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2008/10/08(水)
一升瓶のお土産
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この間の企業研修の帰りにそこの会社の玄関先で、 副社長さんにそっと呼び止められた。 何か、粗相でもあったのかと、ぎょっとなるところが 自分の小心者なところ。
そうしたら、一升瓶をどんと押し付けられた。 なんでもその方の親戚が作っているという黒糖焼酎だそうな。
この仕事を長年続けているとお土産をたまに頂くことがあるけど、 大抵はお菓子とかお茶とかで 一升瓶の酒をもらうのは初めてだった。
しかし実は家での晩酌は主に焼酎の私!
その会社から最寄駅まで少し距離があったが、 大好きなものって、重さが全然気にならない。 すでに研修の後の懇親会で結構、酔っ払っていて、 一仕事が終わった開放感も手伝って夜道を鼻歌交じりで歩いた。 エコバッグから酒瓶の頭が飛び出し、 千鳥足で歩く怪しい中年女だったけど、いいの! いや、どう見てもオジサンのノリだったな〜、でもいいの!
そして今から思えば完全に怪しい言動だったけど、 「ありがとう〜!」って、夜空に向かって手を広げて 叫んでみたくなってそうしてみた。 もうこれをくれた人は目の前にいないんだけど。
そうしたらほろ酔い頭にふと浮かんだことは 「行き場のない悲しみは救いがないけど、 行き場のない感謝って、なんか、いいな〜」っていうこと。 それは夜を抜けて走る光みたいな感じ。 この街を明るく照らして自分に帰ってくるみたいな感じがした。
わが胸に 思い出こぼす 秋の酒
虫の夜に まだ起きている 土産酒
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