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2005/08/05(金)
携帯物語。新婚サンっぽくラブラブでGO。
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「見つかった・・・!携帯!」 「え?」
ばたばたと忙しない音をたててアスランのもとへとやってきたカガリは開口一番こう言った。 携帯と言えば、先週、カガリが駅でなくしたと言って落ちこんでいたことを思い出す。 最近では特に気にするようでもなくなってきたので、 アスランもあえてその話題は振らないでいたのだが・・・
「見つかったんだ?」 「うん!携帯会社から手紙がきてて!」
一枚の紙切れをアスランに見せるカガリ。 そこには電話機拾得のご案内と書かれてあり、 少しだけ遠い警察署の署名も書かれてある。
「そうか・・・よかったな」 「うん!嬉しい!」
ぴょこぴょこ飛び跳ねそうな勢いで喜ぶカガリに、アスランも自然と笑みになる。 彼女が喜ぶなら、本当にそれが自分の幸せになる。 この間、2人仲良く選んだオレンジ色の携帯の存在も忘れそうなほどだ。
「でもすごい喜びようだな」
アスランが何気なく言った一言に、カガリはなぜだか赤くなって、 先ほどまで飛び跳ねそうだった勢いは急にしおらしくなった。 口をもごもごさせ始め、時折こちらを覗き見るようにする。
「だ、だって・・・携帯には・・・・」 「には?」 「・・・・・・・もう!なんでもないっ」
ふい、とカガリは怒ったようにそっぽを向いた。 それが本気の怒りではないことをアスランは知っているから慌てることはなかったが、 どうしてカガリがこんな態度をとったのかはわからず、目を瞬かせるだけだった。
カガリがそんな態度をとった理由・・・ それは、恥ずかしがりやな彼女には言えるはずない。
・・・・・携帯の待ちうけアスランにしてるだなんて、言えない・・・っ
それだけじゃない。 スケジュール機能には、彼の誕生日はもちろん、デートの日、ちょっとした事も細かに書きこんである。
まるで乙女の日記帳だ。 そんな風に携帯を使っている自分がなんだか、らしくなくて恥ずかしくて、 カガリは頬を膨らませ、そのままでいた。
一方のアスランは、そんなカガリを眺めているだけだったが、 膨らませているカガリの頬に口付けながら言った。 「携帯、取りにいこうな?」 「う、うん」
怒ったふりも長続きするはずもなく、キス1つであっけなく笑顔になる。 そんなカガリを見てまたアスランも微笑み返し、言う。
「早く携帯戻ってきてほしいしな」 「私の携帯だぞ?」 「だって・・・・」
耳元で囁く。
・・・・・俺からの君への愛してるメール、たくさんあるだろう?
膨らませていた可愛い頬は、瞬間で真っ赤になった。
自分の人生もネタにする、それが私。 (爆)
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