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2008/05/25(日)
『ぬるいビールを君と』
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世界地図を畳に広げる。 「俺はこっからこう行くでしょ、そんでそのあとはこの国に入るかなあ」 「あ、この国いいねー!」 世界地図を指差しては、話を進める。 うん。 ワールドワイドな会話ってのは、すっげードキドキするよ。
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「いいなー、俺も行きたーい!」 「いいなー、私も行きたーい!」 旅行の話をしているとよく出てくる台詞で。 その度に僕は「お、行こうよ」という。 でもそんな簡単な話じゃない。 「行く!」という人もいるが、分かってる。 「行こうよ」「うん」で簡単にいけるほど、生活ってのは簡単じゃない。 だからそれはその場の楽しい会話なんで。 でもどうやら。 本当に来る人もいるそうで。
伊藤摩美。 森山光治良。
「行こうよ」 「うん」
楽しい会話のあと、数日後に会うと二人は計画を立て始めていた。 「ビザってどうやって取るの?」 「バックパック買ったよ!私ちびっこいから40リットルでもすげえでかいの!」 「タカシ、どこで落ち合う?」
そこで僕は思う。
ああ。 バカだな。 この人たち。
でも。 みんなとどっかの国のどっかの町で本当に落ち合えたら楽しいよな。 「おお!いたあ!」 「あっはっはっは本当に会えたあ!」 出会っただけでもう完成な。
そん時はどこぞの国のぬるいビールでもおごってあげよう。 その代わりに君はあったかいみそ汁を持ってきておくれ。 それはいい。 それは楽しい。
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