マガッタ玉日記
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2009/03/20 『移動のお知らせ』
2009/01/07 『どうしようもないね、こればっかりは』
2009/01/03 「どうしたもんかね、こればっかりは」
2009/01/01 『新年明けましておめでとうございます』
2008/12/31 『2008』

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2007/09/26(水) 『Time is Going』
とかなんとか。




小屋入りなんである。

2007/09/19(水) 『An Ambulance』
環七を疾走していたら、人が倒れていた。

『え?』

僕は思わず急ブレーキをかける。
と、慌てて引き返す。

やっぱり人が倒れていた。

『兄ちゃん、救急車呼ぼうか?』
僕が着くと同時に近くの酒屋のおやじが僕に言った。
『あ、はい!』
僕は慌てて119番をプッシュする。
酒屋の親父は携帯から漏れる声を聞こうと、顔を近づけてきた。
横目で見やると親父さんの顔はすぐそこにある。
その距離、まるで恋人。
嬉しくない。
目にはランランと野次馬の火が灯っている。
救急隊員の質問に親父は僕の耳元で囁く。
まるでピロートーク。
嬉しくない。

僕 『もしもしすいません・・・はい?』
親父『兄ちゃん、救急』
僕 『救急です・・・はい?』
親父『兄ちゃん、男50前後』
僕 『・・・男性です、50代くらいだと思います・・・はい?』
親父『兄ちゃん、大丈夫』
僕 『外傷はなさそうです、路上に仰向けに倒れてます・・・住所は世田・・・』
親父『兄ちゃん、世田谷の代田2丁目!』
親父、うるさい。
隊員の声が聞き取れない。

救急車を待っている間、野次馬が集まり始めた。
みんな酒屋の親父の知り合いだった。
親父1 『女だったら、起こして家で手当てしてやんのになー』
親父2 『がっはっは、こいつは本当にスケベだからな!兄ちゃん、こいつスケベなんだよー』
親父3 『そういうお前も変わらないだろ!』
親父達『がっはっはっは!』
僕  『そしたら救急車じゃなくて警察よんであげますよ!』
親父達『そりゃいいな!がっはっはっは!』

倒れている人の隣で交わされる会話は、なんとも陽気で。

それにしてもこの倒れている人、見れば見るほどなんてことない。
慌てて電話はしたものの、見れば見るほどただの酔っ払いのような気がする。
なんで車道なんかで眠ってるのかは分からないが、とにかく気持ち良さそうに眠っている。
救急車、もうキャンセルして帰ろうか。

と思っていたら、親父達がふらふらといなくなった。
僕は一人取り残された。
僕は慌ててヘルメットを脱いだ。
道行く人たちの視線が痛かった。
みんな『あいつが轢いたんだぁ』という視線だ。
あんな親父達でも今はそばにいて欲しい。

やがてパーオォパーオォと救急車がやってきた。
と、親父達もぞろぞろと戻ってくる。
3人の隊員が担架を運び、男性を優しく起こす。
救急 『もしもし、もしもし、聞こえますか?聞こえますか?』
男性 『・・・うーーん』
救急 『分かりますか?』
男性 『・・・うーーん』
救急 『自分の名前分かりますか?』
男性 『・・・堀内孝雄』
救急 『堀内さん?堀内さんですね』
一同 『?』
親父2『・・・兄ちゃん、堀内孝雄って有名人だよな?』
僕  『ですよね!』
親父3『アリスだ!アリス!』
一同 『がっはっはっは!』

その後、酔っ払いはふらふらと帰っていった。
僕たちはいそいそと帰っていった。

そんな酔っ払いを助けた秋の夜長。
みなさんいかがお過ごしですか?

2007/09/17(月) 『YEARNING』
憧れ探し。

誰かだったり
どこかだったり。

性格だったり
国だったり。

すっげーってすっげー。

いつも憧れを持とうやあ。

それは素敵なことですねー。

近づけるものなら、
近づけようなあ。

2007/09/14(金) 『Dona-Dona』
早朝、軽快な音が環八で響いた。

パン♪

…あいたぁ。
こりゃ、この音ぁ、パンク音で。
元々中古のバイクだから、タイヤの限界はもうとうに過ぎている。
しょうがない。
でもまだ愛着の湧き切っていない『三代目マルボロ』に僕は憤った。
このやろう、と憤った。
それから押して歩いた。
重いんだよこのやろう。
憤りながら歩いた。
環八をひたすら北へ上がってく。
快晴の東京、汗を噴出しながら、歩いた。
三代目を買ったバイク屋を目指す。
環八と甲州街道の交差する場所。
あそこまで行こう。
直してもらうなら遠いが、あのバイク屋まで行こう。

さっきまでは良い感じだったのに、途端バイクの役割を果たさなくなったバイク。
車道では気持ち良さそうにバイカーたちが通り過ぎる。
僕は流れ出る汗を拭き取る。
なんでパンクなんかしたんだこのやろう。

二代目は鈴の音がした。
どこかの部品が外れてしまい、走るたびにリンリンと二代目は鳴った。
それを真似て三代目の鍵には鈴をつけた。

ぐんと押すと三代目は小さくリ、と鳴く。

2時間、押し続けた。
体中が汗臭い。

バイク屋の社長さんは気持ちの良いおっさんだった。

「なんでわざわざここまで押してきたのー」
「いや、なんとなく意地になってしまって」
「あ、そういえば前乗ってたバイク、どうしてんの?」
「いやあ、うちに置いたままですよー」
「んじゃあとでトラック出してあげるから、無料で処分してあげるよ」
「いいんですか!?」
「せっかくうちで買ってくれたんだから特別ねー」

社長は丁寧に三代目の後輪を交換し、汚れを拭い、汗を垂れ流す。
車をいじってる男ってのは格好良い。

すっかり機嫌を直した三代目を乗せ、トラックは我が家に向かった。
すぐさま、三代目に代わって二代目が積み込まれていく。

目頭が熱くなる。
思わず写真をパシャリ。
そんな僕を見て、バイク屋の兄ちゃんが気をきかせてくれた。

「記念撮影しようか?」

ハイ、チーズ!

カシャッ

ドナドナと去っていく。
さようなら。二代目。


今度、晴れた休みの日には三代目の塗装をしてあげよう。

2007/09/09(日) 『HANIWA』
だから僕は、一月後が楽しみなのだ。


小学生の頃、鏃(やじり)をつくった。
適当に小石を拾い、荒いアスファルトや細かなコンクリートで削り、やすり、少しづつ尖らせていく。
水と石と根気さえあれば、獣を刺し殺すくらいわけない鏃が小学生にもつくれる。
社会の授業で一度覚えてから、僕はこの作業にはまっていった。
趣味、「鏃作り」。
今思えば、なかなか格好良い小学生だったじゃないか。

それから十数年後の今日、
こねて、丸めて、繋げて、なめして、開けて、飽けて、またなめして、
「埴輪」をつくってきた。
稽古の一環として、ヨバヒメンバー全員で埼玉県さきたま古墳群に古墳巡りと埴輪つくりにいってきたんである。
古墳巡りに埴輪作り…。
心躍らないはずがない。

おおい、はにまる、はにまる王子〜
いつもふふふふ、ふふふふヒンベイ
お腹が空いたな はにゃっふにゃ
ふふふふふふふふ はにゃっふにゃ〜
笑顔と笑顔がごっつーんこー

記憶も曖昧になったはにまる王子を口ずさみながら陽気に粘土をこね、土台をつくる。
が、これ、なかなか難しい。
僕はお香立てにもなるサボテンのような埴輪をつくろうと思ったのだが、なかなかどうして思うようにはいかない。
土は自由に形を変えるが、自由すぎた。
埴輪に官能的なくびれをつけてやろうと思ったら、
どんどんひん曲がりひび割れていく。
「工作」にプライドを持つ僕としてはすごく悔しい状況だ。
隣の子の埴輪がこれまた素晴らしいと、これまた悔しくなっていく。
よし、こうなったらいっそのこと、曲げれるだけ曲げてやれ。
ということで完成したのはあっちゃこっちゃとマガッタ埴輪。
かなり腰がくびれているので、今にも崩れ落ちそうなバランスの悪い埴輪である。
それでもお香だけは立てられるようにと、葉っぱのようなモノを頭に乗せた。
まあこれで現代アートくらいにゃなったろう。

ん。
いやちょっと待て。
どうせなら、と鼻や口を排除し、目を二つ適当なところにつけたこの埴輪、実はなかなか可愛いくないか。
あ。
やっぱり。
このくびれ、このしおらしい手、この愛くるしい目。
見れば見るほど可愛いじゃないか。
と、共演者の一人が言った。

「あははは、タカシ君のすごい!」
「でしょ!でしょ!どう!?」
「すごい気持ち悪い!」

でしょ、でしょ。
それでいい。それでいい。
もうそれでいい。
僕の墓にゃ、こいつを入れてくれ。

一月後、気持ち悪いこいつが我が家にやってくる。
だから僕は、一月後が楽しみなんである。
現代アートかどうか、
可愛いかどうか、
それは一月後、あなたが写真をみて、決めてくれ。

P・S 僕の予想だと50パーの確率でこいつは乾燥の時点で崩れ、焼き場までもたない。
そうしたらこいつを埋葬する為の埴輪を作りに行かなければならない。

2007/09/07(金) 『LOVE Letter-Dear Marlboroes』
『…ぉぉ、なんてこった!』

…驚いた。
これは驚いた。
バイクって、
…バイクってこんなに真っ直ぐ進むものなんだ!

***********

『今日からお前はマルだ』

__1997年高校時代、「初代マールボロ号」命名。

コトンッとマルボロが自販機から落ちてくると、ステッカーがついてきた。
僕はそれを彼女のフロントに丁寧に貼り付けた。
それからそいつを「マルボロ」と呼ぶことにした。
それから2年と少し、僕はずっと彼女と一緒だった。
そして上京直前に彼女は止まった。
まるで意思があるみたいに。

__1999年上京、「二代目マールボロ号」襲名。

僕は東京に来ると、すぐに新しい彼女を見つけた。
前の彼女より、少し細身で洗練された都会の子。
彼女とはいろんなところへ旅行へ行った。
仙台の両親にも挨拶をさせた。

『よし、お前は今日から二代目マールボロ号、略してマルだ』

僕は彼女も「マル」と名付けた。
黒かったボディも、初代を思い出すように真っ白に塗装した。
素人技じゃうまくいくはずもないけど、それでもすぐに愛着は沸いてきた。

僕は愛情余って、至る所に突っ込んだ。
壁、ポール、電柱、車。
その度に彼女の身体には傷が増えていく。
その度に僕はガムテープを絆創膏代わりに張っていく。
赤、青、黒。
彼女に傷が増えれば増えるほど、僕の愛情は増していく。

フロントは割れ、
シャフトは曲がり、
テールランプは切れ、
エンジンカバーは風に飛ばされ、
しまいにはブレーキが効かなくなった。
それでも彼女はめげることなく走り続けた。
今思えば二代目の彼女はドMだったかも知れない。
絆創膏は年々増えていく。
その間、9年と少し。
その間、免停が4回。
それでも彼女はむつけることなく、僕と免許が帰ってくるのを待っていた。

しかし、ある日から彼女の調子は変わった。
そしてある日、彼女は止まった。
長すぎる付き合いは別れが寂しい。
ここまで長く付き合えば、エンジン音や車体の揺れ、アクセルの調子で彼女の一日の機嫌が分かる。
最後の方は細心の注意で彼女に乗っていた。
ブレーキがきかないから。
でも気付いた時にはもう遅かった。
二代目、永眠。

__2007年、「三代目マールボロ号」襲名。

そして本日、僕は新しい彼女を見つけた。
二代目よりも洗練された彼女。
僕は舞い上がっている。
まさかこんな僕がメットインのある人と付き合えるなんて。
いまどきギャルとは程遠いが、僕にはなんとも勿体ない彼女で。

『よし、今日からお前は三代目マールボロ号、略してマルだ』

僕はまた「マル」と名付けた。

三代目よ、今日から僕は雨の日も風の日も、毎日君に愛を注ごう。
いずれ君は僕の愛なくして走れなくなるだろう。
そして、いずれ君の愛なくして僕は走れなくなる。

長く付き合うために、もう僕は君を傷つけない。

あと、もう免停にはならない。
もう、免停にはならない。

Thank you for Marlboro the 2nd.
Welcome to Marlboro the 3rd.
From takashi nakamura.

2007/09/05(水) 『Sunny Day Service』
違うぜ。
しかめっ面じゃないぜ。
違うぜ。
嫌がってなんかないぜ。
むしろ、逆さ。
待ってたんさ、この時を。
目を細めて、顔中皺だらけにして。
俺は走るぜ、環状八号。

朝に思ったんだぜ。
どうせ珍しく上陸した台風だ、全身で浴びてやる。
そう思って、小雨の中、自転車で飛び出したんだぜ。
雨具なんかもってねー。
裸一貫飛び出したぜ。

すごくワクワクしてたんだぜ。
そんで用事が終わって、建物から俺出たよ。
なんだべっちゃやこの野郎!
見事に晴れ渡ってやがるぜ。
漕いでも漕いでも晴れ渡ってやがるよ。
仕舞いにゃ汗で身体濡れてきたよ、こんちきちき!
でもよ、男ならこうと決めたことはやり通すもんだぜ!

だから待ったさ。
雨宿りの逆さ、雨乞い宿り。


……
………サーーーーッ

ッタ!
ヤッタ!
やがて訪れたぜ、その時が。
時間にして約一分!
ある冒険家が中央アフリカはコンゴ共和国滞在中に言ったぜ、
『雨は降るもんじゃなくて、来るものなんだ』
確かに。
雨はサーーーっと向こうから音を立てて、順にやってくんだ!
気持ちよかったぜ!
一分だけ。

うちに帰りゃ、待っててくれるぜ、バスタオルの幸せ。
待っててくれるぜ、ロイヤルミルクティの幸せ。
これが毎度、雨の日の過ごしかたさ。
そんでニュースを見てたぜ。
そん時初めて知ったぜ。
台風直撃は明日からだそうで。

2007/09/02(日) 『倒す』
今月は忙しい。
とかいった矢先、久しぶりにほぼ予定のない一日を過ごした。

とにかく眠った。
眠って、眠って眠り倒した。
眠りを倒すまで眠り倒した。

むくりと起き上がると、
古本屋へ行き、読み倒した。
読んで、読んで読み倒す。
読みを倒すまで読み倒す。

倒す、ってのはなんでも疲れちまう。
ほどほどに倒そう。
じゃなきゃこっちが倒れっちまう。

2007/09/01(土) 『ヨバヒ』
『2007夏、山の陣』が書き終わっての今日、稽古が始まった。

またこんな始まりかー。
今までの日記を振り返ってみると、舞台稽古前はいつもこんな調子で始まってんね。
なんでだろかー、と考えてみると、僕にとって1月同じところに居続けるっての、少しストレスみたいなんだね。
手帳開ければ、その1月先、分かっちゃうんね。
空白が好き。
空白が隙。

はいはい。

だからその直前はなるべくそこを離れてようって思うね。
ここ離れちゃえってね。
現実逃避ね。
現に稽古前はいつも『どっか行かなきゃ』が口癖になってるやーね。
稽古期間の1月を色濃く過ごすためにも、旅欲は早いうちに発散させておかないとさ。

それでも欲は募るもんだーね。
うずうずとしたものが溜まってくんだよ。
そんなもん1分あれば、最大限まで溜められるんだよ。

でもしょうがない。
芝居もしたいんだから。



劇団ハイブリッド渾沌
『ヨバヒ』
@荻窪アールコリン
9/27 19:00
9/28 19:00
9/29 14:00 19:00
9/30 14:00 19:00
10/1 19:00

前売り当日共に ¥2100
学生      ¥1500

脚本・演出 金子薫

キャスト 田中利絵子
     津野佐和子
     白石真奈美
     武子太郎
     なめきひとみ
     朝倉周児
     島田奈津子
     田中律
     中村崇
     長谷川深幸
     水本貴大

今回僕は初参加する劇団さん。
どんな話かというと、まだ詳しくはいえない。
とりあえず『ヨバヒ』とは『夜這い』のこと。
そして僕は数人の女性からよってたかって夜這いをかけられる。
あと古墳や埴輪がでてくる。
ってことは古代の話か?
まだ詳しくは言えない。
ってことはお前、頭にバーベルつけんのか?
まだ詳しくは言えない。
ってことは邪馬台国の話か?
違う。
でも女性の多い現場ではある。
開放された女性の性ってのはすごい。
逆に男性の性ってのは張りぼてだ。
女子高のすごさと男子校の可愛さの差、みたいな。


9月だから長い月になるぞー。
長月だけにね。


はいはい。


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