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2007/08/03(金)
『How To PLay witH SUMMER』
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東京の夏はきつい。 エアコンがない家ならばそれは尚のこと。 東北生まれならそれは更に尚のこと。 布団を放り出し、扇風機を最強にしてもまだ足りない。 頭の先から足の先まで水をぶっ掛け、扇風機を抱きしめてもまだ足りない。 畳も身体も腐ってく。
誰もが「暑い暑い」と口にする季節がやってきた。 でも思う。 これがピークじゃないよな。 真夏日、熱帯夜なんて言葉もちらほら聴くが、僕はまだ今年、寝苦しい夜を迎えていない。 毎年その季節になると誰もが忘れてしまうが、確か「東京の夏」ってのはこんなものじゃないよな。 もっと暑く、もっときつかったよな。 最近ろくにテレビもつけていないので、もしかしたらニュースでそんなようなことを言っているのかも知れないが、「真夏」がくるのはこれからだろう。
昼のように流れていく汗は時としてなかなかに爽快だ。 でも夜はじっとりと体中にまとわりつき、ただただ不快だ。 じゃあ考えよう。 寝苦しい夜をなんとかしよう。
といってもなかなか良い案があるわけではない。
あ、一つ思い当たった。
昼にしかやったことがないのだが、服をびちゃびちゃに濡らすんである。 手洗いしたシャツを絞りもせずにそのまま着るのだ。 どうせすぐ乾くんだから、と濡れたシャツを着る。 ときにしたたり落ちるしずくは背を伝い、ときに尻を伝う。 背骨から尻のラインってのは感度が良い。 一人でも「ホォウ」とうなってしまう。 うなじに水をかけた時とおなじ感覚だ。 そして石鹸のいい匂いもする。 ちなみにこれを氷水でやってみると、身も絶え絶え。 笑い声が起きる。
ただ夜はどうだろう。
…じっとりとした熱帯夜に、風になびきやすい軽めのシャツを濡らし、君はバイクを走らせる。 いや誰でも出来る散歩にしよう。 ふらふらと夜の地元を闊歩する。 きんきんに冷やした缶ビールや煙草をあけると、 君は近くの公園で蝉の声なんかに耳を傾ける。 飽きてくると、贅肉をつまむように、肌にまとわりつくシャツを剥がして遊ぶ。 歩きじゃなんてことないな。 と、ふいに強い夜風が吹く。 それはシャツを通して君の体に伝わる。
「……あぁ」
さてどんな感じだろう。 ナイトウォーキング、ナイトサイクリング、ナイトドライブ。 ここ一番の熱帯夜に試してみよう。
ほら、こうすれば寝苦しい夜も、 寝る事を忘れてる。
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