マガッタ玉日記
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2007/10/28(日) 『奈良』
あんら、気がつけばもう秋でねーの!
んじゃま、秋を感じんべ!
そうすんべ!

とかなんとか、秋の朝。

「おっめでとうー!」

大阪、心斎橋。
友達が車に乗り込むと僕と彼女は言った。
「どれ、行きますか!?」
今日は彼の誕生日なんで。
今回の小旅行のメインイベントは彼の誕生を祝うことなんで。

ということで僕らはレンタカーをブルンと走らせ、一路奈良県へ向かった。
もちろん彼には行き先を告げずに、僕らは陽気に高速道を飛ばす。

とかなんとか、秋の昼。

ようやく辿り着いたはここ「曽爾高原(そにこうげん)」。
ススキの名所、ソニコウゲン。
山のふもとではススキが僕らを迎えてくれる。
陽気なピーカン空の下、僕らは上着を投げ捨て山頂を目指す。

とかなんとか、秋の夕暮れ。

夕陽を受けた万本のススキは見事だ。
嘘だ。
そう思ってしまう風景が一面に広がっている。
赤く照らす夕陽に揺られ、君、ススキは何思う。
君、何思う、ススキと思う。

とかなんとか、秋の夜。

秋の夜長。
あらかじめ膨らませておいた60個の風船でサプライズパーティー。
こうして誕生二次会が始まる。
ダイソーで買い揃えた僕らのこだわりデコレーションは全ての気分を変える。
部屋は会場に変わり、
発泡酒は生ビールに変わり、
ピザはピッツァに変わり、
彼の顔は赤く変わる。
ようはなんでもかんでも特別な気分なんである。

とかなんとか、秋の深夜。
 
秋の夜ナ・・・zzzZZZZZ

そうして秋が明ける。

僕らは画鋲を片手に風船を割っていく。
誕生日がもう一日あればいいのに。
ダメ。
じゃあまたやろうと思うよ。

朝日に揺れるススキも綺麗だろうよ。

2007/10/27(土) 『香川』
8つの作品の為に美術館を造った建築家がいる。
クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレル。
計8つの作品の為に地中に設計された大きな美術館。
それが「地中美術館」。

作品の為に造られたそれぞれの空間は至ってシンプルだった。
コンクリートは打ちっぱなし。
空間はほぼ真っ白。
角が分からないほどの真っ白。

そのだだっ広い空間らにぽつんと置かれた8つの絵画、球、空。
なんて幸せな作品だろう。
愛されてる。


*********************
空は切り取ることが出来るか?
ハサミを入れるように切り取ることは出来るか?

ある空間で天を見上げると、空が切り取られていた。
絵みたいだ。
その絵は動く。
色を変える。
表情を変える。
否。
角度を変えれば空は広がる。


*****************
音は拡散してるのか?
消えているのか?

ある空間で球とにらめっこをしていると、途端森よりも静かな空間になった。
キンと張った音が耳の奥底で響く。
やがて童心の好奇心がもたげてきた。
「ヒュッ」
短い口笛。
音は斜め45度上、その辺りに集約されていった。
吸い込まれていった。
否。
角度を変えれば音は広がった。



今日、フェリーに揺られ香川県は直島に行ってきた。
山の名残を残した坂道を自転車で駆け上がった。
二日に渡って、島をブラブラとした。
島全体にアートが施されていた。

海沿いにはいくつものオブジェが吹きっさらしで置かれていた。

もう少しこの島にいたい。
ダメ。
明日は奈良にでも行こうと思うよ。

2007/10/25(木) 『大阪』
バスが好きで。
ここ最近は高速バスも各社熾烈な争いを見せ、
どんどん安くなっていく。
例えばここ大阪。
新宿から梅田までを探してみれば、
片道3900円で来れる。
往復で予約を取れば、
値段は更に安くなる。
どの交通手段よりも格段に安い。
だからバスはいい。
でも理由はそれだけじゃないんで。
これは人によりけりだろうが、
ちょっとした移動を『旅行』に変えてくれる。
たまに関西方面へと新幹線などを使って移動してみるが、
『あ!』
っつう間に着いてしまう。
それじゃなんだか味気ない。
それじゃなんだか素っ気ない。
それじゃなんだか物足りない。
それじゃなんだか便利すぎる。
ので、僕は高速バスが好きなんで。
まあ気分の問題か。

僕にとって旅行で大切なのは『ここじゃないどこか』で遊ぶってことは一つだから。


ってことでまずは大阪。
一泊したら明日は早朝から香川に向かおう。

2007/10/22(月) 『チラシについて』
「TEAM.マガッタ玉
 冬・春夏秋・冬
 〜去年路上でやったら捕まっちゃったから今年は劇場で公演〜」

のチラシがほぼ出来たんで。
ほぼ、というのは軽い手直しがはいるだろうから、で。
これ、ほぼですが
自慢の一品ですな。
自慢の一品、6パターン作りました。
いやほとんどデザインは変わんないんですがね。
でも6パターン作りました。
今回はオムニバス芝居だかんね。
5つのオムニバス芝居。
「冬・春夏秋・冬」、5つの季節。
だから6種類ね。


とかなんとか。

素敵なチラシが出来ました。
これから皆さん、どこかの劇場でふとお目にすること、
残念ながら少ないです。
今回、あまり折込みしませんからねー。
ですので、皆さんの目に触れる機会は少ないかもしれません。

ですので「お、送りなさいな」という方々、もしいらっしゃったら
magattatama@hotmail.co.jp
まで御一報頂ければ、嬉しく思います。
送らせていただきます。
希望とあらば、6種類、
いやいやいやいや何十部と送らせて頂きます。
そしてそれを受け取ったあなたは
それをまた違う人に見せびらかして頂きたい。
そうやって広まって頂きたい。
「不幸の手紙方式」で広まって頂きたい。

とかなんとか。


こういう業務なことはふざけてはいけない。
magattatama@hotmail.co.jp
こちらに御一報頂けましたら、中村崇が責任をもって送らせて頂きます。

悪しからず。

TEAM.マガッタ玉一同

2007/10/21(日) 『どうしても言いたかった〜可愛い虚栄心』
僕にはどうしても言いたかった一言がある。

*************

数日前、12月舞台『冬・春夏秋・冬』でお世話になる照明さんと劇団YAX直線の主宰原ゆうや氏と三人で会った。
新宿にて打ち合わせだったんである。
主宰初心者、何も知らない僕は原氏にその立会いをお願いした。

「初めまして、中村です。宜しくお願いします」

ということで僕は少し立派な店を選び、照明さんに必要書類を渡す。
大丈夫、
「必要書類って何?」
きちんと前日に原氏にリサーチしといた。

ここ、普段はなかなか入らない喫茶店である。
値段を見てびっくりする喫茶店なんである。
それでも僕はどうしても書類を渡すには書類が似合う店に入りたかった。
二人を連れまわしてでも、僕は「っぽい店」に入りたかった。
照明さんとは初対面だったので、合コンなんかによくある移動中のきまづい空気はあったが、
ここは妥協しちゃいけない。
マックやドトールじゃダメなのだ。
こういう時は少しくらい高くついても、「っぽい店」でやりたいのだ!
可愛い虚栄心じゃないか。

で、ようやく見つけた喫茶店で僕らは話をした。
「中村崇=マガッタ主宰」
どうもしっくりこなくて僕自身の中ではずっと否定してきたことなのだが、
こうやってスタッフさんと話をしていると改めて自覚させられる。
なるほど。
地位と責任感が人を育てる。
なるほど。

「一つ、宜しくお願いします!」

縁も竹縄。
レシートを持つと、僕は今日、どうしても言いたかった一言を言った。

「すいません、マガッタで領収書切って下さい」

心の中でガッツポーズ。

ふっ。
可愛い虚栄心じゃないか。

2007/10/14(日) 『風邪モス』
風邪をひくと食べるものがある。
「モスバーガー」である。

子供の頃、風邪をひくと母親はよくモスバーガーを買ってきてくれた。
なんでだったんだろう。
理由は分からない。
でもそれからなんとなくモスは特効薬、みたいなイメージがついた。
それが先の思い出か、それとも後の思い出か、
入院がちだった僕は病院食に飽きると、モスバーガーを買ってきてもらった。
だから「モスバーガー」ってのは僕にとってちょっと特別なものなんである。
昔の人にとってのバナナのような存在、豪華なもんなんである。


今朝、僕はパジャマの上にジャンバーを着、原付を走らせた。
モスを買いに行くんである。
マックなんかにゃ目もくれない。
昨日に比べて体調がよくなっている気もするが、まあいい。
モスを買おう。
マックなんかにゃ目もくれない。
豪華な一日である。
風邪引いた日はモス、これお薦めなんである。




「・・・今やマックとモスって値段変わらんのね」

2007/10/13(土) 『はにわ』
眠い。
昼寝、夕寝、本寝、二度寝、三度寝。
ここ最近、寝てばかりいる。
こんにちは、中村崇です。

ということで覚えているだろうか。
「埴輪」が我が家にやってきた。
曲がりに曲がり、かなり個性的な形になってしまった埴輪が焼きあがった。

といことで演出家さんの家にまとめて送られたというので、受取に行った。
どんなんになってんだろう。

ということで新宿の居酒屋。
まだ閉幕から二週間と経っていないのに、やけに懐かしく思えるメンツ、一同に帰す。
おー久しぶりじゃないの!
と元気良く行きたいところだが、今日は体調がいまいちよくない。
乾杯のビールもそこそこに、僕は存在感を消した。
ん?
どうやら僕だけじゃない。
風邪、流行ってるみたいだ。

して、肝心の埴輪。
どうなった?
クシャクシャの新聞紙を渡される。
・・・無事、焼けたか?
どうよ?

新聞紙をがさがさとはがす。
みなが期待の眼差しを向ける。
・・・タカシの埴輪はどんなんになった?

タカシの埴輪!・・・埴輪?

もうこれは埴輪じゃない。
なんていうか、オカリナ。
まあなんとも個性的なのが出来たんである。
実はこれ、お香立てになるんである。

お買い得である。

2007/10/11(木) 『部屋』
山主君の家に用事があった。

ということで森山君と二人、彼の家に向かった。
山主君とは長年の付き合いになってきたが、
彼の家に行くのは今回が初めてだ。

埼玉県にある彼の家。
用事でもなければなかなか行く機会はなかった。

ということで今回の機会、それは木材をもらいに行く、ってことである。
2LDKと広々とした山主君家の一室は、物置になっているという。
彼の所属する劇団S.A.Rが舞台を打つ度にパネルや平台、色んな舞台セットが彼の部屋に置かれていく。
して彼は木材に埋もれていく。
せっかくの広々とした部屋もそれじゃ台無しだ。
でも大丈夫。
見捨てない。
マガッタの人たちはそんな山主君を見捨てない。
ということで僕たちは木材をもらいにいった。
ありがとう。

山主君は自分の部屋を紹介する時、「汚いからひくよ」とよく言う。
社交辞令だろう。
さて、どんなもんだろうか。

ひいた。
森山君なんかはあんま気にしないようだが、僕は見事にひいた。
とっちらかった部屋ならまだいい。
見た目なんかどうでもいい。
匂い。
匂いがダメなんだ。
なんていうか、胃がムカムカするような匂い。
部屋中が半乾きのような匂い。

「主さん、なんすかこの匂い!窓開けましょう!窓!
・・・・開いてるし」
「タカシ、そんな時はタバコ吸うとあらびっくり、匂いが消える」

あらびっくりじゃない。
もうとっくにびっくりしてる。

僕の家は狭い。が整理されている。
山主君の部屋は広い。が整理されていない。
四畳半一間の僕の家と、六畳+四畳半+五畳台所の山主君家。
なぜか広いのは僕の家だ。

そんなことを考えていると、なんだかイライラしてきた。
せっかくこんなところに住んでいるのになんでお前はこんなに汚すんだ!
ほら、そこの物をちょっとまとめれば、あと3歩は歩けるじゃないか。
ほら、そこの、そこのをどければ、ほら!こっちは2歩も広がる。

テレビを真剣に見ている山主君と森山君、
僕は隣でそんなことを考えていた。
無人島一週間生活なんてどうでもよかった。

2007/10/09(火) 『トイレの話』
台本が書き終わると、
忙しいと思っていた10月も
意外と時間があったりする。
ということで今日は暇だったので、昔書いた本なんかに目を通してみる。


数年前、池袋のバーで芝居をやったことがあった。
芝居を始めて数ヶ月の頃。
それは日頃ジャズの生演奏をしているバーの舞台をお借りしての二人芝居だった。
舞台の広さ、二畳と少し。
さて、この広さで何をやろうか。
どんな話を書けばいいんか。
僕は便器でうんうん悩んだ。
どうしよう。
結果、出来上がったのは
『トイレット一畳二間』
という本だった。

当然金なんかないので、仕込、音響、照明、何から何まで二人でやった。
稽古場は相方のリビング。
タタキ場も相方のリビング。
搬入は僕の原付。
搬出も僕の原付。
結果、予算にして1万弱と本人らもびっくりの低予算芝居になった。
初めて書いた台本ということもあるが、思い出深い芝居の一つなんである。
公衆便所に住んでいる男と公衆便所が落ち着くという女が便器の上と下の隙間を使って、進んでいく物語。
本番、本物の公衆便所さながら、二人の間には壁があるので相手の考えていることが全然分からない。
台詞でも飛びようもんなら大変だ。
僕たちは飛びまくった。
うんうん悩んで書いたのに、台詞飛びまくった。
結果アドリブ劇になっていった。
必死に物語を戻そうとするが、如何せん相手の顔が見えない。
なんとか、なんとか最後のシーンにつなげよう。
あの時の集中力はきっと物凄いものだったろう。
なんとか話を紡いだ即興劇。
ジャズライブ。

「ああ、こんなの書いたなあ」

久しぶりに「トイレット一畳二間」を読んだ。
ついでに違う台本も洗いざらい読んだ。
なんというか、変わっていくんだなあ感性って。

「へえ、なるほど。は?なにそれ」

まるで他人が書いたような変な錯覚に陥った。
いつかリメイクしてマガッタでやってみようかと思うよ。

2007/10/08(月) 『もういやなんである』
バイクが壊れた報告は。
もういやなんである。
とにかく最高時速20km弱になっちまった。
自転車にも抜かれる始末だ。
足腰の弱いおじいちゃん、
おじいちゃんが乗る電動式車椅子、
それと僕は併走する。

かなりへこんだ。
そこまでへこむなよ…、
自分で自分を励ましちゃうくらいへこんだ。


そんな夜、森山が我が家に来た。
バイクがなくなると僕は途端、出不精になる。
今日は舞台セットの打ち合わせなんである。
なんとなく僕のイメージする世界を彼に伝える。
かつて鳶職なるものをやっていた森山は道具作りに長けている。
だから今回も夜な夜な叩くことになる。

打ち合わせ中、
二人は笑う。

『これ、仕込み15分だな』

何よりなんである。


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