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2007/07/16(月)
『 海 』
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いつまで経っても僕にとって『海』は青春の象徴である。
『バカやろう!』
などと海に叫ぶバカやろうに憧れた。 『バカやろう』じゃなくても良い。 『このやろう』でも『愛してる!』でも何でも良い。 とにかく憧れた。 だから海は僕にとって青春の象徴だ。
『なぁ、今日海いかない!』 『おっ、たまにゃ息抜くか』
高校受験目前、 僕たちは見慣れた田圃道を競うように漕いでいった。 軽くガタがきているチャリは気をつけて漕がないとチェーンがすぐ外れてしまう。 でも僕たちのはやる気持ちはおさえきれない。
実家から自転車で約30分、そこには海がある。 夏は家族連れで賑わい、冬は誰もいない海。 僕たちは中学、高校、社会に出てからもよくその海へ行った。 交通手段はチャリ、原付、車と変わっていったが、メンツはそう変わらない。 男4人組である。
僕たちはよく冬に行った。 そして叫んだ。 好きな女の名前から友情を誓う台詞、大風呂敷を広げた夢まで、よく叫んだ。 それから砂浜を走った。 コートを脱ぎ捨て、砂に足を取られ、そのままダイブ。 凍えながらホットコーヒーを買い、やがて後悔。 絵に描いたような青春をやっていた。
こんなことを今日少し思い出した。 今日は『海の日』だそうだ。 沖縄の青く澄んだ海もいいが、 最近は濃緑に汚れたあの海にまた行きたくなっている。
今度あの海へ行ったら、大声で友達の婚約を祝おう。
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