マガッタ玉日記
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2009/01/07 『どうしようもないね、こればっかりは』
2009/01/03 「どうしたもんかね、こればっかりは」
2009/01/01 『新年明けましておめでとうございます』
2008/12/31 『2008』

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2007/08/29(水) 『序の三、2007夏、山の陣』
シャン・・・シャン・・・シャン
と金剛杖を鳴らして、月を目指す。
深夜1時。
月食も過ぎ、すっかり光を取り戻した月は明るい。

本八合目を過ぎ、僕らは頂上を目指した。
頂の稜線の延長上にはちょうど、丸い月がある。
上を見ながら登っていると月はすぐそこで、頂に着く頃には月に辿り着いているんじゃないかとさえ思う。

『私、月に土地持ってるんだ!』

小さな明かりで足元を照らし、幾分急になった岩だらけの山道を僕らは息せいあがってく。
下から風が吹き上げてくる。
霧も一緒に上がってきた。
と、ついさっきまで見通しのきいた道も途端、靄と化した。
僕ら、雲まみれ。
月の光もあっという間に遮られる。
薄雲がかった月は大きな輪を描き、幻想的だ。
でもあっという間に雲まみれ。
足元明かりだけが青く地面を照らす。
山の天気は変わりやすい。
やがて雨が降り出した。

『俺ら、雲いっぱい吸い込んでんじゃん、そしたら腹の中でも雨って降らないものかね』

10分ほど登っては休み、休んでは登る。
酸素は確実に薄くなっているようで。
携帯酸素の頻度も増してきた。
その度に僕らは休み、下界を見下ろす。
ゆらゆらと揺れる登山者の明かりが列をなしている。
他はもう、雲、雲、雲。
雲ばかり。
雲の中で雷鳴が轟いている。
出来ればそろそろ晴れてはくれないものか。

『お、鳥居がでてきた!』

それをくぐると富士山頂、標高3776mなり。
頂上には意外と早くについていた。
相変らず、厚い雲は空全体を覆っている。
そろそろ晴れてくれないか。
このままでは御来光が見られない。
ここまで来たのに見れなかった、なんて寂しいじゃないか。
日の出までおおよそ2時間。
山の天気は変わりやすい。
ならばそろそろ晴れてくれ。
雲よ、東の空から消えてくれ。
いや、その前にまずはこの風だ。
風よ、止んでくれ。
いや、それよりもまずはこの雨だ。
雨よ、止んでくれ。
そんなことを思いながら、僕らは風のよけられる場所を探し、小さくなった。
寒い。
朝になる頃、僕は風邪を引いているだろう。

1時間ほど眠っていた。
目を覚ますと、人が増えていた。
皆、寒さをこらえ、日の出を待っている。
僕らもそれにならって、東の空に懇願した。
晴れてくれ。
太陽よ、皆が待っているんだぞ。
雲よ、皆が待っているんだぞ。
空よ、皆が待っているんだぞ。
ほら、皆が期待して待ってる。
ほら、あっち側の人たちも身を凍らせながら待っている。

あら、ちょっと待ってよ。
・・・あっち側の人たち?
もう皆の顔が見えているじゃないの。

8月29日、御来光はやってこなかった。

『残念だったねー』

山小屋で温かいコーヒーを一つ頼むと、僕たちは暖をとる。
ああ、温かい。
ああ、ありがたい。
ここにきて、ようやく「山」の秘密めいたあの独特の空気を感じた。


本日、中村崇、富士山、初登頂。
本日、中村崇、富士山、初御来光、はまた来年。

温泉でのんびりすると、僕らは新宿に戻ってきた。
これで東京で月食が綺麗に見えてたら、どうしよう。

2007/08/28(火) 『序の二、2007夏、山の陣』
月が赤かった。
東のあたり、赤い月が浮いていた。
稲光が綺麗だった。
北のあたり、積乱雲か、その内部で稲光が輝いていた。
空全体、満天の星も輝いていた。
夜目に慣れるとその数は増していった。

***************

僕たちは今日、富士山に登った。
かなり登りやすい山だった。
心配していた靴擦れや高山病も細かく入れた休憩や水分・酸素補給のお陰か、全く問題ない。
でも寒さだけは厳しい。
風が吹けば僕らは身をよじる。
僕たちは今、本八合目の宿の外で空を見上げているのだ。
今日はここで仮眠し、日付が変わる頃頂上へとまた登りだす。
御来光はちゃんと見れるだろうか。
今日は雲がやけに多い。

富士山は雲ばかりだった。
どこを見渡しても雲ばかり。
当然か。
富士山の周りにはなにもない。
だから登山好きな人はあまりここに登らないそうだ。
確かに。
他の山と違って、鬱蒼と生い茂った樹や苔や河がない。
あの山独特の秘密めいた空気がない。
あるのはやっぱり雲ばかりである。

至るところで雲が生まれてく。

ということで残念ながら、今回「皆既月食」をみることは出来なかった。
黄色い月が少しずつ赤く染まっていく、その様をみたかったのだが、今日は特に雲が多すぎた。

標高3360m、本八合目の宿「白雲荘」にて。
それでも僕たちは空を眺めていた。
かなり寒い。
早く布団に入って、明日の為に眠った方が得策だ。
でもこんな夜にやりたいことが僕にはあった。
温かいコーヒーを寒空の下で飲むのだ。
いや、コーヒーよりももっといい飲み物がここにはあるみたいだ。

『ココア二つ下さいな』

僕たちはまた寒空の下に出た。
おお。
両手の平があたたかい。
喉元やお腹があたたかい。
ココアからはたくさんの湯気が湧き上がっている。
その湯気がまたあたたかい。

『・・・・ふぅ』

これはなかなか幸せである。
月が見れなくても、なかなかに幸せである。
どうせだったら幸せついでに月も出ちゃえばいいのに。

『・・・・おぉ』

出ちゃってた。

月が赤かった。
東のあたり、赤い月が浮いていた。
稲光が綺麗だった。
北のあたり、積乱雲か、その内部で稲光が輝いていた。
空全体、満天の星も輝いていた。
夜目に慣れるとその数は増していった。

夜8時、布団に包まって明日を待つ。

2007/08/26(日) 『御法度解除』
熱帯夜もピークが過ぎ去ったんだろう。
ここ最近はやけに過ごしやすくなっている。
ここ最近は扇風機を「強」にしたまま眠りにつくと、翌朝寒気さえ感じるほどだ。
夏は徐々に、徐々に薄まってきている。

しかし、寝苦しい夜は続いている。
その原因は気温や湿度ではなく蟻だ。
夜な夜な蟻が僕の体を這っている。
奴らは深い眠りについたころを見計らって、ニジニジと這いにやってくる。

かつての僕はこの部屋に生類憐みの令を敷いていた。
蚊を除いてこの部屋を出入りする生き物は全て殺さずして逃がすべし、と。
だから最初の方は黙認していた。
畳の隙間を出入りする数十匹の蟻を温かい目で見守っていた。
数年前などは出掛ける前にチョコチップメロンパンをまるごと放り、わざわざ蟻を集めたりもしていた。
帰ってくると、チョコチップと蟻の区別がつかなくなったものだ。
それくらい温かい目で彼らを見守っていたのである。
でも、突如許せなくなった。
理由は簡単、彼らは僕の眠りを妨げてしまったから。

僕の睡眠欲は強い。
どうやら人より数倍強いようだ。
ときに眠りを邪魔するものは何人たりとも許せなくなってしまう時がある。
いや、許したいのに許せなくなり、ヒステリーに陥るときがある。
自制が利かなくなるんである。

その夜もそうだった。
何者かに眠りを妨げられると、僕は素早い身のこなしで電気をつけた。
僕は右腕に蟻を確認した。
僕は憤りや不快感を感じるでもなく、機械的にコロコロを畳一面にかけていた。
数本の髪の毛と一緒に小さな小さな蟻がこびりついている。

・・・・あ。
蟻。
すまん。

それから蟻の大群は減ってしまった。
彼らのネットワークはなかなかのもんである。

2007/08/24(金) 『Slow Summer』
あなたの好きな花火はなんですか?


私は線香花火かな。

へー、どうして線香花火なの?

だって儚いじゃない。

儚い?

ええ、夏の終わりって感じがしません?線香花火って。

ああ、そうかもしれない。
じゃあどの線香花火が好き?

どの?線香花火ってそんなにあるの?


うん。
「大江戸牡丹」「有明」「不知火」「巧」「牡丹桜柳」 

線香花火にも色々な種類があるんだって。
桐箱に入った立派なのから、コンビニで売られているオーソドックスなのまでその種類は豊富なんだって。

へー!


******************

下北沢のとあるお店。
そこに40人近くの大人が集まった。
そのほとんどの人が初対面だった。

先日、いとこのねえちゃんから届いた「夏の便り」に誘われて、僕と妹は線香花火をしにここ、下北沢の料理屋「七草」にやってきた。
小さな夏祭りみたいに人が続々と集まってくる。
水を張ったバケツ、缶ビール、スイカ、蚊やりブタ、オレンジ色の灯り。
たくさんの大きなろうそくは風になびいている。
なんだか河原にでもいる雰囲気だ。
遠くから祭り囃子でも聞こえてきそうな。

一つに火をつけると小玉はパチパチと赤く弾け、音を立てて大きくなっていく。
揺れで小玉が落ちないように注意しながら、僕はバケツの上に移動する。
やがて全うした小玉は水に勢いよく吸い込まれていく。
ジュボッ
小さな爆発音。
線香花火はこの音が堪らない。

あちらこちらで花火のツンとした匂いがしている。

今年は珍しく夏らしい夏を送っているな。
幸せな夏だ。


と。
いうことで、そろそろ切り替え時期か。
みんな、そろそろ行きますか。
頑張りすぎない程度に頑張ろうか。

ゆっくりとした夏だった。

秋の遊びを開始しよう。

2007/08/23(木) 『健康デッサン』
健康デッサン。
健康デッサン。
健康へのデッサン、

まずは罵倒を

『馬鹿野郎、このニコチン野郎が!』

次は殴り蹴り、暴力に訴えて

『この野郎、このニコチン野郎が!』

その後は優しく接して

『ありがとう、このニコチン野郎が!』


ニコチン中毒。
ニコチン中毒。
禁煙、禁煙、禁煙。
ニコチン+中毒=ニコチン中毒。
禁煙、禁煙、禁煙。

ニコチン > 禁煙


ニコチンがぼくちんをいじめる
ぼくちんはニコチンをいじめる

相思相愛。

ぼくちんはニコチンと手を組む

ニコチン、
ニコチン、
ニコチン

節煙?

節煙、節煙、節煙。

お。

節煙 > 禁煙

んん。

行けそう蚊。

おーいニコチーン!

詰まるところの、
問題はぁ、
ニコチン 仲良し カフェイン

缶コーヒー、缶コーヒー缶コーヒー。

むしろ缶コーヒー中毒。

缶コーヒー中毒。
缶コーヒー中毒。


海外に出て困るのは
缶コーヒー中毒。

カフェイン

ニコチン

カフェイン

ニコチン

vs
ガメラ

ああ。

まずは節煙。
…心がけから。

禁煙記念にまず一本。

2007/08/15(水) 『少年.少女』
飛んでみんさいな!
あそこまで、飛んでみんさいな!
うんうんうんうん。
オッケー。
いいから飛んでみんさいな!

2007/08/13(月) 『#5 東京、旅行、良好』
sha-la-la-la-lan-lan-la-la-la
sha-la-la-la-lan-lan-la-la-la-la

ロマンチック。
流れ星を見付けた夜はロマンチック。
僕はそんなイメージを持っていた。
でもそんなことはない。
意外と流星群は簡単に見れるもんで。
びっくりした。

深夜1時過ぎ、
江戸川の駅に僕はふらりとやってきて、何度か通った道をふらふら歩いていった。
この先にゃでかい川が二つある。

僕はふらふら河原に向かう。
手にはビールと花火。
周りには外灯と小うるさい蝉たち。
と、星が流れてた。
『・・・・』
あれ?
河原はまだ先だ。
ここはただの一般道。
明るい。
でも普通に流れてった。
あれ?
大して期待してなかったんだけど。
ただ流星群を河原に観にいった、っていう夏の出来事だけでもう充分満足だったんだけど。
これはまさか、
これはまさか、かなり見えるんじゃないか?
僕は期待を膨らます。
河原へと急ぐ。

到着すると、暗いほう暗いほうを目指して歩いていった。
やがて芝生の上に新聞紙を広げて、寝転がる。
缶ビールで乾杯。
スローな曲を聴きながら、空を見上げる。
すぐに新聞紙は夜露を吸って、僕の背中を濡らす。
蟻が体中を這い上がる。
コウモリが頭上を飛んでいく。
でもそんなことは気にしない。
僕はカシオペア座のあたりを集中的に睨んだ。

『…あ!』

『・・ああ!』

星が流れてく。
星が流れてく。
星が流れてく。
なんだよ!
全然見えるじゃん。
やるじゃん、東京。

しかし埼玉で眺めてる山主君と、練馬で眺めてる森山君に連絡をとると、どうやらあっちは見えていないらしい。
やっぱりね。
僕は得意になって、二人に自慢する。
と、電話の最中にも星は流れていく。
『ああああああ!見た?今のでっけーよ!』
『・・・タカシ、うるせーよ』
でかい星が尾をひいて流れてく。


再来年には奄美や屋久島で『皆既日食』が見られるそうだ。
そして今年は今月の28日、『皆既月食』が見られる。

8月28日、7時過ぎから10時くらいは空を眺めよう。
雲さえかからなければ、全国どこでも見れるそうだ。
ということは雲がかかったら見づらくなるのか。
ということは雲の上にいってしまえば、どんな状況でも見れるのか。
ということでその日、僕は富士山登頂することにした。

海、山、川。
まだまだ夏を続けよう。

2007/08/12(日) 『今日のペルセウス座流星群』
蚊取り線香
手持ち花火
アイポット
シート
簡易望遠鏡
ミラクルメガネ
缶ビール


ということで今から河原にでも行って、
流星群でも眺めてこようと思う。

『河原で眠りながら流星を観よう!』

ピークは明日13日ということだが、今日はどうだろう。
この『ペルセウス座流星群』は毎年この時期に観れるそうだ。
しかも今年は丁度新月の時期に当たるので、うまくいけば1時間に30個ほどの流星が確認できるという。
願い、叶りまくりじゃないか。

そういえば10年近く前、離れ小島にキャンプがてら『しし座流星群』を観にいった。
すごかった。
呆然と口をあけてただ空を眺めてた。
眠気に負けて途中で僕はダウンしたが、友達は100くらいまでは数えられたよ、といっていた。
願い、叶いまくりだったじゃないか。

さて今日はどうだろう。

二日ほど前、富士山で流星群観ようぜー、という話になり、かなり盛り上がったのだが、時すでに遅し。
同じ事を考える人は多いのだろう。
富士五合目行きのバスはもう満席だった。
まあしょうがない。
と、突然今日河原で見ることになった。
期待してしまう。

いや東京で流星群が観れるもんか。
期待しちゃいけないよ。

1年前手に入れた簡易望遠鏡。
これを手に入れた当初、満月を覗き込んでは『おぉ、クレーターだ』と感嘆の声を漏らしたもんだが、すぐに覗くこともなくなった。
簡易、なだけあって月くらい大きくなくては見ることが出来ないのだ。

だからきっと今日も役に立たないだろう。
でもいい。
期待なんかしちゃいない。

ただサンダルつっかけふらふら河原に散歩に行くのだ。
ただそれだけだ。


期待なんかしてないさ。



………おおおおおおおおおお!!

2007/08/06(月) 『海月水母』
派手な水着を着た若者たちでごった返す江ノ島。
夏といえばやっぱり海だしょ、
いやそんなことはない。
行方知れずのビーチボールが風と戯れりゃ、
黄色い歓声はどんどん遠く、
離れて離れて、浜から離れて。

そしてそのまま、服を脱ぎたくない方はどうぞこちらへ。

いらっしゃいませ。

水母〜 海月 〜    クラゲ

浮遊物体、くらげ。
流れになされるがまま。

立て看板は言う。
『クラゲは人より優れている、ゆらゆら漂っているだけで食事が出来るくらげ、余分な進化をしなかったシンプルな姿、無駄な動きをしないスローライフを遥かな古代から続けているのです』
無駄なものがないシンプルな体、
そんなことをいったらバクテリアはそうとう優秀で。

たゆたう
たゆたう
たゆた うたう

クラゲは電飾で映える。
ブルーなライトからオレンジなライトまで全て映やす。
僕らは感嘆の声を漏らす。

クラゲ、
英語で言えば『ジェリーフィッシュ』。
ゼリーだとちと違う。
ジェリー。
ジェリーフィッシュ。

夏。
水着ギャルもいいけど
ジェリーフィッシュもなかなかいい。

でも。
僕は鰯の大群とウツボからも目が離せない。

2007/08/03(金) 『How To PLay witH SUMMER』
東京の夏はきつい。
エアコンがない家ならばそれは尚のこと。
東北生まれならそれは更に尚のこと。
布団を放り出し、扇風機を最強にしてもまだ足りない。
頭の先から足の先まで水をぶっ掛け、扇風機を抱きしめてもまだ足りない。
畳も身体も腐ってく。


誰もが「暑い暑い」と口にする季節がやってきた。
でも思う。
これがピークじゃないよな。
真夏日、熱帯夜なんて言葉もちらほら聴くが、僕はまだ今年、寝苦しい夜を迎えていない。
毎年その季節になると誰もが忘れてしまうが、確か「東京の夏」ってのはこんなものじゃないよな。
もっと暑く、もっときつかったよな。
最近ろくにテレビもつけていないので、もしかしたらニュースでそんなようなことを言っているのかも知れないが、「真夏」がくるのはこれからだろう。

昼のように流れていく汗は時としてなかなかに爽快だ。
でも夜はじっとりと体中にまとわりつき、ただただ不快だ。
じゃあ考えよう。
寝苦しい夜をなんとかしよう。

といってもなかなか良い案があるわけではない。




あ、一つ思い当たった。

昼にしかやったことがないのだが、服をびちゃびちゃに濡らすんである。
手洗いしたシャツを絞りもせずにそのまま着るのだ。
どうせすぐ乾くんだから、と濡れたシャツを着る。
ときにしたたり落ちるしずくは背を伝い、ときに尻を伝う。
背骨から尻のラインってのは感度が良い。
一人でも「ホォウ」とうなってしまう。
うなじに水をかけた時とおなじ感覚だ。
そして石鹸のいい匂いもする。
ちなみにこれを氷水でやってみると、身も絶え絶え。
笑い声が起きる。

ただ夜はどうだろう。

…じっとりとした熱帯夜に、風になびきやすい軽めのシャツを濡らし、君はバイクを走らせる。
いや誰でも出来る散歩にしよう。
ふらふらと夜の地元を闊歩する。
きんきんに冷やした缶ビールや煙草をあけると、
君は近くの公園で蝉の声なんかに耳を傾ける。
飽きてくると、贅肉をつまむように、肌にまとわりつくシャツを剥がして遊ぶ。
歩きじゃなんてことないな。
と、ふいに強い夜風が吹く。
それはシャツを通して君の体に伝わる。

「……あぁ」

さてどんな感じだろう。
ナイトウォーキング、ナイトサイクリング、ナイトドライブ。
ここ一番の熱帯夜に試してみよう。



ほら、こうすれば寝苦しい夜も、
寝る事を忘れてる。

8月絵日記の続き


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