マガッタ玉日記
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2007/02/06(火) 『 #5 Short Trip IN Thailand 』
『 #5 気持ち良くなりたくて!〜前編〜
(Koh PHI PHI)』



『大丈夫、俺はやれば出来る子だから』

そう言い聞かせ、
25歳の夏、
僕は区民プールに通い詰めた。
まずは得意のけのび、そして更にだるま浮き。
僕は泳げない。

でも教えてくれる人は誰もいない。
他人の泳ぎを見よう見真似するしかない。
丸いおばちゃんだって、怪しい外国人だって、ハナタレ小学生だって、
『平泳ぎ』をしている人はみな、
僕の師匠になった。

何度も通ううちに
気がつけば、
プールなら1キロ弱は泳げるようになっていた。
僕のサマースポーツデビューは近い。

と、思いがけず、
デビュー戦が決まった。
それが今日だ。

僕はピーピー・レイ(無人島)に行って、
『シュノーケリング』をするのだ。

足ヒレ、シュノーケリング用のゴーグル、ライフジャケットをガイドさんに借りる。

よし、準備は完璧だ。

幾人かの西欧人と共に
ロデオマシーンよろしく荒れ狂う小舟に乗り、
レイへと向かう。

なるほど!
ヒッピーの楽園と唄われたこの海の色は
なんたるグリーン、
バスクリンを入れたようなグリーン、
バスグリーン。

よし、まずは浅瀬でシュノーケリングしてみよう…か…

せーっの!

くぼがっ!

鼻が、鼻に、鼻に水が。

せーっの!

くぼがっ!

口が、口に、口に水が。

でも『大丈夫、俺はやれば出来る子だから』。

何度目の挑戦か、
やがて魚を追って、水に浮く自分がいた。
水の中で肺いっぱいに吸い込む空気は、
なんていうか不思議で…気持ちいい。

(ライフジャケットがなければ、まだ浮けないが)なんか…水に浮くって…変な気分だ。

2007/02/03(土) 『 #2 Short Trip IN Thailand 』
『#2 子供の僕が憧れたトム・ソーヤ』


確かに。
思い返してみれば
子供の頃から僕は、
『冒険』や『探検』に憧れてたんだ。
19歳を過ぎた頃、
ようやっと人より遅い『物心』ってのに僕は出会った。
『中村崇=中村崇』、っていう『物心』。
だからかな、
僕の中にまだ
信頼出来る僕のなかった『少年期』を取り戻すように、
僕は20歳を過ぎてから
年々少年に戻ってる気がするんだ。
精神年齢っていうよりも
肌で感じる感覚のお話。

トム・ソーヤやハックルベリー・フィンに憧れて、
自分と重ね合わせ始めたのもその頃だった。
偉人を偉人として終わらせちゃいけない。
憧れだけじゃ終わらせない。
年や生い立ちを気にしたら切りがない。
僕もなりたい者になろう。
いつか『我道=王道』って叫ぼう、
そう決めたのが、
6年前。


そして今、大人の僕は、
筏に建てたホッタテ小屋みたいな宿に泊まってる。
大人になった僕にとっちゃ『冒険』にはほど遠いだろうけど、
少年期の僕ならきっと『冒険』と思えただろう光景。
目の前の川にドボンと飛び込んで、
体を冷やしてみたり。
流れてかないように縛られた筏にヒョイと飛び乗ってみたり。
嬉々とビールとつまみを広げてみたり。
たゆたうように寝そべって星を眺めてみたり。

キャッキャキャキャ♪

この宿の三男坊、『チャイ』が笑いながら、隣に寝そべってきた。

僕はこの河に浮かぶ宿に泊まりたくって、
今日『カンチャナブリ』にやってきた。
ボートが通る度に
ぐらぐら揺れるこの宿。

キーキキキキキ♪

白いヤモリも陽気に笑った。

幸せだなぁ。

昨日から何度も何度も呟いたセリフ。

幸せだなぁ。

きっと明日も繰り返す。

幸せもんだなぁ。

太古から続いてる(はずの?)真っ赤な太陽が木々の根っ子へ落ちてった。
みんなにも見せたい夕陽だ。
(残念ながら夕陽の本当の美しさってのは
そこにいた人にしか伝わらない)

キーキキキキキキ♪

天井のヤモリがまた一匹増えて、
二匹で笑ったよ!

2007/02/02(金) Short Trip IN Thailand #1
『#1 カオスの変動 』


深夜0時。
NW027便、飛行機は轟音と共に降り立った。

ふぅ。

靴ひもをゆるめ、ビーチサンダルに履き替える。
と、すぐに足元を蚊に刺された。
去年オープンしたばかりのバンコクの空港、
深夜でもピカピカと明るい。

『How much to KhaosanRoad by the taxi ?』

事故りにいくような荒い運転は、
『カオサン通り』へ。
この通りは
安宿街がひしめき合い、
屋台が軒を連ね、
混沌とした独特のカオスを生み出している。
ここに、
世界中から旅行者が集まってくるのだ。
世界的に有名なバックパッカーの聖地、『カオサンロード』とはここのこと。
と、聞いていたが。

いざ着いてみると、まあ大人しいもんである。
『混沌』とはほど遠い。
何度もこの地を訪れている人たち曰わく、
『観光地化』が進んでしまったそうだ。
いわゆる健全な町になったということ。
セブンイレブン、ファミリーマートの見慣れた看板が目に付く。
なんだか残念だ。

『Do you have a room ?』

カオサンの終点の辺りで一軒の宿にたどり着いた。
シャワー、便所は共同、
3畳程度の広さに、どんとベッドが一つ置かれている。
あとは…何もない。
カタカタと簡素な空気をファンがかき混ぜているくらいか。
日本円にして、一泊300円。
こういう雑な空気、
僕はすごく好きだ、必要最低限。
そこに数少ない自分の荷物を広げ、
時には洗濯紐として麻紐なんかを張ると、
簡易的でも僕の『部屋』になる。

深夜2時。
バックパックを降ろすと
僕は部屋を飛び出し、
適当な通りをぶらぶらすることにした。
減ったとはいえ、犬も歩けば屋台に当たる。
徘徊する野良犬を真似して、僕も屋台を回る。
どの屋台も大体一食90円程度。
野良犬、
野良猫、
ガナル車。
派手な3輪タクシーに、
異臭がする道、
汚れた皿、
そして何よりうまい飯。
アジアなんだなぁ。

なんだ、やっぱり面白いじゃないか!

部屋に戻り、ベッドにドサッと倒れる。
……ふふ。

明日を夢想。
妄想、暴走。
さぁ、何があんだろうか!
ひとまず無事タイに着いた。
良い夢を見よう。

2007/02/01(木) 『Short Trip In Thailand #0』
『#0 いつも』


滑走路に着くまでが長いんだ。
いつもそう思う。
のろのろとナメクジのように地を這う飛行機は、
もう10分徐行している。

のろりそろり。

陸でこんな愚鈍な乗り物が、空を飛べるもんか。
いつもそう思ってしまう。
自転車を全力で漕ぐ、その下り坂。
風を切るあの滑走感。
そのまま飛んでいっちゃうんじゃないかって気がするあの疾走感。
一方、このナメクジにゃ…、
やっぱり無理だ。
いつもそう思う。

それにしても綺麗だな。
今はちょうど夕陽、夕焼けを終えた時。
良い時だ。
あたりは薄く暗く、ここから先は分刻みで深くなっていく。
いつものことだ。
けど、綺麗だなあ。
僕は搭乗してから早速、旅の醍醐味、『物思い』に更けていた。
その間にも、あたりは暗くなる。
暗く消えた滑走路を教えるため、赤、青、緑の小さく鮮やかなライトが整列し、点在している。
綺麗だ。
物思いに拍車が掛かるような綺麗さだ。

ンンンーーーーー−−…

あ!
飛行機が唸りをあげ始めた!

僕はこの瞬間が大好きだ。
溜めたエネルギーを一気に放出するこの瞬間。
完璧なスタートダッシュ。
加速してGがかかる、あのエネルギー。
そして機体が1センチ浮いたあの瞬間、その感覚。

溜めたエネルギーと同じ分だけ、僕の期待感を煽る。

ンンンーーーーー……

…走り出せ

…まだか?

…来たか?

…走れ!

走れ!!

ナメクジ走れ!!


!!

飛行機は空港を飛び出した。

NW027便、轟音と共に飛び立ちます。
行き先は、
Thailand。
短いけど、久しぶりの旅です。
期待感は放出されても、
尚続きます。
さてまずは、
明日に備えて眠りましょう。


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