを主食とするニホンジカの数が増え、針葉樹の実生や樹皮までも
採食するといった複合的な要因によって現在の環境に至っているという。
この立ち枯れたトウヒ林とイトザサのじゅうたんが東大台の代表的な景観の一つだとも思うが、
想像していたより枯れた世界で美しさを通り越して痛々しささえ感じられた。
原生林の倒木とイトザサの絨毯が美しい正木が原〜牛石が原から東大台最大の見所 大蛇ぐらへ

岩頭に立つと眼下は目も眩むような大絶壁と大パノラマの絶景だそうだが雨で石も滑るからと先端までは行かず残念
ガイドブックによると東の川渓谷を隔てて竜口尾根が激しく起伏し山上ヶ岳、弥山、釈迦が岳へと続く大峰連山、
西大台方面には大台山中最長を誇る中の滝(245m)の長瀑と迫力の大パノラマだそうだ。
どうしても、もう一度この大蛇ぐらを見に来たいという宿題ができてしまったがいつの日か実現したく楽しみに夢見ていよう。

日本有数の降雨量を誇るためか湿地帯のような所もありあちこち崩れていく問題もあるようで、
ここにしかない自然を後世に残すためにはどうしたらいいのかなど色々考えさせられながら歩いた。

シオカラ谷のつり橋まではシャクナゲの群生地で、つり橋の付近も見事な渓谷美で変化に富んでいる。
ツクシシャクナゲの大群落の中を大下り。どこまでも続く見事なシャクナゲのトンネルは最高だった。
今年はあちこちでシャクナゲを見たが最後に見たこのツクシシャクナゲが一番美しかった。
ツクシシャクナゲは特に成長が遅くこれだけの木になるのは相当な年月が経っているのだなと何百年もの古代から咲き続けてきたと思うと感動だった。

アカヤシオ(こちらではアケボノツツジというのだそうだ)が咲きシロヤシオはまだつぼみが一杯で咲き始めていなくて今年の花が遅いのが伺われた。
大下りが終わると今度は、高低差200mを一気に登りきる大登り、これがなかなか大変でどこまで続くのかしらって
思いだした頃ようやく平坦な道になり大台ケ原駐車場が見えてきたときにはホッとした。17:40着

入浴後 今日捕獲されたという野生のイノシシのステーキに山菜料理
夫の百名山完登を伝え聞いたリーダーが、ビールを皆に振る舞い乾杯して祝福してくれたのが嬉しかった。

イトザサの群生と白骨化したトウヒの倒木の正木が原


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