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2007/07/30(月)
『守宮の鳴き声』
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ヤモリが好きだ。 あの目が好きだ。 黒目がちな彼らの目を凝視してみると、どこか眠たげな目であることに気付く。 パピヨンやらチワワやらよりももっとずっと可愛い目をしている。 ヤモリが好きだ。 鳴き声が好きだ。 『キョキョキョキョキョキョ♪』 と鳴くあの甲高い声を聞くと僕は嬉しくなる。
僕の家にはヤモリがいる。 といっても飼っているわけではない。 その白いヤモリはごくたまにしか姿を現さない。 だから彼を見かけたとき、僕はすごく嬉しい気分になる。
出来ることなら彼を飼いたい。 ろくにペットを飼ったことのない僕でも彼なら飼える気がする。 じゃあどう飼おうか。 水槽や虫かごにでも入れて飼おうか? 否。 やっぱり彼には天井に張り付いていて欲しい。 自由に出入りしてほしい。 そのためにはどうするか。 このまま放っておくか? イエス。 ごくたまに現れるのを待つほかない。
僕の家はぼろい。 以前書いたように蔦がピタとはまる家だ。 裸電球もピタとはまる。 蚊取り線香もピタとはまる。 だからヤモリもピタとはまる。
この一画は世田谷区の閑静な住宅街。 きっと彼にとっては住みづらい場所だろう。 だから僕の家はきっとすごく落ち着く場所に違いない。
…なんかいいな。 なんかいいなそういうの。 そうか。 そうだ。 毎日、色んな生物が集まってくれば面白い。 今日は誰だ?なんて目を覚ます。 そうか。 それはいい。 ナメクジ以外の生物が集まってくれば面白い。
とか思っていたら、今朝玄関口にヘビがやってきた。
僕は飛び上がり、彼を追い払った。 いやあ怖かった。
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