ヨルノマボロシ
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最新の絵日記ダイジェスト
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2011/05/22 久々のおしらせ。
2011/02/18 お詫び
2010/06/01 エマニエルサンフラワー
2010/05/08 おしらせ

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2003/07/31(木) 大手術
手足の肉付けを更に進めた後、
いよいよ眼入れの儀式である。
出来上がったアタマを(1)の
ように切断する。いたたたた!
芯を発砲スチロールで作ってあ
るので、そいつをかき出す(2)
内側から粘土層をグラインダーや
彫刻刀でまぶたの薄さまで削り込
んで粘土で目玉を張り付ける(3)
こんな感じです(4)。ナースち
ゃん、こんにちは。
乾き待ちのあいだ、ボディーの芯
材を削り出す。アタマのとき、発
砲スチロールで作ったら静電気で
難儀したので、今回はスタイロフ
ォームを使ってみる。
ここでタイムアップ。

人形づくりをしていると自分が純化
していくのが分かる。欲望が失せて
行く気がするのだ。平面では、描き
たいモチーフを引き立たせる為のバ
ックなんぞに腐心せねばならず、実
はそこに不純なものを感じていたの
だ。
かつてシモンさんが言っていた「お
人形はお人形(それ以上でもそれ以
下でも無い、ほどの意味か)」の言
葉が身にしみるのだ。
・・・イデア(一般概念)としての
人形・・・か
HERE IS "A" DOLL

2003/07/30(水) アタマと電車に乗った
ここのところは手と足を
ひたすら作っていた。
今日午後から某雑誌の入
稿をして、そのあと人形
の大大・・・先輩S氏の
教室へアタマを見せに行
く。
はじめての人形作りに
「目玉」をふた組プレゼ
ントしてくださった。あ
りがたい。泣きそう。

2003/07/27(日) 何かが入った
本日は久々に平面のワニス塗りをしたあと、午後から人形のディテールを直した。こ
の時点でペーパーがけをする必要はまったくないのだが、なにせ初めてのこととて、
完成した状態の想像がつかない。より仕上がりに近い状態で見たいので表面を研く。
口が曲がっているがこれを直すと人相が大々的に変わりそうなのでここでやめよう。
何か入ったような気がする・・・

2003/07/26(土) 藤井フミコ
人形頭部にヤスリ掛けしてみる。石塑粘土っていうのは乾いても意外に脆い。
顎のあたりを左右対称にしようとしてガシガシ削っていたら、藤○フミ○のよ
うな貧相な顎になってしまった。(写真1)
粘土にアクリルポリマー(グロスメディウム)を混ぜたもので顎をつくりなお
す。(写真2、3)
顎が貧相なのはアニメっぽくてダメ!凛とした感じが無い。

ああ、やらなきゃならない仕事がどんどんたまっていく・・・

2003/07/25(金) コロコロコロコロ
本日は15:30頃から出掛けねばならないので、微妙な事には着手出来ず。
関節の球体をひたすら作ってみる。コロコロコロコロ・・・

シャワーを浴びて八重洲S画廊へ行き「長島充展」を拝見。小口木版に、いつもながら惹かれつつも「オレニハオレノ〜道ガ〜アールー」と思いひきあげる。

銀座で一杯やって帰宅。

2003/07/23(水) ムツカシイ
今日は久々に一日粘土と格闘できた。かつて知り合いの彫刻家に
「リトルナース立体化」について技法等で尋ねた事があった。そ
の時点では人形ということは念頭になく、モデル用に立体ナース
が欲しいと思ったからなのだが、「2次元で出来上がっているイ
メージを3次元に映すのは並み大抵のことじゃない」と言われ、
それもそうだなと思ったものだが、無謀にもはじめてしまったわ
けで、その大変さを今痛感している。どうなることやら。

2003/07/22(火) 変な人
箱根ヨリ東京ヘノ帰途、
気ニナルノハ人ノ頭部。
少女ノミナラズ、頭ノ形
ヲ観察スルタメニ、坊主
頭ノ学生諸君ヲシゲシゲ
ト眺メル。是、変人デナ
クシテ何デアロウカ。
他ニ、某ほてるニテ資料
写真ヲ数葉撮影ス。
(右:富士屋ホテルバッ
クヤード)
追記。帰ッテ焼酎ヲ4杯
飲ム。

2003/07/21(月) 暗黒キューピー
箱根ニ温泉浴ニ行クモ、
人形ノコト頭ヨリ離レズ。
是、あーちすとノ性ナリ。

(写真はおもちゃ美術館
で見た「暗黒キューピー」
日記とはまったく関係あ 
りません。)

2003/07/20(日) 天馬博士のように
理想の少女をこの手で作る快感。
手のひらから伝わってくるこの
感覚はタブロオのそれとはまた
ちがって面白い。人形作り達は
こんな快感を知っていたのか。

2003/07/19(土) 禁断の果実
7/18日記。
シモンさんや山本タカトさん達のグループ展を観に行く。やはり巨人たちは凄い。
このところ強烈に人形を作りたい衝動にかられ、スケッチをくりかえし、粘土を買う所迄行っていたのだが、平面がおろそかになりそうなので二の足を踏んでいた。しかしシモンさんにお尻をたたかれ、本気でやることにした。「平面にも反映されるから絶対やるべき!」と言われた。強いお言葉を得た!先ずは頭部からはじめてみよう。同じ理由で版画には手を出さずにいたのだが、今回は我慢できそうにない。やらないことには他の事が手に付かないのだ。

追記  ロリータTさん、赤いデザイナーSさん、好事家Tさんらと鯨飲。よくぞ無事で帰れたものだ。


7/19日記。
で、本日よりいよいよ人形作りに本格着手ス。二日酔いの割には良い滑り出しだ。荒っぽく肉付けして一旦乾かそう。
これは言ってみればリトルナース三次元化計画である!

2003/07/15(火) 帰って来た少年は・・・
7/11の項に書いた「少年絵=ヨルノマボロシ」がほぼ出来た。「HEART BEAT」の”目をつぶった少年”は別として、きちんと少年に向き合ったのは昨年の個展以来であるから8〜9ヶ月ぶりである。良きにつけ悪しきにつけ「少女」の影響大である。妙に色っぽいの。あんまり美しく描くとイラストっぽくなってしまうのだが、もう美しく無い顔では満足出来ない体質になってしまったので、一生懸命描き込んでしまう。結果右の通り・・である。(部分)ちょっと気持ち悪いね。箱少年のころより「化粧濃いんじゃねえの?」
前にもいった通りこれは某SF雑誌用なので、入稿まえに全貌をさらけだすのは憚られます。よって今は「部分」のみ御笑覧ください。

2003/07/13(日) 小さな(?)お客さま
本日、我が家に小さなお客さんが「近江兄弟の見た夢」を見に来てくれた。今話題の12歳、我が子の剣道仲間であり、リトルナースファンのS太君である。
小さいと言うのは、ホントに小さい時から知っているからであって、現在は小生と変わらない背丈。ウチの子も平均よりは大きいのだが、写真をご覧あれ。何と逞しい事よ!
しかし、同じ12歳でもいろいろだなあ。こんな純なやつらもいるんだよなあ。
君達、これから狂おしい季節がやってくるが、せいぜいまっすぐに生きておくれ。

(左:我が子 右:S太君)

2003/07/12(土) 7/11の続き
一年強続いた週刊誌の仕事が本日(7/11)入稿分をもって終了した。「週刊東洋経済」というお硬い雑誌の「ドンネルの男」という連載小説にイラストを付けていたのだ。知らなかったでしょう。週刊誌の仕事は何回目になろうか。今回はPC上で画像を加工したり入稿したり出来たので、楽しく割とらくに出来た。自分のオリジナルスタイル以外の仕事で同じように筆を動かすのは、気分転換にならなくて、かなりなストレスを感じるものなのでPCは助かるねえ。それでもこの一年は常に連載に追われている感じにつきまとわれて、「あ、もう○曜日?」のくりかえし。お陰でこの一年の早かった事と言ったらない。年トルワケダ。
それにしても月収が10万がトコ減るのは痛いねえ・・・。しばらくは奢れませんよオキャクサン。え?誰も奢ってもらった事なんてないって?

2003/07/11(金) ヨルノマボロシとは
・・・というわけで、一時中断していたエッセイのようなものを再開致しました。題して「ヨルノマボロシ」別に夜限定なわけではないのですが雰囲気です、あくまで。今描いている某SF雑誌の
表紙の少年絵につけようと思っているタイトルです。あがたさんの歌に「それもこれも<夜のまやかし><夜の見せかけ>」といった内容のタンゴが昔あったけれど、そんな流れかな。だいたい「まぼろしカフェー」っていうのが、氏のヴァージンVS時代の名曲「サブマリン」のなかの『〜茶色イ星ノかふぇマボロシカ、ふぁんたじあガ鳴リダス頃ハ〜』っていう歌詞から持って来たものですし。(意図してパクッた訳じゃないのだが、後で気付いたら同じであった、といった方が正確)
思えば二十歳すぎの頃にヴァージンVS時代の氏の音楽を通じてイナガキタルホさんの小説世界を知り、こんな「宇宙的郷愁」を表現したいと思って25歳から自己流で絵をはじめたのですから、何かと彼らの影響下にあるのですよボクは。もっともマガリナリにも形になるまで15年かかりましたがね。

で、その少年絵です。
ご存知のようにここ半年は少女ばかり描いて来た訳ですが、慣れない事でかなり神経やられているのは自覚しています。そんな時ちょうど注文もあったもので、少女はひと休みして少年を描いています。リハビリです。久々に描いている少年はどこかナヨっとしていますな。でも清清しい。血液のph値が一気にアルカリに傾いて行くのが分かりす。
こうやってバランスをとりながらこれからも描き続けるのでしょう。若い頃タルホに疲れると夢野久作、久作にめいるとタルホを読んでいたのを思い出します。(そういえば久作に『少女地獄』という連作がありましたね。ボクはその中の『なんでもない』というナースものがだいすきであります)


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