|
2009/10/08(木)
酌みかはさうぜ、秋の酒
|
|
|
“おい癌め 酌みかはさうぜ 秋の酒”
と詠ったのは、随筆家で食道がんを患って亡くなった江國滋さん。 私の大好きな俳句。 気づけば心の中で実は呪文のように唱えているフレーズ。
今日というか、昨日の10月7日は そんな思いがことさら強く駆け巡った日。
東邦大より辞令をいただいた。 http://www.danjo.toho-u.ac.jp/index.html
それには 「特任研究員(心理カウンセラー)を命ずる」と書いてあった。 感無量。
記念すべき晩なので、 ちょっと真面目になって、最近の自分の考えを記しておくことにする。
妙なヒエラルキーや、 日本一の〜とか、世界一の〜、 という言葉に惑わされず、その流れとは離れて、 自分の道を理解してくれる人々と歩んでいきたい。
どこの世界にもよい人も悪い人もいる。 その中で出会うべき人と出会い、分かち合い、 バトンを渡し続け、バトンをもらい続ける人生を歩みたい。
東邦大は女性の科学者のための学校としてスタートしたせいか、 女性の職員、研究者が非常に多い。 辞令をわざわざお持ちくださった理学部長も女性。 非常に物腰が柔らかで能ある鷹は爪を隠す、 の典型のような新タイプの女性科学者。 学内も優しい波動で物静かな人が多い。 帰りのバス乗り場がわからなくなって(;一_一) 見知らぬ学生に尋ねた時もとても丁寧で親切だった。ホッ。
写真はおととしの誕生日にいただいた生まれ年のブランデー。 本当は4冊目の本が出た時に飲むと、 贈ってくれたHさんには宣言していたが、 志を変えて今、これから封を切ることにする。
どこからでも、何からでも、夢に近づくことができることを 心底、実感した日。
補記:江國さんの俳句はこの俳句が題名になっている本で知った。 壮絶な闘病日記。 読み進むのに、息の根が止まりそうになりながらも、 退院した秋に頑張って読んだのが懐かしい思い出。(新潮文庫)
|
 |
|
|